エンジニアのリファラル採用のやり方は?メリットや成功のポイント、注意点などを解説

Offers HR Magazine編集部 2024年1月30日

Offers HR Magazine編集部

目次

近年はエンジニアのリファラル採用を導入する企業が多く、IT業界以外にも広がりをみせています。エンジニアの採用に難儀している企業は、この機会にリファラル採用も検討してみるとよいでしょう。リファラル採用のやり方や、成功のポイントを解説します。

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エンジニアの獲得にも有効なリファラル採用

社員から採用すべき人材を紹介してもらう手法は、古くから日本の企業で度々導入されてきましたが、近年はエンジニアのリファラル採用が注目されています。まずは、リファラル採用の概要と有効性について、基本的なところを押さえておきましょう。

リファラル採用とは?一般採用との違い

リファラル採用とは、社員から推薦された候補者を採用する方法です。社員が自らの知り合いや友人、過去に仕事で関わった人材などを所属企業に紹介するプロセスであり、採用ニーズに合った人材を受け入れやすいため、業界や業種を問わず広く導入され始めています。

もともと日本では、いわゆる縁故採用が盛んに行われていましたが、主に経営者や役員クラスの社員が、自らの身内や親戚を招き入れるケースがほとんどでした。一方、リファラル採用は社員の立場にかかわらず、知人や友人を広く紹介するものです。

一般採用よりも採用に至るプロセスを短縮できるほか、紹介を受ける人材にとっては知り合いが社内にいる環境のため、職場になじみやすいのが特徴です。

エンジニアの獲得でもリファラル採用は有効?

エンジニアは特定の技術や経験が求められる場合が多いため、すでにエンジニアとして社内で働いている社員から紹介を受ければ、その時点でのニーズに合った人材を採用しやすくなります。

特に人事部門の社員は技術面に明るくない場合が多いため、現場のエンジニアが認めた人材ならば、技術面を担保しつつ、スムーズな採用が可能です。実際、多くの企業がエンジニアの獲得にリファラル採用を導入しており、今後さらに社員からの人材紹介に重きを置く企業が増えていくでしょう。

リファラル採用の代表的なメリット

リファラル採用のメリットをまとめると、以下のようにニーズに合う人材を採用しやすい点や、転職潜在層にも広くアプローチできる点などが挙げられます。採用にかかる手間やコストを削減できる点も、多くの企業がリファラル採用を導入する理由の一つです。それぞれみていきましょう。

ニーズに合った人材を採用しやすい

採用ニーズに合った人材の獲得につながりやすい点は、リファラル採用の大きなメリットです。

人材を紹介する社員は自社の環境をよく理解しているため、採用ニーズを満たす人材を紹介しやすい傾向にあります。さらに知人や友人を紹介するため、候補者の実績やスキルセットなども理解しているケースが多いでしょう。

従って、一般的な採用に比べて採用後のミスマッチが起こりづらく、人材の定着率の向上が期待できます。一方で紹介を受ける候補者も、事前に紹介者から社内の様子や、仕事の進め方などを聞いている場合が多いので、スムーズに職場に適用できる点もメリットといえるでしょう。

転職潜在層にも有効なアプローチができる

リファラル採用は社員が自らの人脈やネットワークを駆使して、候補者を推薦する方法です。そのため本来は転職を考えていない層に対しても、広くアプローチできる可能性もあります。

エンジニアの中途採用市場は企業間の競争が激しく、ニーズに合った人材を採用できないところは少なくありません。そもそも転職市場に出てこない人材も多いため、近年はダイレクトリクルーティングにより、企業側がエンジニアに直接アプローチする機会が増えています。

リファラル採用ならば、社員の紹介を通じてエンジニアにアプローチできるため、ダイレクトリクルーティング以上に採用に至りやすく、話を進めやすいのが特徴です。

採用にかかる手間とコストを削減できる

採用にかかる手間やコストの削減に寄与するのも、リファラル採用を導入するメリットです。一般的な採用活動にかかる広告費や転職エージェントに支払う紹介料などが不要で、書類選考や一次面接などのプロセスも省略できます。

どのような流れで、紹介を受けた人材の採用・不採用を判断するかは、企業によって異なります。しかし、一般的には一度の面接で判断する企業が多く、簡単な顔合わせ程度で採用を決めているところも少なくありません。一般採用に比べると人事部門の手間が少なく、スムーズに採用に至れる点は強みでしょう。

リファラル採用のやり方は?

リファラル採用の導入および運用手順は、企業ごとに若干の違いがあるものの、以下のプロセスを経るのが一般的です。まずは、目的の明確化と運用ルールの設定からスタートしましょう。

1.目的の明確化と運用ルールの設定

人事部内や実際に人材を採用する部署内において、まずはリファラル採用の目的を明確にする必要があります。どのような人材を何のために紹介してもらうのか、一般採用とどのように区別するのかなどを含めて、関係部署内で確認した上で、採用計画を立てましょう。

さらに、運用上のルールを決めて共有します。募集要項や採用基準、紹介してくれた社員へのインセンティブの内容など、具体的に決めていきましょう。

2.制度の社内周知と紹介者の募集

運用上のルールや募集要項などを定めたら、内容を社内に告知して紹介を促します。求める人物像やインセンティブを積極的に周知して、社員側から不明点や疑問点があれば、受け付ける旨も伝えましょう。

社内告知をする際には、多くの社員が日常的に確認できる方法を取ることが重要です。社内掲示板やグループウェアのトップ画面、ビジネスチャットなどで告知し、会議やミーティングの席などでも、リファラル採用の意義や必要性を伝えるようにしましょう。

また、近年はリファラル採用のための専用ツールもリリースされています。タレントプールの構築やCRM・SFAなどとの連携が可能なサービスもあるので、必要に応じて導入を検討するとよいでしょう。

3.紹介者の対応とインセンティブの提供

社員から人材の紹介を受けたら、設定したプロセスに従って採用活動を進めていきます。紹介者に対しては、必ず感謝の意を伝えるとともに、規定通りのインセンティブを提供しましょう。社員が人材を紹介しやすい雰囲気づくりを心掛ける必要があります。

さらに、定期的に制度の成果を検証し、改善点を洗い出しましょう。初めから完璧な制度運用はできないので、紹介者や採用した人材からフィードバックをもらいつつ、徐々に改善をしていくことが重要です。PDCAサイクルを回しながら、自社に合ったリファラル採用制度を構築しましょう。

リファラル採用を成功させるには?

リファラル採用を成功させるには、以下のように制度に対する関心やエンゲージメントを高めるとともに、必要に応じて、社員にも紹介者としての教育を施すことも重要です。なかなか紹介が起こらない場合には、個別に依頼して前例を作ることも検討しましょう。

制度に対する関心とエンゲージメントを高める

社員がリファラル採用に関心が高く、人材の紹介を通じて組織に貢献しようとする意識が高ければ、自然と紹介が起こりやすくなります。上記のように、制度の意義やメリットなどを社員にしっかりと伝えるとともに、職場環境の改善や働き方改革なども、前向きに進めることが大事です。

社員にとって魅力的な企業を目指すとともに、社員が周囲に対して十分に自社の魅力を伝えられるように、情報提供をはじめとしたサポートをする必要もあります。

社員に紹介者としての教育を施す

友人や知人に採用ニーズに合った人材がいても、どのように自社を紹介すればよいか、どういった方法で誘えばよいかなど、分からない社員もいるものです。実際、人事部門以外の社員は、日常的に採用活動について考えることはなく、どういったプロセスで人材採用をしているか知らないケースもあるでしょう。

そこで、事前に採用までの流れに加えて、人事評価制度や採用基準など、採用に必要な情報を提供する必要もあります。さらに紹介の方法を指導したり、自社のプロモーションに使えるパンフレットや動画などを提供したりするのも有効です。

リファラル採用の制度を長期的に運用する予定ならば、社員をリクルーターとして育成することも検討しましょう。

個別に依頼して前例を作るのも有効

なかなか社員から紹介を得られない場合には、特定の社員に人材の紹介を依頼して、早めに前例を作るのが効果的です。リファラル採用は社員にとって、友人や知人の紹介を通じて組織に貢献できる機会ですが、一方で不採用になった場合に、候補者との関係が悪化するといった懸念があります。

たとえ紹介したい人材がいたとしても、二の足を踏んでしまうケースも考えられるため、前例を作ることで紹介を後押しするのが有効です。リファラル採用を通じて入社した社員が、組織で活躍しているのが分かれば、友人・知人を紹介したいと思う社員も増えるでしょう。

リファラル採用で注意すべきポイント

リファラル採用を導入・運用する際には、以下の点にも注意しなければいけません。社員が人材を紹介するために負担した費用も考慮するのに加えて、結果的に不採用になった際のフォローも考えなければいけません。

社員の紹介に関する費用負担は考慮が必要

リファラル採用は一般的な人材採用に比べて、採用コストがかからないのがメリットです。しかし、社員が人材紹介のために使った交通費や会食費などは、きちんと企業側が負担する必要があります。社員の紹介数によっては、相応の採用活動費がかかる点は注意しなければいけません。

紹介に関する費用を社員の負担にしてしまうと、紹介を受けられなくなる可能性があり、制度そのものが形骸化・破綻してしまう恐れがあります。

また、リファラル採用で外部ツールを使う場合は、その利用コストも考えなければいけません。全体としてどの程度の費用が必要かできるだけ正確に見積もっておき、十分な予算を確保することが大事です。

不採用時のフォローアップは不可欠

紹介を受けた人材と面談した結果、採用ニーズに合わない場合もあるでしょう。不採用にする場合には、候補者はもちろん、紹介者のフォローを徹底する必要があります。

候補者と紹介者の関係が悪化する恐れがあるのに加えて、紹介者の企業に対するエンゲージメントも低下する可能性も考えなければいけません。

紹介者に対しては不採用とした理由を丁寧に伝えた上で、必ず紹介を受けた感謝を伝えるようにしましょう。候補者に対しても、不採用を決断した旨とともに、面談を受けてくれたことに対して謝意を示すことが重要です。

なお、正社員としての採用を見送る場合でも、業務委託契約や、別の機会での採用などを打診するのもよいでしょう。

やり方を工夫してリファラル採用を成功させる

エンジニアのリファラル採用の有効性や、具体的なやり方などを解説しました。リファラル採用はニーズに合った人材を採用しやすく、転職潜在層にもアピールできるなど、多くのメリットがあります。

導入にあたっては、まずは目的を確認した上で、明確な運用ルールを決めることが大事です。その上で社員に制度を広く紹介し、人材の紹介を募りましょう。社員が積極的に友人・知人を紹介したいと思うように、職場環境の整備にも力を入れる必要があります。

初めから完璧な制度運用はまず不可能なので、PDCAを回しながら徐々に最適化していきましょう。なお、リファラル採用の注意点やインセンティブの設定方法などに関しては、以下の記事でも解説しています。こちらも参考にしてください。

リファラル採用とは?メリットや注意点、効果を高めるポイントを解説 | Offers HR Magazine


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