戦略人事とは何か?必要性や人事戦略との違い、成功のポイントなどを解説

Offers HR Magazine編集部 2023年9月7日

Offers HR Magazine編集部

目次

事業戦略に基づいた人事の在り方を検討する、戦略人事の考え方が広まっています。なじみのない人には分かりづらい概念ではありますが、人事面から組織のパフォーマンスを大きく向上させられるので、この機会に戦略人事の基本を理解しておきましょう。

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戦略人事とは?人事戦略との違い

(出典)https://unsplash.com/

ビジネス環境がめまぐるしく変化する中で、日本でも戦略人事に注力する企業が増えてきました。比較的新しい考え方なので、人事に携わる人であっても、あまり詳しくない人は多いでしょう。まずは、戦略人事とはどういうものか、基本的なところを解説します。

戦略の観点から人事を実行する手法

戦略人事とは経営戦略の実現のため、どういった組織作りが必要かといった観点から、人事を考えるマネジメント手法と定義できます。人材の価値を最大化するため、経営戦略とひも付けて人事の方針を決めるやり方といえるでしょう。

もともとアメリカで誕生した考え方ですが、ビジネス環境の変化や企業間競争の激化を受けて、日本でも積極的に導入しようとする動きが広まっています。少し分かりづらい概念ではありますが、人事の面から経営戦略をサポートする取り組みと考えておくとよいでしょう。

戦略人事と人事戦略の違い

一般的に人事における戦略とは「人事戦略」を指し、戦略人事とは異なる概念なので注意が必要です。人事戦略は人事のやり方を考えたり、人材の評価制度を決めたりすることを指します。一方、戦略人事は上記の通り、経営戦略の観点から人事の在り方を考えるものです。

いずれも企業の人事部門がさまざまな施策を打ち出しますが、人事戦略が主に効率的な人材管理を考えるのに対して、戦略人事は経営戦略をスムーズに実行できる人事を実現し、企業として競争優位を獲得するのが目的です。

戦略人事が必要とされる理由

(出典)https://unsplash.com/

多くの企業が戦略人事を必要としている背景としては、DXによる事業環境の変化や、人事部門の役割の変化などがあります。それぞれみていきましょう。

DXによる事業環境の変化

グローバル化に加えて、DXによって事業環境が目まぐるしく変化している昨今、経営戦略をスピーディーに実行できる環境が求められています。経営戦略は自社に合った最適な人事体制が構築されていなければ、そもそも実行が難しいため、戦略人事の考え方がより注目されるようになった背景があります。

ITが事業運営に深く関わってくる以前は、じっくりと経営戦略を構築・実行しても、スピード感としては問題ありませんでした。しかし近年は、状況に応じて素早く戦略を構築し、実行しなければならないため、経営戦略と連携した戦略人事が求められています。

人事部門の役割の変化も背景に

従来、日本企業の人事部門は労務管理をはじめ、人事制度の構築・運用を任されるケースがほとんどでした。しかし近年は、経営戦略に合わせた人事戦略の構築が求められるようになり、人事の仕事をしている人の多くが、戦略人事の概念に目を向けるようになった背景もあります。

さらに近年は、エンジニアの採用をはじめ、事業やプロジェクトの運営に十分な人的リソースを集めるのが難しい状況です。その中で経営戦略の実行を人事面からいかにサポートするかが、人事部門に求められるようになりました。

戦略人事の構築手順

(出典)https://unsplash.com/

戦略人事の実現方法は企業によって異なりますが、一般的には以下の手順を踏むことになります。これから本格的に戦略人事に乗り出す企業は、基本知識として押さえておきましょう。

1.経営戦略を踏まえた人事イメージの構築

まずは自社の経営戦略を十分に理解し、それを踏まえた人事イメージ(人事ビジョン)を策定しなければいけません。

どういった人材を確保し、どのような生かし方をすれば、経営戦略に準じた事業展開が可能かを考える必要があります。人事ビジョンが達成された際には、具体的にどういった状況を実現できるのか明確にして、人事部内で共有しておきましょう。

2.ビジョンに基づいた人事計画の策定

経営方針と設定した人事ビジョンに基づいて、中長期の人事計画を策定します。どういった人材を採用する必要があるのか、人事部内で分析を重ねた上で、具体的な計画に落とし込みましょう。

例えば、海外向けに新たなソフトウエアを開発するならば、エンジニアの補強だけではなく、英語に堪能な人材の雇用を考える必要があります。どういった人材を求めるのか明らかにして、スピーディーに人事計画を策定しましょう。

3.人事計画の具体化と社内への浸透

人事計画を策定したら、より詳細に計画を詰めていきます。

どの部署にどれぐらいの人材が必要なのか、どういった人材教育を施すのかなど、具体的に決めた上で、採用と育成の具体的なスケジュールを立てましょう。採用する人材に求める経験やスキルに加えて、既存社員が習得すべき技能なども明らかにします。

また、既存の人事制度の見直しを行う場合、社内にその必要性と実行プランなどに関して、理解を求めることも重要です。戦略人事は人事部門のみの活動では成り立たないので、各部門・部署に広く協力を求める姿勢も欠かせません。

戦略人事を成功させるポイント

(出典)https://unsplash.com/

戦略人事を成功させるポイントは多くありますが、特に以下の点を意識しましょう。中心となる機能を理解するのに加えて、自社の置かれた環境を正確に把握することも重要です。

戦略人事の実行に必要な機能を理解する

戦略人事を実行するために、次の中心となる機能(役割)について理解しましょう。

  • HRBP(HRビジネスパートナー):マネジメント層を同じ視点に立ち、組織を変革できる人事組織の専門家
  • CoE:社内の各部門・部署が横断的に関わる人事施策を実行する上で、中心となる人事領域の担当者
  • OD&TD:組織開発と人材開発に関わる人材やチーム
  • OP:人事労務管理の役割を担う人材やチーム

これらの機能を導入し、うまくまとめ上げることで、経営戦略の実行に関わる組織作りが可能になります。全て同時に導入するのは非常に困難なので、徐々にチームとして作り上げていくことが大事です。

自社の置かれた経営環境を正確に把握する 

戦略人事を実行するには、大前提として経営戦略について深い理解が求められます。戦略を正しく理解するために、自社の置かれた環境を正確に把握するように努めましょう。

経営者を含むマネジメント層と同じレベルで環境を把握するだけではなく、もう一歩踏み込んだ理解ができれば、より高い視点から人事戦略の構築が可能になります。打ち出した人事施策をマネジメント層に理解してもらう上でも、経営環境の理解は役立ちます。

各部門・部署からの協力を得る

戦略人事をスムーズに実行するためには、各部門・部署との連携が必須です。

マネジメント層と協力しつつ、戦略人事の必要性とともに、連携のメリットを社内で共有する必要があります。各部門・部署の管理者と定期的にミーティングの機会を持つなどして、スムーズに連携できるようにしておきましょう。必要に応じて、外部の人事専門家の協力を得ることも大事です。

戦略人事に基づいた人事を実現する

(出典)https://unsplash.com/

戦略人事とは何か、基本的なところを解説しました。戦略人事は経営戦略に基づいた人的資源管理を考えるもので、究極的な目的は企業の競争優位の確立です。グローバル化による競争環境の激化や、DXの必要性などを背景に、多くの企業が戦略人事を考えるようになりました。

いまや人事部門は人材管理について考えるのみならず、経営戦略と整合した人事施策を求められる時代です。必要な機能を理解した上で、人事部門として戦略の実行に寄与できる体制を構築しましょう。


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