採用計画の作り方の基本。採用時期を考慮したエクセルフォーマット、無料テンプレート付き

Offers HR Magazine編集部 2024年4月11日

Offers HR Magazine編集部

目次

事業の成長と成功には、優秀な人材の確保が不可欠です。しかし、採用計画の作成と実行には、多くの企業が苦労しているのが現状です。

本記事では、採用計画の重要性を理解し、その作成方法と具体的な内容、KPIの設定と追跡方法について詳しく解説します。採用計画の作成と実行を習得することで、事業の成長を加速させましょう。

誰向けの記事か

  • 採用計画の作り方、作る意味がわからない人
  • 採用計画の追いかけ方、追いかけるためにどうしたらいいのかわからない方

採用計画の具体的な内容について解説していきます。

採用計画とは

採用計画とは、事業目標達成に必要な人材を確保するための計画です。具体的には以下の内容を含みます。

  • 採用の目的と目標の設定
  • 必要な人材像の明確化
  • 採用手法の選択
  • 採用スケジュールの作成
  • 採用予算の策定

採用計画は、事業計画と密接に関連しており、事業目標達成のために必要な人材を適切なタイミングで確保することが目的です。

採用計画の作成時期

採用計画の作成時期は、事業計画や予算策定のタイミングに合わせて行うことが重要です。一般的に、以下のような時期に採用計画を作成します。

事業計画策定時

事業計画を策定する際に、それを達成するために必要な人材を明確にし、採用計画を同時に作成します。事業計画策定時に採用計画を作成することで、年間の採用活動をスムーズに進めることができます。

予算策定時

多くの企業では、年度末に次年度の予算策定を行います。この時期に、採用予算も含めて策定することが一般的です。採用予算を確保することで、計画的な採用活動を行うことができます。予算策定時に採用計画を見直し、必要な修正を加えることも重要です。

採用ニーズの発生時

事業計画策定時や予算策定時以外にも、事業の拡大や変更、人材の流出などにより、採用ニーズが発生することがあります。このような場合には、臨機応変に採用計画を作成または修正する必要があります。採用ニーズに迅速に対応することで、事業の継続性を確保することができます。

採用計画は、事業計画や予算策定のタイミングに合わせて作成することが基本ですが、採用ニーズに応じて柔軟に対応することも重要です。

定期的に採用計画を見直し、必要な修正を加えることで、効果的な採用活動を行うことができます。また、採用計画の作成には、人事部門だけでなく、事業部門やマネジメント層の関与が不可欠です。関係者が協力して採用計画を作成することで、組織全体で採用活動に取り組むことができます

採用計画がなぜ必要なのか

採用計画は、以下の理由から非常に重要です。

  1. 事業目標達成に必要な人材の確保 事業目標を達成するには、適切なスキルと経験を持つ人材が必要です。採用計画は、そのような人材を確保するためのロードマップとなります。
  2. 採用コストの最適化 採用には多くのコストがかかります。採用計画を立てることで、採用手法・予算・採用のリードタイムを計算し、採用に必要コストを最適化していくことが重要です。
  3. 採用リスクの低減 採用計画なしで採用活動を行うと、ミスマッチが生じるリスクが高くなります。採用計画を立てることで、求める人材像を明確にし、リスクを最小限に抑えることができます。

採用手法の具体的な方法についてはこちらの記事を合わせてどうぞ。

採用手法完全ガイド - メリット・デメリット・予算・採用リードタイムを徹底比較 | Offers HR Magazine

採用計画の作り方

採用計画の作成手順は以下の通りです。

事業計画・プロダクト戦略・事業ロードマップの理解

事業計画を深く理解することが重要です。事業目標、戦略、課題を把握し、それを達成するために必要な人材像を明確にします。これは事業部で採用を行っている場合は事業責任者、エンジニアなどの開発責任者とともに策定します。

必要な人材像の明確化

1を基に、必要な人材像を具体的に定義します。役割、スキル、経験、価値観などを明確にし、採用基準を設定します。ビジネス職、開発職のマネジメント・リーダーを集めて、どういう人を採用すべきで、それはなぜなのかを言語化します。

採用手法の選択

必要な人材像に合わせて、採用手法を選択します。中途採用、新卒採用、インターンシップ、リファラル採用など、様々な手法の中から最適なものを選びます。

採用スケジュールの作成

採用活動に必要な時間を考慮し、採用スケジュールを作成します。募集開始時期、選考期間、内定時期などを明確にし、計画的に採用活動を進めます。

採用予算の策定

採用にかかる費用を見積もり、予算を策定します。広告費、人件費、採用イベント費用など、必要な費用を洗い出し、予算内で採用活動を行えるようにします。

採用の実行に関しての具体的な内容についてはこちらを併せてどうぞ。

エンジニア採用でつまずかない!採用プロセスの全体像と採用工数の適正化のコツ | Offers HR Magazine

採用計画の具体的な内容(簡易エクセルテンプレート付き)

採用計画には、以下の具体的な内容が含まれます。

→→ 採用計画・コスト計画の策定のシートのダウンロードはこちら

採用目標

採用する人材の人数、役割、スキルレベルなどを明確にします。

人数はスキルレベルによって異なる可能性があるため、事業部や開発組織のマネジメントと人事採用担当者が一緒に設計する必要があります。

採用方針

採用活動の基本方針を定めます。例えば、固定費を抑え、事業の変動に備えたマネジメントをしやすくするための業務委託の活用、多様性の推進、即戦力の採用、ポテンシャル重視など。

採用手法

中途採用、新卒採用、インターンシップ、リファラル採用など、採用手法を具体的に記載します。細かすぎて書ききれなくなった場合は主要チャネルのみ記載し、単価を記載するなどでおおよそのコスト計算することもあります。

採用スケジュール

募集開始時期、選考期間、内定時期など、採用活動のスケジュールを詳細に記載します。

採用予算

広告費、人件費、採用イベント費用など、採用にかかる費用の内訳と総額を記載します。採用媒体ごとの予算なども計画に入れ、事業計画に参照できるようにデータを作っておくことがおすすめです。

→→ 採用計画・コスト計画の策定のシートのダウンロードはこちら

採用計画のKPIの設定と追いかけ(簡易エクセルテンプレート付き)

採用計画の効果を測定するために、KPI(重要業績評価指標)を設定し、定期的に追跡することが重要です。主なKPIは以下の通りです。

→→ 採用KPIを管理するための参考シートはこちらからダウンロードできます。

応募者数

採用活動の認知度や魅力度を測る指標です。応募者数が多いほど、採用活動が効果的であることを示します。

スカウト返信数・率

ダイレクトリクルーティングサービスを活用する場合、スカウトを送信した後に面談・面接になるためスカウト返信率を追いかけることがあります。

特にダイレクトリクルーティングサービスには返信率が記載されていることが多いので、参考にすることがあります。 スカウト返信率はちゃんと「why us」「why you」「why now」を考慮して送ることで向上させることができます。 「数うちゃ当たる」の発想ではなく、ラブレターの意識で送信するようにしましょう。

面談・面接数

社内では内定数の手前の指標として面談、面接数をKPIとしておく企業もあります。

理由は、選考通過率などは面接力の向上、候補者の方のマインド・趣向など変数が多いので、行動量をベースとすると応募数やスカウト返信数・率とするよりも誰にでもわかりやすい指標であるからです。

面談、面接の通過率は余程のことがない限りは100%にはなりません。であれば、内定の手前の総量である面談・面接数にする方が、内定承諾率をかければ内定承諾数が想定内定承諾数を算出できます。

あわせて、どれくらい採用担当者が必要なのか、関わる人がどれくらいになるのか、工数がどれくらいかかるのかを合わせて設計しやすいのもあります。

選考通過率

応募者のうち、何%が選考を通過したかを示す指標です。通過率が高いほど、採用基準に合致する人材が多いことを意味します。

内定承諾率

内定を出した候補者のうち、何%が内定を承諾したかを示す指標です。承諾率が高いほど、魅力的な採用条件・アトラクトをできているかを示します。スタートアップやベンチャー企業はCxOや経営層との会食を設定することが多いです。

早期離職率

入社後1年以内に離職する人材の割合を示す指標です。早期離職率が低いほど、採用活動が効果的であり、ミスマッチが少ないことを意味します。

これらのKPIを定期的に追跡し、目標値との差異を分析することで、採用計画の効果を測定し、改善につなげることができます。

→→ 採用KPIを管理するための参考シートはこちらからダウンロードできます。

まとめ

採用計画は、事業成長のカギを握る重要な要素です。本記事では、採用計画の重要性、作成方法、具体的な内容、KPIの設定と追跡方法について解説しました。採用計画の作成と実行を習得し、事業目標達成に必要な優秀な人材を確保しましょう。

採用計画の作成と実行には、多くの時間と労力がかかります。しかし、その効果は非常に大きく、事業の成長と成功に直結します。採用計画を適切に作成し、PDCAサイクルを回しながら継続的に改善していくことが重要です。

また、採用活動を効果的に進めるためには、適切なツールの活用が不可欠です。

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