サブロク協定とは?残業時間の上限と罰則をわかりやすく解説

Offers HR Magazine編集部 2024年9月4日

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こんにちは。エンジニア、PM、デザイナーの副業・転職採用サービス「Offers(オファーズ)」のOffers HR Magazine編集部です。この記事では、採用担当者の方に向けて、サブロク協定についてわかりやすく解説します。労働基準法における重要な規定であるサブロク協定を正しく理解し、適切に運用することで、従業員の健康を守り、企業としてのコンプライアンスを強化しましょう。

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サブロク協定とは何か?

サブロク協定とは、正式名称を「時間外・休日労働に関する協定」といい、労働基準法第36条に基づいて、会社と従業員代表との間で締結する協定のことです。簡単に言えば、残業や休日出勤をさせる際に、法律で定められた時間外労働時間の上限を超えて働かせることができるようにするための取り決めです。

項目

内容

正式名称

時間外・休日労働に関する協定

根拠法令

労働基準法第36条

締結主体

会社と従業員代表

目的

法定労働時間外労働・休日労働をさせるため

この協定がないと、原則として残業や休日出勤をさせることはできません。企業にとって非常に重要な協定であると言えるでしょう。

サブロク協定の基本的な定義

サブロク協定は、労働基準法で定められた労働時間(1日8時間、週40時間)を超えて従業員に残業や休日出勤をさせる際に必要となる協定です。この協定を締結することで、企業は法定労働時間を超える労働を従業員にさせることが可能になります。

しかし、サブロク協定を締結すれば、際限なく残業をさせて良いというわけではありません。後述する通り、時間外労働時間の上限が法律で定められており、その範囲内でなければなりません。

従業員の健康とワークライフバランスを確保するためにも、サブロク協定は適切に運用される必要があります。

法定労働時間と所定労働時間の違い

法定労働時間とは、労働基準法によって定められた労働時間のことです。前述の通り、1日8時間、週40時間が原則となっています。

一方、所定労働時間とは、会社が就業規則などで定めた労働時間のことです。一般的には、法定労働時間よりも短い時間数が設定されていることが多いです。

サブロク協定は、この法定労働時間を超えて労働させる場合に必要となる協定です。所定労働時間と法定労働時間、そして時間外労働時間の違いをしっかりと理解しておくことが重要です。

サブロク協定が必要なケース

サブロク協定が必要となるケースは、従業員に法定労働時間を超えて労働させる場合です。具体的には、以下のようなケースが挙げられます。

  • 繁忙期などで、通常の業務時間内では業務が完了しない場合
  • 突発的なトラブル対応などで、緊急に時間外労働が必要な場合
  • プロジェクトの締め切りが迫っている場合

これらのケースにおいて、サブロク協定を締結せずに時間外労働をさせてしまうと、法律違反となり、罰則が科される可能性があります。Offersを導入し、ITエンジニア・デザイナーを採用された方々の事例をケース別にご紹介。ITエンジニア・デザイナーの具体的な採用事例から、カスタマーサクセスが実現した採用工数の大幅な削減、スピード採用を実現する副業採用の実態まで全てこの一冊で徹底解説。
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サブロク協定を締結する意義

サブロク協定を締結する意義は、大きく分けて二つあります。一つは、労働者の保護です。もう一つは、企業の責任を果たすことです。

労働基準法は、労働者の健康と福祉を保護するために制定された法律です。サブロク協定は、この法律に基づいて、労働者の健康を損なうような長時間労働を防止するための重要な役割を担っています。

また、企業にとっては、コンプライアンスを遵守し、社会的責任を果たすために、サブロク協定を適切に締結・運用することが求められます。

労働者の保護と企業の責任

サブロク協定は、労働者の健康を守るための重要な仕組みです。長時間労働は、従業員の心身に大きな負担をかけ、健康を害するリスクを高めます。

サブロク協定によって時間外労働時間の上限が定められていることで、企業は従業員の健康に配慮した労働時間管理を行うことが求められます。

また、企業は、従業員が安心して働ける環境を整備する責任があります。サブロク協定を適切に運用することで、従業員のワークライフバランスを確保し、働きやすい職場環境を実現することができるでしょう。

違反した場合の罰則

サブロク協定を締結せずに時間外労働をさせた場合、またはサブロク協定で定めた時間外労働時間の上限を超えて労働させた場合は、労働基準法違反となり、罰則が科される可能性があります。

具体的には、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。

また、企業の社会的信用を失墜させることにもつながりかねません。サブロク協定に関する法令を遵守し、適切な労務管理を行うことが重要です。

企業にとってのメリットとデメリット

サブロク協定を締結するメリットは、前述の通り、法令を遵守し、従業員の健康を守り、企業の社会的責任を果たすことができる点です。

一方、デメリットとしては、協定の締結や運用に手間がかかること、時間外労働時間の上限があるため、業務量の調整が必要になることなどが挙げられます。

しかし、これらのデメリットを考慮しても、サブロク協定を締結するメリットは大きいと言えるでしょう。

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サブロク協定の具体的な締結方法

サブロク協定を締結するには、いくつかの手順を踏む必要があります。ここでは、具体的な締結方法について詳しく解説します。

労働組合と労働者代表の選出

サブロク協定は、会社と従業員代表との間で締結する協定です。従業員代表は、労働組合がある場合は労働組合が、労働組合がない場合は従業員の中から選出されます。

労働者代表の選出方法については、過半数代表制が採用されています。つまり、従業員の過半数を代表する者を選出する必要があります。

選出された労働者代表は、従業員の意見を反映し、会社と交渉を行う重要な役割を担います。

協定書の作成と記入方法

労働者代表を選出したら、次に協定書を作成します。協定書には、時間外労働時間の上限や、割増賃金の支払い方法など、重要な事項を記載する必要があります。

記入方法については、労働基準監督署が作成した雛形を参考にすると良いでしょう。

協定書の内容は、従業員にとって不利な内容であってはなりません。

労働基準監督署への届け出手順

協定書を作成したら、労働基準監督署に届け出る必要があります。届け出は、協定書を作成した日から10日以内に行う必要があります。

届け出が受理されると、サブロク協定が正式に成立します。

届け出の際には、必要書類を揃えて提出する必要があります。

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サブロク協定の時間外労働の上限規制

サブロク協定を締結すれば、時間外労働をさせることができますが、その時間には法律で上限が定められています。

月45時間・年360時間の基本上限

サブロク協定で定めることができる時間外労働時間の上限は、原則として、1ヶ月あたり45時間、1年間で360時間です。

この上限を超えて時間外労働をさせることは、法律違反となります。

ただし、特別な事情がある場合は、この上限を超えて時間外労働をさせることも可能です。

特別条項付きサブロク協定とは

特別な事情がある場合に、月45時間、年360時間の上限を超えて時間外労働をさせることができるようにするための協定が、特別条項付きサブロク協定です。

特別条項付きサブロク協定を締結するには、通常のサブロク協定よりも厳しい要件を満たす必要があります。

特別条項の具体的な上限と注意点

特別条項付きサブロク協定で定めることができる時間外労働時間の上限は、1ヶ月あたり100時間未満、2ヶ月から6ヶ月までの平均が80時間以内、1年間で720時間以内となっています。

また、特別条項付きサブロク協定を締結するには、労働基準監督署長の許可を得る必要があります。

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サブロク協定が適用除外となるケース

サブロク協定は、原則としてすべての労働者に適用されますが、一部の業種や職種、労働者については、適用除外となる場合があります。

適用除外となる業種と職種

サブロク協定が適用除外となる業種としては、建設業、運輸業、農業などが挙げられます。

また、適用除外となる職種としては、管理監督者、医師、研究者などが挙げられます。

適用除外の労働者の条件

サブロク協定が適用除外となる労働者の条件としては、高度な専門知識や技能を有する者、経営者と一体的な立場にある者などが挙げられます。

適用除外の具体例と対策

適用除外の具体例としては、会社の経営方針を決定する役員や、高度な専門知識を有するシステムエンジニアなどが挙げられます。

適用除外となる労働者については、労働時間管理のルールが異なるため、注意が必要です。

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まとめ

サブロク協定は、従業員の健康を守り、企業としてのコンプライアンスを強化するために重要な協定です。この記事で解説した内容を理解し、適切に運用することで、より良い労働環境を実現できるでしょう。

サブロク協定は、複雑な内容を含むため、疑問点があれば専門家へ相談することをお勧めします。従業員と企業が共に安心して働ける環境を作るために、サブロク協定についてしっかりと理解を深めていきましょう。

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