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経営目標達成のためにKPIとKGIを設定するのは効果的です。本記事では、プロダクト管理のためのKPI・KGIの設定方法を解説します。エンジニアに対し経営層やマネージャーはどのようなKPI・KGIを設定すればよいのかを見ていきましょう。
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プロダクトの成果計測に必要なKPI・KGIの考え方
(出典)https://www.pexels.com/
経営目標や事業戦略を立てる際には、ゴールと中間目標を決めることが重要です。その指標としてよく用いられるのが、KPI・KGIです。
この目標設定は、プロダクト管理にも用いられます。プロダクトがどのような成果を出し、その結果として企業にどれだけ寄与できたかを考えるには、まずはKPI・KGIそれぞれの用語の意味や役割、違いについて理解を深めましょう。
プロダクトの最終目標であるKGI
KGI(Key Goal Indicator)は、プロジェクトや組織全体の戦略的な目標を定量的に評価するための指標です。日本語では「重要目標達成指標」と訳されます。
KGIは目標のゴールであり、プロダクト内ではKGIは以下のような項目が設定されるのが一般的です。
- プロジェクトの完了(期限内にリリース、予算内での達成)
- 顧客満足度(製品の品質、サポート体験)
- イノベーション(新製品や機能の開発、市場での競争力)
業務上達成すべきKPI
KPII(Key Performance Indicator)は、達成すべき業務上の目標を定量的に評価する指標です。日本語では「重要業績評価指標」と訳されます。
KGIを達成するために必要な中間目標であり、プロダクト内では、以下のようなKPIが設定されます。
- ユーザーサティスファクション
- PV数
- 課金転換率
なぜKPI設定が必要なのか
(出典)https://www.pexels.com/
KPIを設定する目的を明確化することで、より効果的なKPI設定が可能になります。KPI設定がなぜ必要なのかを見ていきましょう。
目標と行動を明確化する
KGIを登山における山頂とするなら、KPIは中継地点といえます。KPIとは、いわばルート取りに必要になるポイントです。「山頂を目指して登る」という目標設定だけでは、ルートが分からず、失敗する可能性が高まるでしょう。
KPIを設定することで、KGIを達成するためのルート(行動指標)が明確化されるとともに、その先にある目標に対し、よりはっきりしたイメージを持てるようになります。
特にチームで開発を行うプロダクトの場合、チームメンバー全員が目標と行動を共有できるというのはKPIを設定する大きなメリットといえるでしょう。
パフォーマンスを可視化する
再び山登りに例えるなら、中間ポイントに到達した際に時間をきちんと守れているか、周りのメンバーの体力や食料、飲み物は大丈夫かなどのチェックは、登頂する上でとても重要です。
KPI設定も同様です。中間地点に到達した時に、時間は守られているか、またその時のチームの状態はどのようになっているのかといったパフォーマンスを可視化できます。
これにより、目標達成が現実的かどうか、修正が必要かどうかなどの判断もしやすくなるでしょう。
また、パフォーマンスの可視化により、誰がプロダクトに対して貢献しているか、問題があったとしたら何が原因だったのかなど、プロダクトや参加者の評価が行いやすくなります。
社内リソースを最適化する
KGIはスタート地点から見て遠く、KGIの設定だけでは到達のためにどの程度の予算や人員、またどの程度のスキルを持った人材が必要かなどが見えてきません。
しかし、KPIを設定することでKPI達成に必要なリソースを可視化し、効果的に管理できます。その結果、予算を効率的に組めるのはもちろん、プロジェクトの進行や成果物の品質が向上します。
KPIの設定方法
(出典)https://www.pexels.com/
KPIをどのように設定すればよいのか、流れとポイントを解説します。
KGIを明確にする
ゴールであるKGIを明確にすることがファーストステップです。KPIはKGIを達成するための中間目標なので、KGIがなければKPIは設定できません。
KGIを明確にする際には、技術的な課題や成果に対して、エンジニアをはじめとしたメンバーがどのように貢献できるかを考慮し、全体のビジョンにつながる目標を設定しましょう。
また、KGIは測定可能なものにすることが重要です。プロダクト管理においては、ソフトウェアの完成や顧客満足度、納期など可視化できるものをKGIとして選択し、そのために必要な要素としてKPIを考えていくことになります。
KGI達成のためのKPIを設定する
次にKPIを定義します。例えば、納期の可視化のためにスプリントのスケジュールを引いたり、顧客満足度のためにどのような機能をどう実装していくか、それが顧客にどのような満足を促すのかなどを予測・設計していきます。
重要なことは、KPIが適切かつバランスがとれていることです。あまり多くのKPIを設定すると、どれに注力すればいいのかがわからなくなり、結果的に効率が低下する恐れがあります。そのため、最も重要な指標に絞り、随時見直しを行うことが求められます。
KPIの評価方法を定義する
次に、KPIの評価方法を定義します。評価方法には定量的な指標だけでなく、定性的な指標も含めることで、プロダクト開発における総合的なパフォーマンスを把握することができます。
KPIの評価方法を定義する際には、チーム全体で共有し、メンバー間の理解と協力を促すことが重要です。これにより、エンジニアをはじめとしたメンバーがチームとして目標達成に取り組む意識を持ち、協力的な働き方が促されます。
KPIの評価・フィードバックを行う
KPIの評価・フィードバックは、メンバーの成長や改善につながる重要なプロセスです。定期的にKPIを評価し、結果に基づいてフィードバックを行いましょう。
フィードバックは、ポジティブな面と改善すべき面の両方を含め、メンバーに対して適切な指導やサポートを提供することが重要です。また、フィードバックを受け取ったメンバーが自分の強みと弱みを把握し、スキル向上に努めることが求められます。
効果的なKPIの設定方法
(出典)https://www.pexels.com/
KPIを設定するためには、どのようなポイントを踏まえるべきでしょうか。メンバーに対しての効果的なKPIの設定方法について解説します。
2種類のKPIを考える
メンバーに対しKPIを設定する際には2種類のKPIを考え、それぞれに設定するとよいでしょう。
一つは、プロダクトに関わるKPIです。達成すべき業績や、プロダクトを成功させるために設定するもので、周囲と共有するためにも明確に数値化します。他のメンバーとKGIを共有し、足並みをそろえることが重要です。
もう一つがメンバー個人に対してのKPIです。中長期で見たKGIに対し、達成のために必要なスキルの習得やキャリアプランなどを設定します。こちらの場合、定性的な指標になっても問題はありません。
KGI達成のために、両方の面からKPIを設定するようにしましょう。
KGI達成を意識する
KPIはあくまで、KGIを達成するための指標です。そのため、KPIの設定はKGI達成を意識することが求められます。設定したKPIを達成すれば必ずKGIを達成できるように設定しなければなりません。
チーム全体でKGI達成を意識し、KGIに関係のないKPIを設定しないように注意するとともに、KGIを修正する場合は、KPIについても見直しを図るようにしましょう。
SMARTを意識する
SMARTは目標設定のフレームワークの一つで、Specific(具体的)・Measurable(測定可能)・Achievable(達成可能)・Relevant(関連性)・Time-bound(時間枠)の頭文字をとった言葉です。
KPIを設定する際に、SMARTを意識して設定するとよいでしょう。チーム内でのKPIがより明確に共有され、モチベーションアップや効率化に期待が持てます。
また、KPIによっては全てを満たすのが難しいかもしれません。SMARTの要素全てを満たすことは意識せず、チーム全員が納得できるKPIになることを意識して作成しましょう。
適切なKPIの設定で成果を具体化する
(出典)https://www.pexels.com/
KGIを達成するために、KPI設定は重要な要素です。KPIを正しく設定することでチームの方向性や意思決定を統一し、効率的な行動をメンバーが取れるようになります。
また適切なKPIはチームの評価やフィードバックを行いやすくなるので、今後の行動改善やパフォーマンスの向上にもつながります。
目標達成やチームワークの向上、チームメンバーの能力向上の能力向上のために、適切なKPIを意識してみてください。
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