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人材の獲得競争が激しいエンジニアを採用するには、自社の採用力の強化が欠かせません。採用力のある企業の特徴や、優秀な人材を得るためのポイントなどを解説します。エンジニアの採用市場の動向も把握した上で、計画的に採用力を上げていきましょう。
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エンジニア採用は難しい?まずは現状を把握
(出典)https://www.pexels.com/
エンジニアの採用市場はコロナ禍を経て、再び企業の人材ニーズが高まりをみせています。求人倍率も他の職種に比べて高めであり、即戦力となる人材の採用が難しい状況です。まずはエンジニアの採用市場の動向から確認しておきましょう。
最新のエンジニア採用市場の状況
エンジニアの採用市場はコロナ禍を機に一時的に低迷したものの、近年は再び活況を呈しており、求人倍率も高めです。例えば、転職サービス「doda」を運営するパーソルキャリア社の調査によると、2023年6月の転職求人倍率は2.26倍で、前年同月比の131.6%となっています。
全体として求人倍率が上昇しているのに加えて、特にエンジニアの場合は転職求人倍率が10倍を超えている状況です。明らかに他の職種に比べて高い水準であり、経験者の採用市場では人材の獲得競争が激しくなっていることが分かるでしょう。
そこで、多くの企業は経験者採用(中途採用)に力を入れるとともに、未経験者を含む新卒採用や、ミドル層・シニア層の採用にも力を入れています。実際、エンジニアとしての職種は未経験でも歓迎する求人が増えており、多くの企業が社内で必要な人材を育てる方針を示しています。
出典:doda転職求人倍率2023年6月は2.26倍(前月差+0.06ポイント)|転職サービス「doda」のプレスリリース
参考:半数以上の企業がIT エンジニア職採用に「微経験者採用」を導入中 - 未経験者・微経験者と企業が考える必要スキルや業務内容にギャップ|パーソルキャリア株式会社のニュースリリース(2023年3月1日)
エンジニア採用が困難といわれる理由
上記のように、現状においてエンジニアの求人倍率はかなり高めであり、エンジニア自体の数も市場全体のニーズに比べて少ない状況です。従って、今後さらにエンジニア採用が困難になると考えられます。
また、エンジニアが企業に求める条件と、企業側が提示できる条件が合わないケースも多く、応募から採用に結び付かない場合も少なくありません。エンジニア採用は他の職種と比べて難しい傾向にあるのに加えて、採用後のミスマッチが発生する場合や、ミスマッチを原因とした早期離職の可能性もあります。
優秀な人材の獲得には採用力の強化が不可欠
上記のように、総じてエンジニアの採用は難しいとされているため、自社のニーズに合う優秀な人材を獲得するには、採用力の強化が不可欠です。採用力の定義は企業によって異なるケースもありますが、基本的には組織に必要な人材を、安定して採用する力を指します。
具体的には適切な採用戦略の構築や、採用市場の状況に応じた柔軟な採用プロセスの確立、ニーズに合った人材を効率的に集め、確実に採用する力などが挙げられるでしょう。詳しくは後述しますが、応募者を集めるためには自社の魅力を積極的にアピールする必要があるため、採用に関する広報力も必要です。
採用力のある企業の特徴は?
(出典)https://www.pexels.com/
採用力のある企業の特徴としては、主に以下の点が挙げられます。自社の魅力を効果的にアピールできるのに加えて、部門・部署間の連携が取れている企業、採用基準の明確化や自社に合った採用手法を取り入れている企業などは、優秀な人材を採用できる可能性が高いでしょう。
自社の魅力を効果的にアピールできる
人材の獲得競争が激しいエンジニアの採用市場では、職場としての自社の魅力をうまくアピールできる企業が、ニーズに合った人材を獲得しやすい傾向にあります。
基本的にはブランド力のある大手企業が有利ではありますが、スタートアップをはじめ社会的な認知度が低めの企業でも、採用広報に力を入れることで求職者を引きつけられます。
自社の価値観や企業文化に加えて、これまで成功したプロジェクトなどの情報を積極的に発信しましょう。さらに、エンジニアに提供できるキャリアや柔軟な働き方ができる点なども、良いアピールポイントになります。
部門・部署間の連携が取れている
部門間の連携が取れており、採用戦略をスムーズに実行に移せる企業も、採用力が高いといえるでしょう。特にエンジニア採用の場合は、開発部門との連携が不可欠です。採用プロセスの多くの場面において、できる限り現場のエンジニアに協力してもらい、ニーズに合った応募者を見極める必要があります。
また、面接担当者をはじめとして、人事に関わる人材の育成にも力を入れることが重要です。採用担当者のレベルが採用活動の精度に大きく関わるので、人事部門向けの研修や、外部の養成講座などの利用も検討するとよいでしょう。
採用目的や採用基準が明確になっている
必要とするエンジニアの人物像や要件を明確に定義している企業は、そうではない企業に比べて、当然ながらニーズに合った人材を採用しやすくなります。目的や採用基準の明確化は、採用活動において当然のアプローチですが、そういった前提を曖昧にしている企業は決して少なくありません。
採用すべき人材とその要件を明らかにすることで、採用プロセスの最適化を図れるようになるでしょう。さらに、採用候補者が自社の文化にどのくらい適合しているかなど、人材の定着率を左右する重要な判断もしやすくなります。
自社に合った採用手法を取り入れている
採用手法の選択も、企業の採用活動において重要な要素です。組織によって最適な採用手法が異なるケースも多く、一般的な求人サイトや転職エージェントなどの利用に加えて、ダイレクトリクルーティングや人材のネットワークを活用した採用などが適している企業もあります。
特にエンジニアの場合は、求人サイトに登録していない人材も多く、広く転職潜在層にアプローチするのがよいケースも珍しくありません。基本的には、複数の採用手法をうまく組み合わせるアプローチが有効です。エンジニアにおすすめの採用手法について、詳しくは後述します。
組織として採用力を上げるポイント
(出典)https://www.pexels.com/
組織として採用力を向上させるには、まず人事部門の統率を強化し、採用担当者のスキルの向上に注力する必要があります。さらに採用市場の変化や、社内の人材ニーズの変化などに、柔軟に対応できる体制づくりも必要です。それぞれの観点から、採用力の強化に必要な施策を見ていきましょう。
人事部門の統率と担当者のスキル向上がカギ
自社のビジョンや事業戦略に基づいて、効果的な採用戦略を構築するため、人事部門は最適な採用チームの編成が求められます。その上で設定した採用基準に基づいて、公正な採用活動ができる体制を整えましょう。
採用担当者によって応募者の評価にぶれが生じてしまうと、採用後のミスマッチから早期離職を招いたり、本当に必要な人材を採用できなかったりする可能性があります。担当者同士で採用基準を確認・共有するのはもちろん、スキルレベルの判断方法や、評価に迷った際に優先すべき要素なども明確にしておきましょう。
さらに人事部門として、自社に合った人材を見極められるように、採用担当者のスキルの向上にも努めなければいけません。
基本的にエンジニア採用では、現場のエンジニアにサポートしてもらう形になるでしょう。しかし、採用担当者もエンジニアのスキルに関する知見を深め、新しい技術やトレンドに関する知識を持っておく必要があります。
常に社内のエンジニアの協力を得られるとは限らないため、人事部門だけで採用活動をカバーできる体制にしておくことも重要です。
変化に対応できる体制をつくり上げる
エンジニアの採用市場は常に変化しており、開発現場が必要とする人材も、その年によって変わるケースが珍しくありません。人事部門は状況の変化に素早く対応し、必要な人材を安定して採用できる体制づくりに力を入れる必要があります。
他社に先駆けて採用市場にうまく対応できれば、それだけ採用ニーズに合った優秀な人材を獲得できる可能性を高められます。状況に応じて採用広報のやり方や、選択すべき採用手法も変わってくる可能性があるので、柔軟に戦略を調整できるようにしておきましょう。
なお、データに基づいた採用戦略の構築や採用市場の変化のモニタリング、必要な人材の洗い出しなどに関しては、ATS(採用管理システム)やタレントマネジメントシステムなどの導入が有効です。おすすめのATSは以下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみましょう。
ATS(採用管理システム)とは?おすすめツール「HERP Hire」について紹介 | Offers HR Magazine
採用手法や採用チャネルも最適化を
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先述のように、採用力を強化するには自社に合った採用手法の選択が必要であり、採用チャネルの最適化も求められます。エンジニア採用に適した手法や、その組み合わせ方のポイントなども確認しておきましょう。
エンジニア採用に適した採用手法は?
エンジニア採用では他の職種と同様に、求人サイトや転職エージェントを利用するのが一般的です。しかし近年は、大手の求人サイトに登録しない人材も多く、採用ニーズに合ったエンジニアが転職市場に出てこないケースも珍しくありません。
そこで、求人サイトや転職エージェントに加えて、エンジニア採用ではダイレクトリクルーティングやリファラル採用などを導入する企業が増えています。いずれも転職潜在層を含む人材に広くアプローチが可能で、他社に先駆けて応募を打診できれば、採用活動の成功につながりやすくなります。
求人サービスではなく、ダイレクトリクルーティングでOffersを活用するメリットについてはこちら
また、エンジニア採用では複数の採用チャネルを組み合わせて運用するのが基本です。例えば、求人サイトのスカウト機能を利用して、採用サイトにアクセスを促す方法や、SNSを活用するやり方なども一般的に行われています。
なお、エンジニア採用では、社員から人材を紹介してもらうリファラル採用も有効です。リファラル採用に関しては、以下の記事で詳しく解説しているので、こちらを参考にしてください。
リファラル採用とは?メリットや注意点、効果を高めるポイントを解説 | Offers HR Magazine
優秀なエンジニアを採用するために
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優秀なエンジニアを採用するためには、以下のポイントも意識する必要があります。一般的な経験者採用を主軸としつつも、以下のように未経験者を含むポテンシャル採用に注力したり、副業人材やフリーランスとの契約を視野に入れたりすることで、採用率の向上が期待できます。
ポテンシャル採用にも力を入れる
中途採用市場において、なかなか理想的な人材を採用できないならば、未経験者を含めたポテンシャル採用にも注目しましょう。エンジニアとしての経験やスキル以上に、候補者の将来性に着目して採用することで、組織のニーズに合わせた柔軟な育成が可能になります。
ポテンシャルを意識した採用は自社の企業ビジョンや風土に合った人材を育成しやすく、中途採用の人材よりも長く活躍してもらえる可能性が高いでしょう。ただし、IT分野は技術の進歩が目覚ましく、常に新しい技術やツールが登場しているので、長期的な視点に基づいた人材育成が必要です。
副業人材との契約も検討しよう
ポテンシャル採用に加えて、副業人材やフリーランスとの契約も有効です。必要な期間のみ契約を結べるのに加えて、一般採用では難しい即戦力人材に活躍してもらえる可能性があります。さらに、契約したエンジニアの持つスキルやノウハウを、自社に取り入れられるのもメリットです。
業務委託契約を通じて、最終的に本格的な採用に至れる可能性もあるので、今後は一般採用とともに副業人材やフリーランスに注目してみましょう。
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さらに、求職者と社内担当者のつながりを可視化し、SNSの友人・知人のリストから副業のオファーを出せるので、リファラル採用の媒体としても有用です。申し込みからオファーまで最短2日で利用できるので、この機会に導入を検討してみましょう。
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企業として人材の採用力を強化するには、採用目的や採用基準を明確にするといった基本に加えて、採用プロセスの最適化や人事部門の統率力の強化などが求められます。また、自社の魅力を効果的にアピールできるように、採用広報にも力を入れることが重要です。
エンジニアは人材の獲得競争が激しいため、他社に先駆けて優秀な人材にアプローチできる体制を整えなければ、なかなか必要な人材の獲得には至らない可能性があります。
複数の採用手法をうまく組み合わせて運用するほか、ポテンシャル採用や副業採用なども積極的に検討しましょう。開発部門をはじめとした他部門との連携を強化しつつ、全社的に採用活動に取り組む姿勢が求められます。
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