エンジニア採用市場の変化。トレンドや人材採用のポイントなどを解説

Offers HR Magazine編集部 2024年2月15日

Offers HR Magazine編集部

目次

近年のエンジニアの採用市場は、コロナ前の水準に戻りつつあり、DXの推進などを背景に人材需要が高まりを見せています。市場の変化を捉えた採用活動をするために、ここ数年のトレンドを押さえておきましょう。優秀な人材を採用するポイントも解説します。

近年のエンジニア採用市場の変化

エンジニアの採用市場はコロナ禍をきっかけに、一時的に人材需要が落ち込んだものの、2022~2023年の時点では有効求人倍率が回復傾向にあるのが分かります。まずは、エンジニアの採用市場の概況を把握しておきましょう。

有効求人倍率が再び高水準に

コロナ後のエンジニアの有効求人倍率は、人材需要が落ち込む前の水準に回復しており、今後さらに高まる可能性があります。レバテック社の調査によると、2022年12月時点でのエンジニアの正社員求人倍率は15.8倍と高い水準となっており、全体の有効求人倍率1.35倍を大きく上回っています。

コロナ禍で人材需要が低迷していた2020年頃は、エンジニアの求人倍率も5倍を切ることもありましたが、2021年以降は大きく伸びている状況です。ITエンジニアやクリエイター職の求人は、今後も高い水準で推移すると予想されるので、企業はエンジニアの採用に工夫が求められます。

出典:ITエンジニア・クリエイターの求人倍率、15.8倍と高止まり続く | レバレジーズ株式会社のプレスリリース

DXの推進によるエンジニア需要の高まり 

エンジニアの人材需要が高まっている背景として、多くの企業がDXを進めている点が挙げられます。DX(デジタルトランスフォーメーション)はデジタル技術を活用して、業務プロセスや自社の商品・サービスを変革する取り組みです。その基盤作りとして、エンジニアの力を必要とする企業が多くあります。

例えば、業界・業種を問わず、多くの企業がクラウドサービスを日常的に利用しており、業務データのほとんどをクラウドでやりとりしている組織も珍しくありません。業務基盤としてクラウドシステムを独自に開発する企業もあり、その担い手となるエンジニアの需要が増している状況です。

また、データに基づいた合理的な経営を実現するために、データマイニングの技術を有するエンジニアを求める企業も少なくありません。経験豊かでスキルセットの豊富なエンジニアは需要が高く、一人の求職者に対して、複数の企業がアプローチする状況も見られます。

エンジニア採用のトレンド

エンジニアの採用市場における近年のトレンドとして、以下のように新卒採用に力を入れる企業が増えている点や、ミドルシニアの採用に注目が集まっている点などがあります。代表的なトレンドを押さえておきましょう。

新卒採用に注力する企業が増加

エンジニアの経験者採用は人材の獲得競争が激しく、採用ニーズに合った人材を獲得できない企業も多くあります。そこで近年は、未経験者を含む新卒採用に力を入れる企業が増えており、自社に合った形で育成する方針に切り替えるところも目立ちます。

即戦力となる人材を求めつつも、エンジニアとしての経験やスキル以上に、ポテンシャルを重視して採用する企業は珍しくありません。エンジニアのポテンシャル採用の有効性や成功のポイントに関しては、以下の記事で解説しているので、こちらを参考にしてみましょう。

エンジニアのポテンシャル採用のメリットとデメリット。成功のポイントも解説 | Offers HR Magazine

ミドルシニアの採用も目立つ

未経験を含む新卒採用に注力するとともに、ミドルシニアの採用に力を入れる企業も増えています。ミドル層は主に35歳以上のエンジニアを指しますが、経験やスキルが豊富で、即戦力として働いてもらえるメリットがあります。社内のエンジニアのリーダーとして、活躍できる人材も多いでしょう。

また、シニア層のエンジニアも年齢こそ高いものの、エンジニアとして長年経験を積んできた人がほとんどです。高年収のハイプレイヤーとして活躍してきたエンジニアも多く、若手の人材よりも多くの価値を提供してもらえる可能性があります。

ミドルシニアのエンジニアを採用するメリットや注意点などは、以下の記事で解説しています。こちらを参考にしてみましょう。

ミドルシニアとは?定義や活用のメリット、有効な採用手法などを解説 | Offers HR Magazine

副業従事者やフリーランスの活用も多い

副業に従事するエンジニアや、フリーランスとして独立する人が増えているのも、IT市場のトレンドの一つです。特にフリーランスのエンジニアは増加傾向にあり、増えすぎているとの意見もあります。

企業側も優秀なエンジニアのリソースを得るため、積極的に副業従事者や、フリーランスのエンジニアとの業務委託契約を結ぶところが出てきました。詳しくは後述しますが、一般的な採用に比べて業務委託契約は自由度が高く、人材の活用の幅が広がります。

これまで正社員としての採用しか考えていなかった企業も、今後はより広い視点で、人材採用を考える必要があるでしょう。

市場の変化を捉えた採用活動のポイント

市場の変化を捉えて、的確な採用活動をするには、以下のポイントを意識する必要があります。まずは採用市場における自社の位置付けを確認しましょう。

3C分析で市場環境を把握する

採用市場を正確に把握するには、3C分析の活用がおすすめです。3C分析はもともと、マーケティングの分野で活用されるフレームワークであり、自社と顧客・競合の状況を明らかにすることで、事業計画や商品・サービスの販売戦略の構築に役立てるものです。

エンジニアの採用でも3C分析の活用が有効で、顧客を採用市場の求職者に置き換えて、現状を分析します。3C分析によって自社のポジションや強みなどが明らかになり、有効なアプローチや競合との差別化の方法などを導き出せます。詳しくは以下の記事で解説しているので、参考にしてみましょう。

エンジニア採用の「3C分析」とは?有効性や必要な手順、ポイントなどを解説 | Offers HR Magazine

適切な採用手法の組み合わせが必要

採用市場の変化に柔軟に対応するために、エンジニア採用に有効な手法を組み合わせることも重要です。求人サイトや転職エージェントの利用に加えて、ダイレクトリクルーティングも検討しましょう。SNSを活用した採用も注目されています。

さまざまな媒体で自社の情報を発信し、求職者や転職潜在層を引きつけることが大事です。エンジニア採用のおすすめの手法に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。

中小企業のエンジニア採用活動のポイント。現状とおすすめの採用手法も | Offers HR Magazine

優秀なエンジニアを採用するために

ニーズに合った優秀なエンジニアを採用するために、正社員としての採用だけではなく、副業採用やフリーランスとの契約も検討しましょう。業務委託契約ならば期間限定で案件を任せられるほか、一般採用では出会うのが難しい人材にも仕事を任せられる可能性があります。

副業やフリーランスとの契約も検討する

副業人材やフリーランスとの業務委託契約では、仕事の内容や範囲を決めて依頼するため、必要な期間のみ人的リソースを活用できます。特定のプロジェクトに参加してもらったり、繁忙期のみ手を借りられたりするのがメリットです。

また、正社員として雇用した後にミスマッチが発覚した場合、長期的なコストの損失につながります。一方、業務委託契約の場合は期間が限られているため、ミスマッチの影響が小さいのもメリットといえるでしょう。

副業やフリーランスとして仕事をするには、相応の経験やスキルが必要なので、優秀なエンジニアが多い傾向があります。契約を通じて自社にない技術を取り入れられる可能性もあるので、この機会に正社員としての雇用のみならず、エンジニアとの業務委託契約も検討してみましょう。

副業採用なら「Offers」がおすすめ

副業人材やフリーランスとの契約を検討するならば、ITエンジニア・デザイナーに特化した総合採用プラットフォーム「Offers」の利用がおすすめです。ハイクラス人材を採用できる可能性が高く、採用工数を削減できる機能が充実しているので、人事担当者の負担も軽減できます。

さらに年間350件以上の機能アップデートを実施しており、副業採用のみならず、一般的な経験者採用やリファラル採用の媒体としても有効です。候補者の無料お試し検索もできるので、この機会に利用してみましょう。

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エンジニア採用市場の変化を捉える

近年はエンジニアの有効求人倍率がコロナ前の水準に戻っており、今後さらに人材需要が高まると考えられます。エンジニアの経験者採用が難しい中で、新卒採用やミドルシニアの採用に注力する企業も多く、副業採用やフリーランスの活用事例も増えている状況です。

このような採用市場のトレンドに注目しつつ、ニーズに合った人材を安定して採用できる体制の構築を目指しましょう。まずは自社の置かれた環境を客観的に把握し、さまざまな採用手法を組み合わせて運用することが大事です。受け身の姿勢ではなく、積極的に必要な人材にアプローチする必要があります。


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