通年採用とは?メリット・デメリットや成功のポイントを紹介

Offers HR Magazine編集部 2023年6月7日

Offers HR Magazine編集部

目次

こんにちは。エンジニア、PM、デザイナーの副業・転職採用サービス「Offers(オファーズ)」のOffers HR Magazine編集部です。この記事では、近年注目を集めている「通年採用」について、その定義からメリット・デメリット、成功させるためのポイントまで詳しく解説していきます。採用活動の効率化や優秀な人材の確保を目指している企業担当者様にとって、有益な情報となるでしょう。ぜひ最後までお読みください。

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通年採用とは何か

通年採用とは、特定の時期に集中して採用活動を行う「新卒一括採用」とは異なり、年間を通して継続的に人材を採用する方式のことです。企業のニーズに合わせて、必要なタイミングで必要な人材を採用できる柔軟性が大きな特徴です。

近年、企業を取り巻く環境は目まぐるしく変化しており、それに伴い、必要な人材も多様化しています。従来の一括採用では、変化への対応が遅れ、必要な人材をタイムリーに確保することが難しいという課題がありました。

そこで、通年採用を導入する企業が増加傾向にあります。通年採用は、企業の採用活動をより柔軟かつ戦略的に行うことを可能にし、変化の激しい時代において、競争力を維持するための重要な戦略の一つと言えるでしょう。

通年採用の基本的な定義

通年採用とは、文字通り1年を通して採用活動を行うことを指します。新卒採用においても、従来の4月入社にこだわらず、年間を通して随時入社を受け入れる企業も増えてきています。

従来の一括採用では、年度初めに大量の学生を採用するため、選考期間が短縮され、学生の個性や能力を十分に見極められないという懸念がありました。一方、通年採用では、時間をかけてじっくりと選考を行うことができるため、企業と学生双方にとって、よりマッチング精度の高い採用活動を実現できる可能性を秘めています。

また、通年採用は、中途採用においても有効な手法です。企業の事業拡大や新規プロジェクトの立ち上げなど、必要なタイミングで必要なスキルを持つ人材を確保することができます。

通年採用が注目される理由

通年採用が注目される背景には、大きく分けて2つの要因が考えられます。一つは、少子高齢化による労働力人口の減少です。優秀な人材の獲得競争が激化する中で、企業は従来の一括採用だけでは必要な人材を確保することが難しくなってきています。

もう一つは、ビジネス環境の急速な変化です。テクノロジーの進化やグローバル化など、企業を取り巻く環境は常に変化しており、それに対応するためには、必要なスキルや経験を持つ人材をタイムリーに確保することが不可欠です。

これらの要因から、企業はより柔軟で戦略的な採用活動を行う必要性に迫られており、通年採用はその解決策の一つとして注目を集めているのです。

通年採用の導入背景

通年採用の導入背景には、企業側のニーズだけでなく、求職者側の意識の変化も影響しています。従来、新卒は4月に入社することが一般的でしたが、近年では、自身のキャリアプランに合わせて、より柔軟な就職活動を求める学生が増加しています。

また、転職市場においても、自身のスキルや経験を活かせる企業をじっくりと探したいという求職者が増えています。通年採用は、このような求職者のニーズにも合致しており、企業と求職者双方にとってメリットのある採用方式と言えるでしょう。

このように、通年採用は、時代の変化や求職者側のニーズを反映した、新しい採用スタイルとして、今後ますます普及していくことが予想されます。

通年採用の現状と動向

近年、多くの企業が通年採用を導入し、従来の一括採用中心の採用活動からシフトしつつあります。特に、IT業界やベンチャー企業を中心に、通年採用を積極的に活用する動きが見られます。

この背景には、優秀な人材の確保競争の激化や、変化の激しいビジネス環境への対応など、様々な要因が考えられます。

最新の採用市場の動向

2024年現在、日本の採用市場は、依然として売り手市場が続いています。厚生労働省の「一般職業紹介状況」によると、2023年度の有効求人倍率は1.30倍と、高水準で推移しています。(参照:厚生労働省「一般職業紹介状況」)

このような状況下では、企業はより魅力的な採用活動を行い、優秀な人材を惹きつける必要があります。通年採用は、企業の採用ブランディング強化にも繋がり、優秀な人材の獲得に貢献することが期待されています。

通年採用を導入している企業の増加

リクルートワークス研究所の調査によると、2023年卒の新卒採用において、通年採用を実施した企業は全体の約3割に達しています。(参照:リクルートワークス研究所「2023年卒 新卒採用動向調査」)

特に、IT業界やベンチャー企業では、通年採用の導入率が高く、5割を超える企業が導入しているというデータもあります。これらの企業では、変化の激しい市場に対応するために、必要な人材をタイムリーに確保することが求められており、通年採用はそのニーズに合致した採用方式と言えるでしょう。

通年採用の成功事例

通年採用を成功させている企業の事例として、株式会社サイバーエージェントが挙げられます。同社は、2010年から通年採用を導入し、年間を通して新卒・中途採用を行っています。

通年採用によって、優秀な人材を早期に確保できるようになっただけでなく、採用活動の効率化にも成功しています。また、学生にとっては、自身のタイミングで選考を受けることができるため、就職活動の負担軽減にも繋がっています。

サイバーエージェントの事例は、通年採用が企業と求職者双方にとってメリットのある採用方式であることを示す好例と言えるでしょう。

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一括採用と通年採用の違い

採用活動において、大きく分けて「一括採用」と「通年採用」の2つの方式があります。それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解し、自社にとって最適な採用方式を選択することが重要です。

項目

一括採用

通年採用

採用時期

特定の時期に集中

年間を通して継続

採用人数

大量

少数

選考期間

短期

長期

メリット

効率的な採用活動、計画的な人材育成

必要な人材をタイムリーに確保、多様な人材の獲得

デメリット

人材の見極めが難しい、採用活動の負担が大きい

採用コストの増加、採用計画の策定が難しい

一括採用の特徴とメリット・デメリット

一括採用は、特定の時期に集中して大量の採用活動を行う方式です。日本では、新卒採用において、4月入社を前提とした一括採用が長年主流となってきました。

メリットとしては、効率的に採用活動を進めることができる点や、新入社員を一斉に研修することで、計画的な人材育成が可能となる点が挙げられます。

デメリットとしては、短期間で大量の応募者を選考する必要があるため、人材の見極めが難しい点や、採用活動の負担が大きい点が挙げられます。

通年採用の特徴とメリット・デメリット

通年採用は、年間を通して継続的に採用活動を行う方式です。企業のニーズに合わせて、必要なタイミングで必要な人材を採用できる柔軟性が大きな特徴です。

メリットとしては、必要な人材をタイムリーに確保できる点や、多様な人材を獲得できる可能性が高い点が挙げられます。

デメリットとしては、採用活動が長期化するため、採用コストが増加する点や、採用計画の策定が難しい点が挙げられます。

どちらを選ぶべきかの判断基準

一括採用と通年採用、どちらを選ぶべきかは、企業の規模や業種、採用目標などによって異なります。

例えば、大量の新卒採用を行う必要がある大企業では、一括採用の方が効率的と言えるでしょう。一方、変化の激しいIT業界やベンチャー企業では、通年採用の方が、必要な人材をタイムリーに確保できるという点でメリットが大きいと考えられます。

重要なのは、それぞれのメリット・デメリットを理解し、自社の状況に合わせて最適な採用方式を選択することです。

通年採用のメリット

通年採用には、企業側、学生側双方にとって様々なメリットがあります。ここでは、それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。

企業側のメリット

企業側のメリットとしては、まず、必要な人材を必要なタイミングで採用できるという点が挙げられます。事業拡大や新規プロジェクトの立ち上げなど、必要なタイミングで必要なスキルを持つ人材を確保することで、ビジネスチャンスを逃すことなく、迅速に対応することができます。

また、通年採用は、多様な人材の獲得にも繋がります。従来の一括採用では、特定の時期に集中して採用活動を行うため、どうしても学生の属性が偏ってしまう傾向がありました。一方、通年採用では、年間を通して様々なバックグラウンドを持つ人材と出会うことができるため、企業の多様性を高めることができます。

さらに、通年採用は、採用ブランディングの強化にも貢献します。年間を通して採用活動を行うことで、企業の認知度向上や、企業理念やビジョンを広く発信することができます。

学生側のメリット

学生側のメリットとしては、まず、自身のタイミングで就職活動を行えるという点が挙げられます。従来の一括採用では、就職活動の時期が限られていましたが、通年採用では、自身のペースでじっくりと企業選びを行うことができます。

また、通年採用では、より多くの企業と出会える可能性が広がります。一括採用では、限られた期間で多くの企業を訪問する必要があるため、どうしても情報収集が不足しがちでした。一方、通年採用では、時間をかけて企業研究を行うことができるため、より自分に合った企業を見つけることができるでしょう。

さらに、通年採用は、就職活動の負担軽減にも繋がります。一括採用では、短期間に集中して就職活動を行う必要があるため、学生にとって大きな負担となっていました。通年採用では、自身のペースで就職活動を進めることができるため、精神的な負担を軽減することができます。

多様な人材の採用が可能に

通年採用は、多様な人材の採用を促進する効果も期待できます。従来の一括採用では、特定の時期に集中して採用活動を行うため、どうしても学生の属性が偏ってしまう傾向がありました。

しかし、通年採用では、年間を通して様々なバックグラウンドを持つ人材と出会うことができるため、企業の多様性を高めることができます。例えば、海外留学経験者や、社会人経験者など、様々な経験を持つ人材を採用することで、組織に新たな視点やアイデアを取り入れることができます。

多様な人材の採用は、イノベーションの創出や、グローバル競争の激化に対応するために、ますます重要になってきています。通年採用は、企業の成長を支える、多様な人材の確保に大きく貢献すると言えるでしょう。

通年採用のデメリットと課題

通年採用には、メリットだけでなく、デメリットや課題も存在します。ここでは、企業側、学生側のそれぞれのデメリットと、それらへの対応策について詳しく解説していきます。

企業側のデメリット

企業側のデメリットとしては、まず、採用コストの増加が挙げられます。年間を通して採用活動を行うため、人件費や広告費など、採用にかかるコストが増加する傾向があります。

また、通年採用では、採用計画の策定が難しいという課題もあります。一括採用では、採用人数や時期を事前に計画することができますが、通年採用では、必要な人材や採用時期が流動的であるため、計画的な採用活動が難しい場合があります。

さらに、通年採用では、採用担当者の負担が増加する可能性もあります。年間を通して採用活動を行うため、応募者対応や面接など、採用担当者の業務量が増加する傾向があります。

学生側のデメリット

学生側のデメリットとしては、まず、情報収集が難しいという点が挙げられます。一括採用では、多くの企業が同じ時期に採用活動を行うため、情報収集が比較的容易でした。しかし、通年採用では、企業によって採用時期や選考方法が異なるため、情報収集に手間がかかる場合があります。

また、通年採用では、競争が長期化する可能性もあります。一括採用では、就職活動の時期が限られているため、競争期間も比較的短期間で済みます。しかし、通年採用では、年間を通して競争が続くため、精神的な負担が大きくなる可能性があります。

さらに、通年採用では、内定時期が遅くなる可能性もあります。一括採用では、多くの企業が同じ時期に内定を出すため、内定時期が比較的早いです。しかし、通年採用では、企業によって内定時期が異なるため、内定を得るまでに時間がかかる場合があります。

デメリットへの対応策

これらのデメリットや課題に対して、企業は様々な対応策を講じています。例えば、採用コストの増加に対しては、採用管理システムの導入や、採用プロセスの効率化などによって、コスト削減を図っています。

また、採用計画の策定が難しいという課題に対しては、過去の採用データの分析や、市場動向の調査などによって、より精度の高い採用計画を立てる努力をしています。

さらに、採用担当者の負担増加に対しては、採用業務の分担や、外部の採用代行サービスの活用などによって、負担軽減を図っています。

学生側も、情報収集を積極的に行ったり、長期戦を想定した就職活動計画を立てるなど、通年採用に対応するための準備が必要です。

通年採用を成功させるためのポイント

通年採用を成功させるためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。ここでは、効果的な採用計画の立て方から、採用プロセスの工夫、採用後のフォローアップ方法まで、詳しく解説していきます。

効果的な採用計画の立て方

まず、効果的な採用計画を立てることが重要です。年間を通して採用活動を行う通年採用では、長期的な視点に立った計画が必要です。

具体的には、年間の採用目標人数を設定し、それに基づいて、各時期の採用活動の規模や内容を決定します。また、採用ターゲットを明確化し、それに合わせた採用チャネルの選定や、求人情報の作成を行うことも重要です。

さらに、採用予算の設定や、採用活動の進捗管理体制の構築なども、計画段階でしっかりと行っておく必要があります。

採用プロセスの工夫

次に、採用プロセスの工夫も重要です。通年採用では、応募者一人ひとりとじっくりと向き合うことができるため、従来の一括採用とは異なる選考方法を取り入れることができます。

例えば、面接回数を増やしたり、インターンシップやワークショップなどを実施することで、応募者の能力や適性をより深く見極めることができます。

また、オンライン面接の導入や、選考期間の短縮など、応募者にとって負担の少ない選考プロセスを構築することも重要です。

採用後のフォローアップ方法

最後に、採用後のフォローアップも重要です。せっかく採用した人材が早期に離職してしまうことを防ぐためには、入社後のフォローアップ体制をしっかりと整えておく必要があります。

具体的には、定期的な面談の実施や、研修制度の充実などによって、新入社員の成長をサポートすることが重要です。

また、メンター制度の導入や、社内交流イベントの開催など、新入社員がスムーズに職場に馴染めるような環境づくりも重要です。

まとめ

通年採用は、企業にとって、必要な人材を必要なタイミングで確保できる、非常に有効な採用手法です。しかし、メリットだけでなく、デメリットや課題も存在するため、導入にあたっては、それらをしっかりと理解しておく必要があります。

この記事で紹介したポイントを参考に、自社にとって最適な通年採用を導入し、優秀な人材の確保と企業の成長を実現しましょう。

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