リファラル採用が失敗してしまう原因は?必要な対策と成功のポイントを解説

Offers HR Magazine編集部 2023年12月24日

Offers HR Magazine編集部

目次

社員から採用ニーズに合った人材を紹介してもらうリファラル採用は、エンジニアをはじめ、技術職の採用で非常に有効です。ただし、やり方によっては失敗してしまう可能性もあるので、よくある失敗の原因を理解して、しっかり対策を立てておきましょう。

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リファラル採用とは?エンジニア採用にも有効?

(出典)https://www.pexels.com/

リファラル採用は一言でいえば、社員から必要な人材を紹介してもらう方法です。エンジニア採用では特に有効な手法なので、まずはリファラル採用の有効性について、基本的なところを整理して理解しておきましょう。

社員から人材を紹介してもらう採用手法

社員から知人・友人を採用対象として紹介してもらうリファラル採用は、すでに多くの企業が導入しており、エンジニアを必要とするIT企業でも盛んに取り入れられている状況です。採用制度として正式に確立している企業も多く、新たに導入を検討している企業も目立ちます。

特に人手不足に悩む企業や、エンジニアをはじめ人材の獲得が難しいとされる職種において、社員の紹介を利用する企業は多くあります。コロナ禍で採用活動が困難になったことをきっかけに、リファラル採用を導入した企業も少なくありません。

一般的な採用が難しい職種にも有効

リファラル採用の特徴として、エンジニアのように即戦力となる人材の確保が難しい職種において、とりわけ有効である点が挙げられます。エンジニアは数ある職種の中でも、特に専門知識や技術が求められるのに加えて、企業の採用ニーズも多種多様です。

採用市場において、ニーズにマッチした人材が見つからないことも多いため、慢性的な人手不足に悩む企業も珍しくありません。

そこで社員のエンジニアから知人・友人のエンジニアを紹介してもらうことで、自社の価値観や労働環境に加えて、求める経験や技術レベルに合った人材の獲得を検討する企業が増えているわけです。

リファラル採用ならば、転職市場に出てきていない人材や、一般的な採用手法ではアプローチしづらい相手に対しても、社員の紹介を通じて採用につなげられる可能性があります。

リファラル採用のメリット

(出典)https://www.pexels.com/

リファラル採用のメリットはさまざまですが、主に採用のミスマッチを軽減できる点や、採用コストの削減が可能な点が挙げられます。それぞれ簡単に解説します。

採用のミスマッチを軽減できる

社員からの紹介を通せば、一般的な採用活動を通じて人材を獲得するよりも、ミスマッチが発生しづらいのがリファラル採用の大きなメリットです。

事業の方向性や社風、求める人材などをよく理解している社員から紹介を受けられれば、経験や技術レベルのみならず、自社の価値観に合った人材を採用できる可能性が高いでしょう。結果として、長期的に活躍してもらえる優秀な人材を採用しやすくなります。

また、紹介を通じて入社する人材も、社内に知人や友人がいるため安心感があり、職場になじみやすいのもメリットの一つです。

採用コストの削減ができる

採用のミスマッチを削減できるのに加えて、リファラル採用は一般的な採用に比べ、求人広告や採用イベントなどにかかるコストが不要で、転職エージェントに支払う仲介料などもかかりません。

また、書類選考を飛ばして面接のみで採用につなげられるケースも多いので、人事担当者の手間も削減できます。企業によっては信頼できる社員からの紹介であるため、簡単な顔合わせと条件の確認程度で、そのまま採用が決まるケースも少なくありません。

全体として採用コストを大幅に削減できるのは、リファラル採用の大きな強みでありメリットです。なお、リファラル採用のより詳しいメリットや注意点などに関しては、以下の記事で解説しています。こちらも参考にしてみましょう。

リファラル採用とは?メリットや注意点、効果を高めるポイントを解説 | Offers HR Magazine

リファラル採用が失敗してしまう原因

(出典)https://www.pexels.com/

ここまで説明してきたように、リファラル採用はエンジニアの獲得をはじめ、一般的な採用が難しい職種の採用に有効な手法です。さらに、採用のミスマッチの軽減や採用コストの削減に寄与しますが、企業の中には採用に失敗してしまうケースがあるので注意しなければいけません。

リファラル採用が失敗してしまう主な原因としては、以下の点が挙げられます。

採用目的や採用すべき人材の要件が不明確

採用目的や採用すべき人材の要件が曖昧な場合、たとえ社員からの紹介でもニーズに合った人材を採用できない場合があります。どういった社員を求めているのか分からなければ、社員も紹介すべき人材が分からず、自分の主観だけで選んでしまうでしょう。

その結果、本当に自社が求める経験やスキルなどを有する人材を得られず、ミスマッチが発生する恐れがあるので注意が必要です。

社員による紹介が発生しない

たとえ採用目的や採用すべき人材の要件が明らかでも、社員がリファラル採用の必要性を理解していなければ、そもそも紹介が発生しないケースも考えられます。事実、人事部門やマネジメント層と現場との間に熱量の違いがあり、うまく紹介を受けられない企業は少なくありません。

実際、リファラル採用を実施していること自体、知らない社員がいる企業も多くあります。導入する際には、採用の目的や背景について、社員によく周知することが重要です。

紹介を生み出す体制が整っていない

社員がリファラル採用の必要性を理解していても、紹介を生み出す体制になっていなければ、安定して人材の紹介を受けることは困難です。リファラル採用を正規の採用手法として導入し、継続的に人材の紹介を受ける予定ならば、多くの社員が知人・友人を紹介したくなる仕組みが必要です。

紹介に対して報酬やインセンティブを提供するのに加えて、紹介を通じて採用した社員をしっかりサポートする体制の構築も求められます。

短い期間で成果を求めすぎてしまう

リファラル採用は目的や採用要件の明確化、さらに社員への必要性の周知と、紹介を生み出す仕組みの構築に至るまで、準備に時間がかかります。本格的に採用制度として取り入れるならば、短期間で成果を求めすぎないように注意しましょう。

短期間で必要な人材を得るために紹介のノルマを課してしまうと、社員側も紹介する気がなくなり、制度そのものが続かなくなる可能性があります。さらに、ニーズに合わない人材を採用してしまうリスクも高まるので、まずは制度の基礎を築いた上で、長期的な視点で人材を採用する姿勢が必要です。

リファラル採用を成功させるポイント

(出典)https://www.pexels.com/

上記のようなリファラル採用の失敗を回避し、本当に必要な人材の紹介を受けるためには、以下のポイントを意識する必要があります。まずは、目的の明確化と共有から始めることが大事です。

目的の明確化と共有を徹底する

制度の導入に当たり、まずリファラル採用の目的を明確にして、社員に必要性を理解してもらうところから始めましょう。何のために人材を採用するのか、どのような人材をどの部署に、どの程度の人数採用したいのかなど、明確にする必要があります。

当然、部署や部門によって必要な人材は変わってくるので、人事部門を中心に関係部署にヒアリングをして、採用ニーズを明らかにしなければいけません。その上で、採用すべき人材の人数や要件などを設定します。

さらに、リファラル採用の必要性について、社内報や社内チャットなどで発信することも重要です。社内ポータルサイトを運用している企業は、トップページにリファラル採用に関しての情報を掲載するのも効果的です。

各部署・部門の管理者から社員に対し、必要性と制度の仕組みを説明してもらう機会を設けるのもよいでしょう。

適切なインセンティブを設定する

社内でリファラル採用の必要性を共有するとともに、人材紹介によるインセンティブを設定します。たとえ自社に必要な制度だとしても、社員に友人や知人を紹介する見返りがなければ、継続的に人材の紹介を受けるのは困難です。

単に見返りを提供すればよいわけではなく、支給する条件や方法を明確にして、社員に周知しなければいけません。

特定の社員のみが紹介しやすい条件ではなく、可能な限りどの社員でも、紹介のチャンスを得られる仕組みにすることが大事です。紹介を受けたものの、結果的に不採用になった場合のフォローも考える必要があります。

自社の情報を発信しブランド力を高める

社員からの紹介を引き出す仕組みも必要ですが、紹介を受けた人材に入社してもらい、長く活躍してもらうためには、自社ブランディングも大切です。自社に転職意欲を引き出せる魅力がなければ、紹介を受けた人材も入社しようとは思わない可能性が高いので、結局採用にはつながらないでしょう。

たとえ多くの人材にとって実際には魅力的な企業でも、それが広く知られていなければ意味がないため、積極的に自社の情報を発信することが大事です。戦略的に採用広報に取り組みましょう。

不採用にした際の対応に注意する

社員から優秀な人材の紹介を受けたとしても、自社の採用ニーズにマッチしていなければ、結果的に不採用の結果になるケースもあります。その際に紹介された人材はもちろん、紹介した社員も適切にフォローしなければいけません。

紹介者の仕事へのモチベーションの低下を招く恐れがあるのに加えて、他の社員も紹介を控えるようになる可能性もあります。リファラル採用への不信感を抱かれないように、不採用になった理由を応募者・紹介者の双方にきちんと説明した上で、双方にきちんと感謝の意を伝えるようにしましょう。

リファラル採用でもPDCAが重要

(出典)https://www.pexels.com/

すでに説明したように、リファラル採用は事前に社員に目的を周知し、十分なインセンティブを設計した上で、導入を進める必要があります。しかし、初めから完璧な制度運用は難しいため、成果の測定と改善のPDCAを回すことが重要です。

成果の測定と改善のサイクルを回す

リファラル採用でも施策の効果を評価・分析し、改善点を抽出して精度を上げていかなければいけません。社員にどの程度制度が認知されているかはもちろん、実際にどのぐらいの紹介が発生し、実際に採用に結び付いたのは何件か、正確なモニタリングが求められます。

成果の測定と改善点の洗い出しをしなければ、リファラル採用の制度自体が形骸化してしまい、いつの間にか紹介が起こらなくなってしまうでしょう。計画と実行・評価・分析・改善のPDCAを回し続ける必要があります。

失敗の原因を理解して対策を立てよう

(出典)https://www.pexels.com/

リファラル採用が失敗してしまう主な原因と対策を解説しました。リファラル採用は人材採用で起こるミスマッチの可能性を軽減でき、採用コストの削減にも寄与します。

ただし、目的が不明確だったり採用要件が明らかでなかったりした場合、当然ながらニーズに合った人材の採用には結び付きません。さらに、制度の必要性やインセンティブを十分に設計しなければ、そもそも紹介が起こらない可能性もあります。

まずは人事部門が中心となってリファラル採用の重要性を周知し、継続的に紹介が起こる仕組みの構築を目指しましょう。初めから完璧な制度設計は困難なので、実行と改善のサイクルを繰り返すことが大事です。各部門の管理者やマネジメント層とも連携しつつ、社員への啓発と自社ブランディングの強化にも努めましょう。

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