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採用代行(RPO)の費用相場・料金体系・選び方の基本

採用代行(RPO)の費用相場・料金体系・選び方の基本
Offers HR Magazine編集部監修者

株式会社overflow / 編集担当

Offers HR Magazine編集部

株式会社overflowの運営するOffers HR Magazine編集部です。

採用代行の見積もりを3社から取ると、月額5万円のものと月額80万円のものが並ぶことがあります。どちらが高いのかを金額だけで決められないのは、任せている仕事の量と、お金が出ていく条件が社ごとに違うからです。

この記事では、まず費用の分布を実測で押さえます。そのうえで料金体系ごとに「いつ・何に対して払うのか」を分解し、人材紹介と並べて比べるときに見落としやすい制度の違いまで扱います。読み終えたときに、手元の見積もりを同じ土俵に並べ直せる状態が目標です。

採用代行の費用は、最多層だけを見ると実態から外れる

月額費用の最多層は10万円〜20万円未満で、回答の18.8%を占めます。ただし分布を下から積み上げた中央値は40万円〜60万円未満の帯に入ります。「相場は10万円台」という理解で予算を組むと、回答者の半数が支払っている水準に届きません。

この数字は、SaaS比較メディアのBOXIL(スマートキャンプ株式会社)が採用代行の導入に携わった全国20〜60代342人へ行った調査によるものです(回答期間2025年11月25日〜12月2日)。

月額費用は5万円未満から500万円以上まで分布している

月額費用の設問に答えた325人の内訳は次のとおりです。

月額費用

回答者数

割合

5万円未満

15人

4.6%

5万円〜10万円未満

45人

13.8%

10万円〜20万円未満

61人

18.8%

20万円〜40万円未満

34人

10.5%

40万円〜60万円未満

46人

14.2%

60万円〜80万円未満

28人

8.6%

80万円〜100万円未満

31人

9.5%

100万円〜150万円未満

17人

5.2%

150万円〜200万円未満

11人

3.4%

200万円〜300万円未満

11人

3.4%

300万円〜500万円未満

17人

5.2%

500万円以上

9人

2.8%

出所:BOXIL(スマートキャンプ株式会社)「採用代行サービス(RPO)の費用調査」(n=325・2025年12月)。

10万円台の層が厚いのは、スカウト配信や応募者対応など特定の業務だけを切り出して委託しているためです。採用の設計から入社までを通して任せる契約は、この帯には収まりません。

初期費用は中央値が20万円〜40万円未満に入る

初期費用の最多回答は5万円〜10万円未満で17.7%ですが、中央値は20万円〜40万円未満です。0円と答えた層も6.1%あり、初期費用の有無そのものがサービスによって分かれます。

初期費用

回答者数

割合

0円

20人

6.1%

1円〜5万円未満

26人

7.9%

5万円〜10万円未満

58人

17.7%

10万円〜20万円未満

54人

16.5%

20万円〜40万円未満

47人

14.3%

40万円〜60万円未満

25人

7.6%

60万円以上

98人

29.9%

出所:BOXIL(スマートキャンプ株式会社)「採用代行サービス(RPO)の費用調査」(n=328・2025年12月)。

初期費用はヒアリング・採用要件の整理・業務フロー設計にあたる、立ち上げの作業に対する費用です。ここを無料にしているサービスは、その分を月額に織り込んでいることが多く、総額で比べないと判断を誤ります。

1年のうち採用代行が動くのは3か月から6か月が中心

年間の稼働期間は3か月が最多で20.7%、次いで6か月が16.5%、4か月が15.6%です。12か月まで使う企業は6.9%にとどまります(n=334)。採用代行は通年で抱えるものというより、採用を集中させる時期に合わせて動かす契約が主流です。

この実態を月額に掛けると、1回の導入で出ていく総額の目安が出ます。中央値の帯(40万円〜60万円未満)で3か月なら120万円〜180万円、6か月なら240万円〜360万円です。初期費用の中央値の帯(20万円〜40万円未満)を足すと、3か月の契約でも140万円〜220万円が動きます。

稼働期間

月額40万円のとき

月額60万円のとき

3か月

120万円

180万円

6か月

240万円

360万円

12か月

480万円

720万円

金額はBOXIL調査の月額中央値の帯(40万円〜60万円未満)を用いた試算で、初期費用は含みません。

公開されている料金の下限は月額18万円あたりに集まる

同じ調査は、主要26サービスの公式サイトに記載された料金も別途集計しています。料金を公開しているサービスの最低金額を並べると、初期費用の中央値は75,000円(価格帯0円〜100,000円)、月額費用の中央値は180,000円(同29,800円〜600,000円)でした。

つまり「いちばん安いプランの入口」が月額18万円前後にあり、実際の支払いの中央値である40万円〜60万円未満との間に開きがあります。入口の金額で比べると、後から業務を足したときに見積もりが動きます。

エンジニアやハイクラスの採用で、どこまで任せるとどれだけの費用になるかを個別に詰めたい場合は、OffersのAI RPOで自社の採用計画に沿った費用設計の相談が可能です。

3つの料金体系は、費用が発生する条件が違う

採用代行の料金は月額固定・従量課金・成果報酬の3つに分かれます。実務ではどれか1つを選ぶというより、組み合わせて使われています。

料金形態を尋ねた設問(n=336・複数回答)では、月額固定(時間固定を含む)217人、従量課金216人、成果報酬104人という回答で、1人あたりの平均選択数は1.57でした。月額固定を土台にしてオプションを従量で足す形が実態に近いと読めます。

月額固定制は、採用数が増えるほど1人あたりが下がる

月額固定制は、採用の結果にかかわらず毎月一定額を支払う方式です。予算の見通しを立てやすく、同じ月額の中で複数名を採用できれば1人あたりの金額は下がります。

弱みは、採用が進まない月も費用が出ていくことです。採用計画が固まっていない段階で長期の固定契約を結ぶと、稼働の薄い月を抱えます。

従量課金制は、単価と件数の掛け算で積み上がる

従量課金制は、実施した業務量に応じて料金が変わる方式です。同じ調査が示す単価の例は次のとおりです。

業務

単価の例

DM・スカウト配信

1通150円〜

面接代行

1回1万円〜

応募者対応代行

50,000円〜

組織開発・人事制度設計

300,000円〜

出所:BOXIL(スマートキャンプ株式会社)の採用代行に関する調査(2025年12月)。

単価が小さく見えても、件数が増えれば総額は動きます。スカウトを月2,000通送るなら1通150円で30万円です。委託する範囲が広がってきたら、固定制に切り替えたほうが安くなる境目が出てきます。

成果報酬型は、入社が決まるまで費用が出ない

成果報酬型は、採用が決まったときにだけ費用が発生する方式です。同じ調査は単価表で「想定年収の数十パーセント〜」と書き、別の箇所では「採用者の年収の15〜30%程度が相場」としています。1件あたりの負担は月額固定制より重くなるのが通例です。

採用数が読めない段階では負担を先送りできますが、複数名を採用すると総額が積み上がります。年間で何名を採用する計画かを先に置いてから、月額固定制の年間総額と並べて比べてください。

成果報酬型の料率に、法令上の上限は無い

ここが、採用代行の費用を人材紹介と並べるときに最も見落とされる点です。同じ「成功報酬」でも、両者は立っている制度が違います。

有料職業紹介の手数料は、職業安定法にもとづいて上限制手数料か届出制手数料のどちらかに従う仕組みです。厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領」第6 手数料は、上限制の最高額を支払われた賃金額の100分の11(免税事業者は10.3)と定めています。期間の定めのない雇用契約で同じ人が6箇月を超えて雇用された場合は、6箇月間の賃金の100分の11か、臨時に支払われる賃金と3箇月を超える期間ごとに支払われる賃金を除いた額の100分の14.8(同13.9)のいずれか大きい額が上限です。

一方の届出制手数料について、同要領は「厚生労働大臣に届け出た手数料表の額を徴収することができる」と書くだけで、率の上限を置いていません。人材紹介で広く語られる「年収の30パーセント台」という水準は、法律が決めた上限ではなく、届出制のもとで各社が設定した料金表の水準です。

そして採用代行は、職業紹介に当たらない請負・準委任の契約である限り、この制度の外にあります。成果報酬の料率に法令上の上限は無く、短期離職時の返金についての定めも法定ではありません。

ただし「職業紹介ではないから制度の外」と決めつけないでください。候補者を探して就職を勧め、あっせんまで行う実態があれば、それは職業紹介に当たります。報酬を採用者の年収に連動させる設計はとくにこの線に近く、有料職業紹介の許可と手数料の制度の内側に入る場合があります。契約書の名称ではなく、実際に何を行うかで判断されるという点が要点です。

項目

有料職業紹介(人材紹介)

採用代行(請負・準委任)

手数料の根拠

上限制(賃金額の100分の11)か届出制のいずれか

当事者間の契約

率の上限

届出制には上限規定が無い

法令上の定めが無い

返金の扱い

返戻金制度の有無と内容は明示事項

契約書に書いた範囲だけ

出所:厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領」第6 手数料。

読み手にとっての意味は単純です。採用代行の成果報酬は、金額の妥当性を制度が担保してくれません。料率・算定の基礎になる年収の定義・入社後に離職したときの扱いを、契約書の文言として確認する必要があります。許可と届出の線引きそのものは採用代行(RPO)とはで整理しています。

3つの料金体系を並べて比べる

比較項目

月額固定制

従量課金制

成果報酬型

費用が出る条件

毎月

業務を実施したとき

採用が決まったとき

予算の見通し

立てやすい

やや立てにくい

立てにくい

1人あたりの金額

採用数が増えるほど下がる

業務量による

採用数に比例する

向いている場面

複数名を継続して採用する

業務量に波がある

採用数が少ない・読めない

注意点

稼働の薄い月も費用が出る

件数が増えると逆転する

料率に法令の上限が無い

採用予算の枠を先に決めて、その中で運用を任せたい場合は予算型リテーナー採用のように、使わなかった分を返す設計のプランです。

委託する業務範囲が、費用の大半を決める

費用は「何を頼むか」でほぼ決まります。同じ月額20万円でも、スカウトの送信作業だけを任せる契約と、応募者対応まで含む契約では中身が違います。委託範囲を先に決めてから見積もりを取ることが、金額を同じ土俵に乗せる前提です。

スカウト配信の委託は最も軽い形態

ダイレクトリクルーティング媒体でのスカウト送信を外部に任せる形です。文面の作成・送信・返信対応のどこまでを含むかで金額が変わります。送信作業だけを切り出す契約であれば、従量課金の単価(1通150円〜)で組める範囲です。

スカウト業務だけを切り出すときの見方はスカウト代行の選び方で詳しく扱っています。

応募者対応・書類選考の委託は件数に連動する

応募の受付から書類の確認、候補者への連絡までを任せる形です。同じ調査の単価例では応募者対応代行が50,000円からとなっています(課金の単位は原典に書かれていません)。応募数が増えれば従量部分が伸びます。

母集団は足りているのに対応が追いつかない、という詰まりに対して選ばれる範囲です。

面接代行は回数に応じて費用が決まる

一次面接やスクリーニングを外部の面接官に任せる形です。同じ調査の単価例では1回1万円からで、面接の回数がそのまま費用になります。面接官の時間が採用の詰まりになっている組織で選ばれます。

採用プロセス全体の委託は月額の上の帯に入る

採用の設計からスカウト、応募者対応、面接調整、内定者フォローまでを通して任せる形です。BOXIL調査で月額40万円以上を支払っている層は170人で、回答の52.3%を占めます。全体委託はこの帯に入ります。

採用の専任者を置いていない組織が、採用の実務ごと外に出す使い方です。設計から実務までを通して任せたときの費用の組み立ては、OffersのAI RPOで自社の採用計画に当てて確認できます。

人材紹介と並べるときは、料率ではなく実額で見る

採用代行が高いか安いかは、比べる相手によって変わります。人材紹介と並べるときは、料率の話で止めずに、実際に1件あたりいくら動いているかを見たほうが判断がぶれません。

常用就職1件あたりの手数料は約103万円

厚生労働省「令和6年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)」(令和8年3月31日公表)によると、職業紹介事業者の手数料収入は約9,835億円で対前年度比17.6%増でした。うち常用就職に係る手数料は約9,136億円(同16.8%増)で、常用就職1件あたりの手数料は約103万円(同10.9%増)です。

この統計での「常用就職」は、4か月以上の期間を定めて雇用されるものか、期間の定めなく雇用されるものを指します。正社員だけの数字ではない点に注意が要りますが、全国平均として1件あたり100万円前後が動いているという目安です。

手段別の1件あたり平均採用コストは3倍ほど開く

厚生労働省の委託調査「採用における人材サービスの利用に関するアンケート調査」(令和3年度)は、採用手段ごとの1件あたり平均採用コスト(正社員)を集計しています。

採用手段

1件あたりの平均採用コスト(正社員)

スカウトサービス

91.4万円

民間職業紹介事業者(紹介会社)

85.1万円

インターネットの求人情報サイト

28.5万円

出所:厚生労働省「令和3年度厚生労働省委託調査 採用における人材サービスの利用に関するアンケート調査 報告書」。

紹介会社とスカウトサービスは同じ帯にあり、求人情報サイトはその3分の1ほどです。採用代行はこのどれかを置き換えるものではなく、どの手段を使うにしても発生する運用の手間を外に出すものです。したがって比較の軸は「採用代行か人材紹介か」ではなく、「どの手段の運用を、いくらで誰が回すか」になります。

採用1件あたりの単価をどう計算するかは採用単価の出し方に、サービスごとの比較は採用代行の比較にまとめています。

求人広告とダイレクトリクルーティングはお金の出る順番が違う

求人広告は掲載費が先に出るため、応募が集まらなければ追加の出稿が必要です。ダイレクトリクルーティングは媒体の利用料が小さくても、スカウト文の作成と送信にかかる社内の時間が費用の実態を決めます。

採用代行はこのどちらに対しても、運用の時間を外へ移す位置づけになります。媒体費だけで比べず、担当者の稼働を金額に換算してから並べてください。

採用の難しさが、同じ月額の意味を変える

同じ月額50万円でも、入社が決まりにくい職種では成果が出るまでの月数が伸びます。費用対効果を測るときは、いまの需給を数字で置いておくと判断がぶれません。

いまの求人倍率は全職業と技術職で開きがある

厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年7月分)」(令和8年8月28日公表)によると、令和8年7月の有効求人倍率(季節調整値)は1.18倍、新規求人倍率は2.10倍、正社員有効求人倍率は1.00倍でした。

職業別に見ると開きが出ます。同じ資料の参考統計表6(全国計・常用・パートを含む・令和8年7月)で、情報処理・通信技術者は新規求人倍率2.98倍・有効求人倍率1.34倍です。職業計はそれぞれ2.04倍・1.05倍でした。

区分

新規求人倍率

有効求人倍率

職業計

2.04倍

1.05倍

情報処理・通信技術者

2.98倍

1.34倍

出所:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年7月分)」参考統計表6(全国計・常用〔パート含む〕)。

技術職では求人1件あたりの競争が全職業の平均より強く、そのぶん1名の入社までにかかる月数が伸びます。月額固定制で契約するなら、この月数を見込んで期間を置くことが前提です。エンジニア採用の進め方そのものはエンジニア採用の手法で扱っています。

間接コストまで並べると、比較の結論が変わる

支払う月額だけでなく、社内で消えている時間も同じ表に並べます。

コスト項目

自社だけで採用する場合

採用代行を使う場合

採用担当者の時間

全額を自社が負担する

委託した範囲だけ空く

媒体運用の手間

内製で積み上がる

委託で抑えられる

面接官の時間

全面接に自社が入る

一次面接を任せられる

空席の期間

長引くほど機会損失が出る

立ち上がりを早められる

採用担当者の時間は財務諸表の上では給与として計上済みなので、採用をやめても支出は減りません。だからこそ、その時間が採用の実務で埋まっているのか、オンボーディングや組織づくりに回せているのかが判断の分かれ目になります。

AIで工数が落ちると、同じ月額で送れる量が変わる

採用代行の費用は担当者の稼働時間に連動します。スカウトを100通送るなら、1通あたりの作成時間に100を掛けたものが費用の根拠でした。生成AIで文面を作る工程は、ここを短くします。

株式会社overflowが2024年10月31日に発表した「AIスカウト生成機能」は、求人情報と候補者の経歴・スキルを照合して一人ひとりに合わせたスカウト文を自動生成し、スカウト文作成の工数を80%削減しました。承諾率は、A社(東証グロース市場上場企業)で13.1%から31.7%へ、B社(シード期スタートアップ企業)で19.0%から32.4%へ変化しています。

数字は2社の事例であって全社の平均ではありません。ただ、同じ委託費で送れる量と返信につながる質の両方が動くため、費用あたりの成果を押し上げる方向に働きます。

課題の型によって、噛み合う料金体系は変わる

同じ金額でも、採用の課題がどの型かで噛み合う料金体系は別です。Offersが社名つきで公開している事例から、費用の設計という観点で4つの型を並べます。

母集団が限られる領域では、期間と予算を先に決める形が読みやすい

住宅向け「homehub」とオフィス向け「workhub」を開発するビットキーは、約90名の開発組織で、クラウド・ネットワーク・アプリケーション開発を兼ね備えたハイレイヤーエンジニアを探していました。リテーナープラン(年間確約プラン)と Offers のデータベースを使い、Software Edge Deviceチーム向けに1名の入社に至っています。

転職市場の母集団が限られる領域では、成功報酬を複数のエージェントに積むより、期間と予算を先に決める形のほうが総額を読みやすくなります。

専門領域を短期で埋めるときも、予算を先に置く形が合う

求人検索エンジン「スタンバイ」を運営するスタンバイは、検索エンジン・広告配信・クローリングといった専門領域の人材を集める段階にありました。リテーナープランで要件定義からスカウト運用までを一体で進め、2023年4月の導入から2か月後に内定者が決まりました。その後、機械学習エンジニアとバックエンドエンジニアの正社員2名の入社が決まっています。

専門領域を短い期間で埋めるミッションでは、成果報酬型より予算を先に置く形のほうが噛み合います。

社内の稼働を空けたいときは、運用の代行が費用の中心になる

定額カーリースサービスを運営するナイルは、求める人材像に合う母集団をこれから作る段階で、社内のリソースも限られていました。RPO(採用代行プラン)でスカウト送信と初期対応を代行し、リードエンジニアの正社員1名の入社に至っています。

この型では、費用の中心が「候補者を探す対価」ではなく「運用を回す対価」に移ります。立ち上げを代行で作り、その後に内製へ戻す設計と相性が良い形です。

継続して採用する計画があるほど、月額固定型の1人あたりは下がる

人事・労務のSaaSを提供するSmartHRは、約70名の開発組織でエンジニアを年間30名以上採用する計画を置き、初回6か月プランから12か月プランへ契約を更新しています。

年間の採用数が多いほど、月額固定型の1人あたり単価は下がります。紹介会社経由の1件あたり平均採用コスト85.1万円(厚生労働省の委託調査・正社員)を掛け算していく形と比べたとき、差は採用数に比例して開く構造です。

自社の採用力がいまどの段階にあるかを先に測ってから予算を組みたい場合は、エンジニア採用力チェックで5指標24項目の採点を受け取れます。

採用代行の市場は広がり、見積もりの幅も広い

見積もりの幅が広いのは、提供する側が増え続けているためでもあります。

矢野経済研究所が2026年5月8日に発表した調査によると、2024年度の人事・総務関連業務アウトソーシング市場(14分野の合計)は11兆8,077億円で前年度比3.4%増、2025年度は同3.2%増の予測です。内訳のうち人事業務アウトソーシング市場は1兆1,163億円(同4.8%増)で、採用アウトソーシング(RPO)は、この14分野のうちのひとつという位置づけです。

供給が厚くなると、同じ「採用代行」の名前で提供される中身の幅も広がります。金額を比べる前に、業務範囲の定義を揃える作業が要るのはこのためです。

採用代行の費用を抑える5つの方法

委託する業務を絞り込む

すべてを任せると費用は膨らみます。自社で回せる業務と外に出したい業務を先に切り分けてください。面接は自社で行い、スカウト配信と応募者対応だけを委託する形なら、月額の帯を1段下げられます。

採用を集中させる時期に合わせて契約する

年間の稼働期間は3か月が最多で20.7%、6か月が16.5%でした(BOXIL調査・n=334)。通年で契約するのが前提ではありません。採用を強める時期に合わせて期間を区切るだけで、年間の総額は変わります。

月額固定制で複数名を採用して1人あたりを下げる

月額50万円で3か月なら総額150万円です。この期間に3名が入社すれば1人あたり50万円になります。厚生労働省の委託調査が示す紹介会社経由の1件あたり平均採用コスト85.1万円と並べると、継続して採用する計画があるほど固定制が有利になる構造が見えます。

AIと組み合わせて工数を落とす

スカウト文の作成工数が減れば、委託する業務量そのものを絞り込めるのが利点です。工数の削減幅は前述のとおり実測があり、同じ予算で送れる通数が変わります。

見積もりの前提を揃えてから比べる

最後に、比較の土台を揃えます。ここが崩れていると、金額の大小は意味を持ちません。

確認項目

見るところ

業務範囲

スカウト送信・応募者対応・面接調整・戦略設計のどこまでか

初期費用

立ち上げ費用が別途かかるか

最低契約期間

3か月・6か月・12か月のどれか

追加費用の条件

想定を超えた応募数・面接回数のときの扱い

解約条件

期間内に解約したときの負担

成果報酬の算定

料率・基礎になる年収の定義・離職時の返金の有無

いちばん下の行は、この記事で扱った制度の話に直結します。採用代行の成果報酬には法令上の上限も返金の定めも無いため、契約書に書かれた文言だけが根拠になります。

よくある疑問への答え

1名だけの採用でも採用代行は使える

使えます。成果報酬型を選べば採用が決まるまで費用は出ません。ただし1人あたりの負担は月額固定制より重くなるため、1名だけなら人材紹介やダイレクトリクルーティングとも並べて検討したほうが判断が正確になります。

初期費用がかからないサービスもある

初期費用を0円と答えた層は6.1%ありました(BOXIL調査・n=328)。ただし立ち上げの作業が消えるわけではないので、月額に織り込まれている可能性を見てください。総額で比べれば判断を誤りません。

途中解約の負担は最低契約期間の定めで決まる

多くのサービスが3か月や6か月の最低契約期間を置いています。期間内に解約するときの負担は契約書の定めによるため、契約前に最低契約期間と中途解約の条件を確認しておくことが必要です。

費用を決めるときの順番

採用代行の費用は、月額5万円未満から500万円以上まで分布します。最多層は10万円〜20万円未満ですが、分布の中央値は40万円〜60万円未満の帯です。相場の1点だけで予算を組まず、分布のどこに自社の委託範囲が来るかで見てください。

実務では次の順で進めると迷いにくくなります。

  • 委託する業務範囲を先に決める。ここで費用の帯がほぼ決まる
  • 採用計画に合う料金体系を選ぶ。採用数が読めるなら月額固定制、読めないなら成果報酬型が起点になる
  • 成果報酬型を選ぶなら、料率・算定の基礎・離職時の返金を契約書で確認する

3つ目が重要なのは、採用代行の成果報酬に法令上の上限が無いためです。人材紹介の手数料が上限制か届出制のどちらかに従うのに対し、請負・準委任である採用代行の料率は当事者間の契約だけで決まります。

エンジニアや専門職の採用で、スカウトとAIを使って費用の構造から見直したい場合は、OffersのAI RPOで自社に合った進め方を相談できます。採用の設計から実務までを予算の枠内で任せたい場合は予算型リテーナー採用が近い形です。

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