時差出勤とは?メリットや導入の効果を徹底解説

Offers HR Magazine編集部 2024年8月9日

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目次

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こんにちは。エンジニア、PM、デザイナーの副業・転職採用サービス「Offers(オファーズ)」のOffers HR Magazine編集部です。近年、働き方改革の推進とともに、多くの企業で時差出勤制度が導入されています。この記事では、時差出勤制度の概要からメリット・デメリット、導入方法、成功事例までを詳しく解説していきます。
採用担当者として、従業員の働きやすさと企業の生産性向上を両立させるために、時差出勤制度について理解を深めていきましょう。

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時差出勤とは何か?

時差出勤とは、企業が定めたコアタイム以外の時間帯に出社・退社時刻をずらすことができる制度です。

一般的な勤務時間帯である9時から18時以外の時間帯、例えば8時から17時や10時から19時といったように、従業員が自分のライフスタイルや業務内容に合わせて勤務時間を調整できます。この柔軟な働き方により、従業員のワークライフバランス向上や、企業の生産性向上に貢献することが期待されています。

時差出勤の定義

時差出勤は、労働基準法で明確に定義されている制度ではありません。 しかし、一般的には、企業が定めた始業・終業時刻を基準として、一定の範囲内で従業員が自分の出社・退社時刻を選択できる制度のことを指します。

厚生労働省の「仕事と生活の調和推進のためのガイドライン」においても、柔軟な働き方の一つとして紹介されており、近年注目を集めている制度と言えるでしょう。

時差出勤の背景

時差出勤制度が注目される背景には、ワークライフバランスの向上や、多様な働き方を求める社会的な風潮の高まりがあります。

また、都市部における通勤ラッシュの緩和や、育児や介護と仕事を両立しやすい環境整備といった観点からも、時差出勤制度の導入が推奨されています。

さらに、2024年現在、新型コロナウイルスの影響により、テレワークやフレックスタイム制など、柔軟な働き方の重要性が改めて認識されており、時差出勤制度もその一環として注目されていると言えるでしょう。

時差出勤の基本的な仕組み

時差出勤制度の基本的な仕組みは、企業が定めたコアタイム(必ず勤務しなければならない時間帯)とフレキシブルタイム(出社・退社時刻を自由に設定できる時間帯)を設定し、従業員はその範囲内で自分の勤務時間を調整するというものです。

例えば、コアタイムを10時から15時、フレキシブルタイムを7時から10時と15時から20時と設定した場合、従業員は7時から20時の間で、コアタイムを含む8時間勤務すればよいということになります。

この仕組みによって、従業員は自分のライフスタイルや業務内容に合わせて、柔軟に勤務時間を設定することが可能となります。

時差出勤とフレックスタイム制の違い

時差出勤と似た制度に、フレックスタイム制があります。どちらも柔軟な働き方を実現する制度ですが、その仕組みや特徴には違いがあります。

ここでは、時差出勤とフレックスタイム制の違いについて詳しく解説し、それぞれの制度の特徴を理解することで、自社に適した制度を選択する際の参考にしていただければと思います。

フレックスタイム制の特徴

フレックスタイム制は、1日の労働時間を決めずに、コアタイムに出勤し、所定労働時間を満たせば、出社・退社時刻を自由に調整できる制度です。

時差出勤との大きな違いは、1日の労働時間ではなく、週や月の総労働時間で管理する点にあります。例えば、コアタイムを11時から15時とし、週40時間労働と定めている場合、従業員はコアタイムに出勤し、週の総労働時間が40時間になれば、その日の労働時間は自由に調整できます。

時差出勤とフレックスタイム制の比較

時差出勤とフレックスタイム制の違いを分かりやすくするために、以下の表にまとめました。

項目

時差出勤

フレックスタイム制

労働時間

1日単位で固定

週や月単位で管理

コアタイム

設定されている場合が多い

必ず設定されている

フレキシブルタイム

設定されている場合が多い

必ず設定されている

導入のしやすさ

比較的容易

制度設計が複雑

適した職種

定型業務が多い職種

裁量労働制を適用できる職種

この表からも分かるように、時差出勤は導入が比較的容易で、定型業務が多い職種に向いているのに対し、フレックスタイム制は制度設計が複雑で、裁量労働制を適用できる職種に向いていると言えます。

それぞれの導入事例

時差出勤の導入事例としては、例えば、営業職で顧客とのアポイントメントに合わせて勤務時間を調整したり、事務職で子供の送り迎えに合わせて勤務時間を調整したりするケースが挙げられます。

一方、フレックスタイム制の導入事例としては、研究開発職で集中して研究に取り組むために、自分のペースで勤務時間を調整したり、クリエイティブ職でアイデアを練るために、自由な時間の使い方をしたりするケースが挙げられます。

このように、時差出勤とフレックスタイム制は、それぞれ異なる特徴を持つため、自社の状況や従業員のニーズに合わせて適切な制度を選択することが重要です。

時差出勤のメリット

時差出勤制度を導入することで、企業は様々なメリットを享受できます。ここでは、時差出勤の主なメリットについて詳しく解説します。これらのメリットを理解することで、時差出勤制度導入の検討材料として役立てればと思います。

通勤ラッシュの緩和

時差出勤を導入することで、従業員の通勤時間が分散され、通勤ラッシュの緩和に繋がります。満員電車でのストレス軽減は、従業員の心身の健康にも良い影響を与えますし、遅刻リスクの減少にも繋がります。

特に都市部においては、通勤ラッシュによるストレスは大きな問題となっており、時差出勤制度は従業員のQOL(Quality of Life)向上に大きく貢献すると言えるでしょう。快適な通勤環境は、従業員のモチベーション向上にも繋がります。

ワークライフバランスの向上

時差出勤制度は、従業員が自分のライフスタイルに合わせて勤務時間を調整できるため、ワークライフバランスの向上に大きな効果を発揮します。

例えば、家族の介護や育児、通院などの時間を確保しやすくなることで、仕事とプライベートを両立しやすくなります。ワークライフバランスの向上は、従業員の満足度を高め、離職率の低下にも繋がります。また、従業員が仕事とプライベートの時間を充実させることで、仕事への集中力も高まり、生産性向上にも期待できます。

従業員のストレス軽減

時差出勤制度は、従業員の通勤ストレスや時間的制約によるストレスを軽減する効果があります。自分のペースで仕事を進められるため、心にゆとりが生まれ、ストレスの少ない環境で働くことができます。

ストレス軽減は、従業員の健康維持にも繋がり、長期的に安定したパフォーマンスを発揮できるようになるでしょう。また、ストレスの少ない職場環境は、従業員にとって魅力的であり、優秀な人材の確保にも繋がる可能性があります。

時差出勤のデメリット

時差出勤制度には、メリットだけでなく、導入前に検討すべきデメリットも存在します。ここでは、時差出勤制度の主なデメリットについて詳しく解説します。

これらのデメリットを事前に把握し、適切な対策を講じることで、時差出勤制度をスムーズに運用し、その効果を最大限に引き出すことができるでしょう。

労務管理の難しさ

時差出勤制度を導入すると、従業員の勤務時間がバラバラになるため、従来の勤怠管理システムでは対応が難しい場合があります。そのため、時差出勤に対応した勤怠管理システムの導入や、管理体制の見直しが必要となる可能性があります。

特に、従業員数が多く、部署や職種が多岐にわたる企業では、労務管理の複雑さが増す傾向にあります。適切なシステム導入や管理体制の構築が、時差出勤制度の円滑な運用には不可欠です。

コミュニケーション不足のリスク

従業員の勤務時間が重ならない場合、コミュニケーション不足が生じるリスクがあります。特に、部署内での情報共有や連携が重要な業務においては、時差出勤によってコミュニケーション不足が生じると、業務効率の低下やミスに繋がる可能性があります。

そのため、時差出勤制度を導入する際には、コミュニケーション不足を解消するための対策を検討する必要があります。例えば、チャットツールやオンライン会議システムの活用、情報共有のための掲示板の設置などが有効です。

業務内容による制約

時差出勤制度は、すべての職種に適しているわけではありません。顧客対応や、他の従業員との連携が必須となる業務など、時間的な制約が大きい業務では、時差出勤制度の導入が難しい場合があります。

そのため、時差出勤制度を導入する際には、業務内容を十分に考慮し、適切な職種や部署に限定する必要があるでしょう。例えば、接客業や製造業など、特定の時間帯に業務が集中する業種では、時差出勤制度の適用が難しい場合が多いです。

時差出勤の導入方法

時差出勤制度を導入する際には、適切な手順を踏むことが重要です。ここでは、時差出勤制度の導入方法について、具体的なステップを解説します。これらのステップを参考に、自社に合った時差出勤制度を導入し、従業員の働きやすさと企業の生産性向上を目指しましょう。

就業規則の整備

時差出勤制度を導入する際には、まず就業規則を整備する必要があります。就業規則には、時差出勤制度の適用範囲、コアタイムとフレキシブルタイムの設定、勤務時間の管理方法、その他必要な事項を明確に記載する必要があります。

就業規則は、従業員と企業間の労働契約の一部となるため、明確かつ公平な内容であることが重要です。また、就業規則の内容は、労働基準法などの関連法令に適合している必要があります。

労使協定の締結

就業規則を整備した後、労使協定を締結する必要があります。労使協定は、時差出勤制度の導入について、労働者代表と使用者側が合意した内容を文書化したものです。

労使協定を締結することで、時差出勤制度の導入が円滑に進み、従業員とのトラブルを未然に防ぐことができます。労使協定の内容は、就業規則の内容と整合性が取れている必要があります。

従業員への周知

就業規則の整備と労使協定の締結が完了したら、従業員への周知を徹底する必要があります。時差出勤制度の内容、利用方法、注意事項などを分かりやすく説明し、従業員が制度を正しく理解し、利用できるようにする必要があります。

説明会の実施や、マニュアルの作成、社内ポータルサイトへの掲載など、様々な方法で周知を図ることが重要です。また、従業員からの質問や疑問に答えられる体制を整えておくことも大切です。

時差出勤の成功事例

実際に時差出勤制度を導入し、成功を収めている企業の事例を紹介します。これらの事例を参考に、自社に適した時差出勤制度の導入方法を検討し、従業員の働きやすさと企業の生産性向上を実現しましょう。成功事例を分析することで、自社が時差出勤制度を導入する際のヒントを得ることができます。

成功事例1: NTTアドバンステクノロジー

NTTアドバンステクノロジーでは、ワークライフバランスの向上と、優秀な人材の確保を目的として、時差出勤制度を導入しました。

コアタイムを10時から15時とし、フレキシブルタイムを7時から10時と15時から20時と設定することで、従業員は自分のライフスタイルに合わせて勤務時間を調整できるようになりました。

その結果、従業員の満足度が向上し、離職率の低下にも繋がりました。(参考:NTTアドバンステクノロジー コーポレートサイト)

成功事例2: コクヨ

コクヨでは、従業員の多様な働き方を支援するために、時差出勤制度を導入しました。コアタイムを10時から16時とし、フレキシブルタイムを7時から10時と16時から20時と設定することで、従業員は自分の業務内容に合わせて勤務時間を調整できるようになりました。

その結果、従業員の生産性が向上し、業務効率の改善にも繋がりました。(参考:コクヨ コーポレートサイト)

成功事例3: アスネット

アスネットでは、従業員のワークライフバランス向上と、業務効率の改善を目的として、時差出勤制度を導入しました。

コアタイムを11時から15時とし、フレキシブルタイムを8時から11時と15時から19時と設定することで、従業員は自分のライフスタイルに合わせて勤務時間を調整できるようになりました。

その結果、従業員の満足度が向上し、離職率の低下にも繋がりました。(参考:アスネット コーポレートサイト)

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まとめ

時差出勤制度は、従業員の働きやすさと企業の生産性向上を両立させる、有効な手段の一つと言えるでしょう。導入にあたっては、就業規則の整備、労使協定の締結、従業員への周知を徹底し、適切な運用を行うことが重要です。成功事例を参考に、自社に最適な時差出勤制度を導入し、より良い職場環境を構築することで、企業の成長に繋がるでしょう。

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