採用ブランディングとは?エンジニア採用における重要性や成功のポイント

Offers HR Magazine編集部 2023年11月15日

Offers HR Magazine編集部

目次

自社のブランド力を高め、優秀な人材の応募を促す「採用ブランディング」が、エンジニア採用でも注目されています。採用ブランディングの重要性やメリット、エンジニア採用におけるブランディングの流れなどを解説するので、ぜひ参考にしてみましょう。

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採用ブランディングとは?

(出典)https://www.pexels.com/

採用ブランディングとは、自社の企業としてのブランド力を高めることで、人材採用で有利になるための施策全般を指します。まずは、採用ブランディングの概要と目的から押さえておきましょう。

働く場としてのイメージを向上させる取り組み

採用活動を成功させるため、自社の認知度や求職者の応募を促すことを目的としたブランディング施策全般が、採用ブランディングと呼ばれています。自社をブランド化することで企業イメージを向上させ、優秀な人材の獲得を目指すものです。

求職者に自社の魅力を効果的に伝えられれば、競合他社よりも応募先として選んでもらえる可能性が高くなり、結果として優秀な人材の採用につながります。とりわけエンジニアは人材の獲得競争が激しいので、できるだけ多くの求職者を引きつけるために、ブランディングに力を入れることが重要です。

採用ブランディングの目的

採用ブランディングは上記のように、自社を勤務先として魅力のある場所だと、求職者に認識してもらうのが目的です。ブランディングを通じて採用ニーズに合った人材の獲得を目指しますが、さらに人材の定着率の向上や効率的な母集団の形成、競争優位性の確立なども、間接的な目的として挙げられます。

求職中のエンジニアに魅力を伝えることで、自社の社会的な評判の向上にもつながるでしょう。人材採用市場でのプレゼンスも高まり、長期にわたって人材を採用しやすくなります。

採用広報との違いも知っておこう

採用ブランディングと混同されがちな言葉に「採用広報」があります。採用広報は自社が求める人材の職種やポジションをはじめ、採用活動に必要な情報を求職者に公開する活動です。人材採用プロセスの一環であり、自社の理解度を高めるのが主な目的です。

一方、採用ブランディングは求職者の応募を促すため、自社のイメージを向上させる活動全般を指します。企業文化や企業として重視している価値観などの情報を発信し、求職者に対して自社が魅力的な場である点をアピールして応募につなげます。

両者の位置付けを明確に分けている企業も多いですが、いずれも基本的には人事部門が担当するため、業務内容がほぼ変わらない企業も少なくないのが実態です。

エンジニア採用におけるブランディングの重要性

(出典)https://www.pexels.com/

採用ブランディングの概要を理解したところで、エンジニア採用におけるブランディングがなぜ重要とされるのか、その背景も押さえておきましょう。

優秀なエンジニアは企業を自由に選べる状況

エンジニアの活躍するIT市場は慢性的な人手不足であり、とりわけ経験豊かで優秀なエンジニアは企業間の獲得競争が激しい状況にあります。売り手市場といっても過言ではなく、エンジニア側が企業を自由に選べる傾向にあるため、自社に目を向けてもらうためのブランディングが求められるわけです。

また、開発プロジェクトの中心となれる人材は大手企業が囲い込む場合も多く、転職市場になかなか人材が出て来ないケースもあります。そこで自社の魅力を広く発信することで、転職潜在層にもアピールし、優秀な人材が転職を決意した際、自社への応募も選択肢に入るようにすることも重要です。

多様な働き方が許容・推奨される時代

求職者の仕事選びの基準が多様化しているのに加えて、より柔軟な働き方を求めるエンジニアも増えています。政府の働き方改革やコロナ禍を経て、時短勤務やテレワーク、リモートワークなど、多様な働き方が許容・推奨される時代になりました。

そこで、社内の労働環境を整備し、一人一人のニーズに合った働き方を可能にすることで、優秀な人材を引きつける取り組みを始める企業も増えています。これらも企業ブランディングの一種であり、採用ニーズに合った人材を獲得するための取り組みといえるでしょう。

採用ブランディングに注力するメリット

(出典)https://www.pexels.com/

企業が採用ブランディングに注力することで、以下のように自社の認知度の向上や、それに付随する応募者数アップ、さらに採用コストの削減などのメリットがあります。

採用市場において自社の認知度が向上する

採用ブランディングを通じて、人材採用市場において自社の認知度を向上させられます。現状すでに転職を決意している人材はもちろん、いま現在は自分の仕事に満足していても、将来何らかのきっかけで転職を望む人もいるでしょう。

採用市場において相応のプレゼンスを持っておけば、多くの人材に転職を決めた際の応募先として検討してもらえます。

特にエンジニアは常に多くの企業が欲しているので、他の企業に先駆けて優秀な人材を採用プロセスに乗せるためにも、自社の企業としての魅力を積極的に発信し、応募のインセンティブを高めておくことが重要です。

採用ニーズに合った応募者の数が増える

自社の採用ニーズに合った質の高い人材からの応募が増えるのも、採用ブランディングに注力するメリットです。

職場の魅力とともに、どういった人材を企業として欲しているか、どのようなキャリアを実現できるかなど発信すれば、ニーズに合った人材を引き寄せやすくなります。採用後のミスマッチが起こりにくくなるので、長く活躍してもらえる人材を多く採用できるようになるでしょう。

採用コストの削減も可能

採用ブランディングには人件費や広告にかかる費用など、相応のコストがかかりますが、長期的に見れば採用コストの削減に寄与します。

自社の魅力や取り組める仕事、実現できるキャリアなどを採用市場で広めておけば、求人を出した際に効率的に応募を集められるので、結果的に余計な費用をかけずに採用活動が可能になります。場合によっては、求人を出さずにエンジニアの応募を得られる場合もあるでしょう。

採用ニーズに合った人材を確実に採用できるとは限りませんが、自社のブランド力を高めておけば、母集団形成にかかる時間と手間・コストを削減できる点は間違いありません。

エンジニア採用におけるブランディングの流れ

(出典)https://www.pexels.com/

それでは、エンジニア採用における企業ブランディングの流れを押さえておきましょう。ブランディングの方法は企業によって異なりますが、一般的には以下のプロセスを経ることになります。

1.求める人材と自社の強み・魅力を整理する

まずは採用ニーズを確認した上で、採用したいエンジニアに対して、自社のどういった面が魅力としてアピールできるか考えましょう。情報を整理する中で、採用ペルソナを設定するとともに、求職者にどういったイメージを持ってもらう必要があるか検討します。

自社の強みや弱みを把握し、さらに採用市場においてライバルとなる企業の情報も分析しましょう。相対的に自社の売りになる点は何か明らかにすることが大事です。SWOT分析などのフレームワークの活用もおすすめです。

2.発信すべき情報と伝え方を決める

情報を発信すべき相手と自社の魅力や強み、労働環境などを検討したら、実際に発信する情報の内容と手段を決めていきます。

自社の独自性やエンジニアにとって挑戦しがいのある仕事、働きやすい職場環境など、アピールすべき内容は企業ごとに異なります。

どういった情報を発信するにせよ、伝えるべき相手に対して確実にメッセージが届くように工夫しなければいけません。どういったストーリーを設計すれば訴求しやすいか、社内のエンジニアからも意見を出してもらいましょう。

3.コンテンツの制作・発信

発信すべき情報をコンテンツ化して、しかるべき媒体で発信します。採用ブランディングに有効な発信手段としては、採用ブログやSNS・YouTubeなどの動画サイト・企業イベントの場などが考えられます。

また、ブランディング施策について社員に情報を公開し、業務を通じて自社ブランドを発信できる体制を構築することも重要です。人事部門だけではなく、全社的に共通したメッセージを発信できる体制にしておきましょう。社員が業務を通じて発信するものに関しても、採用ブランディングの重要な情報と考えるべきです。

4.施策の振り返りと改善

情報の発信をはじめ、採用ブランディングに関する施策を実行したら、必ず振り返りと評価を行い、改善点を洗い出して次の施策に生かしましょう。初めから完璧な施策を打ち出すのは困難であり、情報の運用にあたって問題やトラブルが発生する可能性もあります。

振り返りと改善を繰り返すことで、徐々に想定した結果を得やすくなり、人事部はもちろん、ブランディングに関わる部門の行動が最適化されていくでしょう。採用ブランディングに限った話ではありませんが、PDCAを回しながら、徐々に施策の精度を上げていくのが基本です。

採用ブランディングを成功させるポイント

(出典)https://www.pexels.com/

採用ブランディングを成功させるには、以下のポイントも意識しましょう。ブランディング施策はすぐに効果を得られるものではないので、以下のように長期的な視点に立ってしっかり土台づくりをする必要があり、多くの社員を巻き込んで全社的に取り組まなければいけません。

長期的な視点で土台づくりをする

ブランディングに即効性はほとんどなく、徐々に効果が表れる取り組みであるため、長期的な視点でじっくりと腰を据えて取り組む必要があります。エンジニア採用の場合は、社内のエンジニアと協力しながら戦略を立て、一貫したメッセージを発信し続けることが大事です。

また、採用ニーズは常に変化する可能性があるので、定期的にペルソナの設定し直しや、メッセージの調整をするようにしましょう。

全社員が貢献できる体制を構築する

人事部門のみならず、全ての社員が自社のブランディングに貢献する環境づくりも大切です。例えば、マネジメント層が自社の魅力や、興味関心を引きつける情報を企業イベントなどで発信するのもよいでしょう。

一方、現場は職場環境や給与・福利厚生や自社のカルチャーを目に見える形で発信するなど、役割に応じて取り組みを決めておくと効果的です。

企業として一貫したメッセージを発信し続けるには、密な情報共有が欠かせません。人事部門が中心となって、各部門・部署とスムーズに連携できる体制を構築しましょう。

これからのエンジニア採用はブランディングが鍵

(出典)https://www.pexels.com/

エンジニア採用にも役立つブランディングの重要性やメリット、採用ブランディングの流れなどを解説しました。採用ブランディングに力を入れることで自社の認知度が向上し、ニーズに合った人材の応募を促せるのに加えて、長い目で見れば採用コストの削減にもつながります。

ただし、ブランディングの施策はすぐに効果が出る類いのものではないので、長期的な視点で計画を立てることが重要です。全社的に一貫した施策を実行できるように、情報の運用体制を整えておきましょう。エンジニア採用の場合は人事部門と開発部門、マネジメント層が一丸となって取り組む必要があります。

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