コンピテンシー面接とは?質問例と評価方法を徹底解説

Offers HR Magazine編集部 2024年8月21日

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こんにちは。エンジニア、PM、デザイナーの副業・転職採用サービス「Offers(オファーズ)」のOffers HR Magazine編集部です。この記事では、近年注目を集めている「コンピテンシー面接」について、その定義からメリット、実施方法、質問例、評価方法まで、採用担当者の方に向けて詳しく解説していきます。優秀な人材を採用するために、ぜひ参考にしてみてください。

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コンピテンシー面接とは

コンピテンシー面接とは、過去の行動に基づいて、応募者の行動特性や潜在能力を評価する面接手法です。

従来の面接では、スキルや経験を重視する傾向がありましたが、コンピテンシー面接では、応募者がどのような状況で、どのような行動をとったのか、そしてどのような結果を出したのかを深く掘り下げることで、その人の持つ能力や特性をより的確に把握することができます。

コンピテンシー面接の定義

コンピテンシーとは、高い成果を上げる人材に共通してみられる行動特性のことを指します。コンピテンシー面接では、過去の具体的な経験を基に、応募者がどのような行動特性を持っているのかを評価します。例えば、「リーダーシップ」「問題解決能力」「コミュニケーション能力」などがコンピテンシーとして挙げられます。

コンピテンシー

説明

リーダーシップ

チームをまとめ、目標達成に向けて導く力

問題解決能力

課題を分析し、解決策を導き出す力

コミュニケーション能力

相手に分かりやすく情報を伝え、良好な関係を築く力

通常の面接との違い

従来の面接では、応募者のスキルや経験、知識などを中心に質問することが一般的でした。しかし、コンピテンシー面接では、過去の具体的な行動事例を基に、応募者の行動特性や潜在能力を評価することに重点を置きます。

過去の行動を分析することで、応募者がどのような状況下でどのような行動をとるのか、そしてどのような結果を出せるのかを予測することができます。

面接の種類

質問内容

評価ポイント

通常の面接

スキル、経験、知識など

過去の経験や知識の有無

コンピテンシー面接

過去の具体的な行動事例

行動特性、潜在能力

コンピテンシー面接の目的

コンピテンシー面接の目的は、企業の求める人物像と合致する人材を採用することです。過去の行動特性を分析することで、応募者が企業文化に適応できるか、将来的な活躍が期待できるかを判断することができます。また、コンピテンシー面接は、応募者自身の自己分析にも役立ち、自身の強みや弱みを理解するきっかけにもなります。

コンピテンシー面接は、企業と応募者双方にとって、より良いマッチングを実現するための有効な手段と言えるでしょう。

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コンピテンシー面接のメリット

コンピテンシー面接を導入することで、企業は様々なメリットを得ることができます。ここでは、コンピテンシー面接の主なメリットを詳しく解説していきます。

応募者の本質を見極めやすい

コンピテンシー面接では、過去の具体的な行動事例を深く掘り下げることで、応募者の表面的なスキルや経験だけでなく、その人の行動特性や考え方、価値観といった本質的な部分を見極めることができます。これは、応募者が企業文化に適応できるか、将来的な活躍が期待できるかを判断する上で非常に重要な情報となります。

例えば、チームワークを重視する企業であれば、「チームで目標を達成するために、どのような役割を果たしたのか」「困難な状況に直面した際に、どのようにチームメンバーと協力したのか」といった質問をすることで、応募者の協調性やリーダーシップ、問題解決能力などを評価することができます。

面接官による評価のバラつきを抑える

コンピテンシー面接では、事前に評価基準を明確化し、評価シートなどを用いることで、面接官による評価のバラつきを抑えることができます。これにより、より客観的な評価が可能となり、公平な採用活動を実現することができます。

従来の面接では、面接官の主観的な判断に頼る部分が大きく、評価にバラつきが生じやすいという課題がありました。しかし、コンピテンシー面接では、評価基準を明確化することで、面接官の主観的な要素を排除し、より客観的な評価を行うことができます。

入社後の働き方がイメージしやすい

過去の具体的な行動事例を聞くことで、応募者がどのような状況下でどのような行動をとるのか、そしてどのような結果を出せるのかを予測することができます。これにより、入社後の働き方をより具体的にイメージすることができ、ミスマッチを防ぐことができます。

例えば、営業職の採用であれば、「顧客との交渉で、どのように信頼関係を構築したのか」「困難な状況に直面した際に、どのように顧客のニーズを引き出したのか」といった質問をすることで、応募者のコミュニケーション能力や交渉力、問題解決能力などを評価することができます。

誇張や矛盾を見抜く

コンピテンシー面接では、具体的な行動事例を深く掘り下げるため、応募者が経歴を誇張したり、矛盾した発言をしたりした場合、 矛盾が明らかになりやすくなります。これにより、より正確な情報に基づいた採用判断を行うことができます。

応募者の中には、自身の経歴を良く見せようとして、事実と異なる内容を話したり、矛盾した発言をしたりするケースも少なくありません。しかし、コンピテンシー面接では、具体的な行動事例を深く掘り下げるため、そのような矛盾を見抜くことができます。

メリット

説明

応募者の本質を見極めやすい

表面的なスキルや経験だけでなく、行動特性や考え方、価値観といった本質的な部分を見極めることができる

面接官による評価のバラつきを抑える

事前に評価基準を明確化し、評価シートなどを用いることで、面接官による評価のバラつきを抑えることができる

入社後の働き方がイメージしやすい

過去の具体的な行動事例を聞くことで、応募者がどのような状況下でどのような行動をとるのか、そしてどのような結果を出せるのかを予測することができる

誇張や矛盾を見抜く

具体的な行動事例を深く掘り下げるため、応募者が経歴を誇張したり、矛盾した発言をしたりした場合、矛盾が明らかになりやすくなる

コンピテンシー面接の実施方法

コンピテンシー面接を効果的に実施するためには、事前の準備が重要です。ここでは、コンピテンシー面接の実施方法を5つのステップに分けて解説していきます。

コンピテンシーモデルの作成

まず、自社で求める人物像を明確化し、それに基づいてコンピテンシーモデルを作成します。コンピテンシーモデルとは、高い成果を上げる人材に共通してみられる行動特性を体系的にまとめたものです。

例えば、営業職であれば、「コミュニケーション能力」「交渉力」「問題解決能力」「顧客志向」などがコンピテンシーとして挙げられます。これらのコンピテンシーを、具体的な行動レベルで定義することで、評価基準を明確化することができます。

面接標準化と評価基準の決定

次に、面接の質問内容や評価基準を標準化します。これにより、面接官による評価のバラつきを抑え、公平な採用活動を実現することができます。

例えば、「コミュニケーション能力」を評価する場合、「相手に分かりやすく情報を伝えられるか」「相手の意見を丁寧に聞き取ることができるか」「良好な人間関係を築くことができるか」といった具体的な行動レベルで評価基準を設定します。

面接評価シートの作成

面接官が評価しやすいように、評価シートを作成します。評価シートには、各コンピテンシーに対する評価基準や、具体的な行動事例を記入する欄などを設けます。

評価シートを活用することで、面接官は応募者の行動特性を客観的に評価することができます。また、評価シートは、採用後のフィードバックや、人材育成にも活用することができます。

面接担当者の育成

コンピテンシー面接を効果的に実施するためには、面接担当者の育成も重要です。面接担当者には、コンピテンシー面接の目的や手法、評価基準などを理解してもらう必要があります。

また、ロールプレイングなどを通じて、実践的なトレーニングを行うことも有効です。面接担当者のスキルアップは、採用活動の質向上に大きく貢献します。

コンピテンシー面接の実施と評価

最後に、実際にコンピテンシー面接を実施し、評価を行います。面接では、応募者の過去の具体的な行動事例を詳しく聞き取り、評価シートに記入していきます。

面接後には、評価シートに基づいて、応募者の総合的な評価を行います。評価結果を基に、採用可否を判断します。

ステップ

説明

コンピテンシーモデルの作成

自社で求める人物像を明確化し、それに基づいてコンピテンシーモデルを作成する

面接標準化と評価基準の決定

面接の質問内容や評価基準を標準化し、面接官による評価のバラつきを抑える

面接評価シートの作成

面接官が評価しやすいように、評価シートを作成する

面接担当者の育成

コンピテンシー面接を効果的に実施するためには、面接担当者の育成も重要である

コンピテンシー面接の実施と評価

実際にコンピテンシー面接を実施し、評価を行う

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コンピテンシー面接の質問例

コンピテンシー面接では、過去の具体的な行動事例を詳しく聞き取るために、STARフレームワークを用いた質問をすることが一般的です。ここでは、STARフレームワークと、各項目に関する具体的な質問例を紹介します。

STARフレームワークとは

STARフレームワークとは、Situation(状況)、Task(課題)、Action(行動)、Result(結果)の4つの要素で構成されるフレームワークです。過去の行動事例を具体的に説明する際に、このフレームワークに沿って話すことで、より分かりやすく、説得力のある説明をすることができます。

Situation(状況)に関する質問例

  • どのような状況で、その経験をしましたか?
  • 当時、どのような役割を担っていましたか?
  • チームは何人で構成されていましたか?

状況に関する質問では、当時の状況を具体的にイメージできるように、詳細な情報を聞き出すことが重要です。例えば、プロジェクトの規模や期間、チームメンバーの役割など、具体的な情報を聞き出すことで、応募者の置かれていた状況をより深く理解することができます。

Task(課題)に関する質問例

  • あなたが担当した課題は何でしたか?
  • その課題に対して、どのような目標を設定しましたか?
  • どのような困難がありましたか?

課題に関する質問では、応募者がどのような課題に直面し、どのように目標を設定し、どのような困難を乗り越えようとしたのかを理解することができます。課題の難易度や複雑さ、応募者の役割などを詳しく聞き出すことで、応募者の問題解決能力や責任感などを評価することができます。

Action(行動)に関する質問例

  • 課題に対して、具体的にどのような行動をとりましたか?
  • なぜ、その行動をとりましたか?
  • 周囲の人とどのように協力しましたか?

行動に関する質問では、応募者が課題に対して、具体的にどのような行動をとったのかを詳しく聞き出すことが重要です。行動の目的や理由、周囲の人との協力関係などを詳しく聞き出すことで、応募者の行動特性やコミュニケーション能力などを評価することができます。

Result(結果)に関する質問例

  • その行動の結果、どのような成果が得られましたか?
  • その経験から、何を学びましたか?
  • 次回、同じような状況に直面した場合は、どのように行動しますか?

結果に関する質問では、応募者の行動がどのような結果に結びついたのかを理解することができます。成果の大きさや影響力、応募者自身の学びなどを詳しく聞き出すことで、応募者の能力や成長可能性などを評価することができます。

項目

質問例

Situation(状況)

どのような状況で、その経験をしましたか?

Task(課題)

あなたが担当した課題は何でしたか?

Action(行動)

課題に対して、具体的にどのような行動をとりましたか?

Result(結果)

その行動の結果、どのような成果が得られましたか?

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コンピテンシー面接の評価方法

コンピテンシー面接では、応募者の行動特性を5つのレベルに分類し、評価することが一般的です。ここでは、各レベルの定義と評価ポイントを紹介します。

コンピテンシーレベルの定義と分類

コンピテンシーレベルは、一般的に以下の5つのレベルに分類されます。

  • レベル1:受動行動
  • レベル2:通常行動
  • レベル3:能動行動
  • レベル4:創造行動
  • レベル5:パラダイム転換行動

レベルが上がるにつれて、より高い能力や行動特性が求められます。

受動行動(レベル1)の評価ポイント

受動行動とは、指示されたことだけを行う、受け身の行動です。このレベルの応募者は、指示待ちの傾向があり、自ら行動を起こすことが苦手です。

通常行動(レベル2)の評価ポイント

通常行動とは、指示されたことをきちんとこなし、期待通りの成果を上げることができる行動です。このレベルの応募者は、基本的な業務を問題なく遂行することができます。

能動行動(レベル3)の評価ポイント

能動行動とは、自ら課題を見つけ、積極的に行動を起こすことができる行動です。このレベルの応募者は、問題意識が高く、改善提案などを行うことができます。

創造行動(レベル4)の評価ポイント

創造行動とは、既存の枠にとらわれず、新しいアイデアを生み出し、革新的な成果を上げることができる行動です。このレベルの応募者は、高い創造性と問題解決能力を備えています。

パラダイム転換行動(レベル5)の評価ポイント

パラダイム転換行動とは、従来の考え方や方法を根本的に変え、新たな価値を創造することができる行動です。このレベルの応募者は、リーダーシップとビジョンを持ち、組織を大きく変革することができます。

レベル

定義

評価ポイント

レベル1:受動行動

指示されたことだけを行う、受け身の行動

指示待ちの傾向があり、自ら行動を起こすことが苦手

レベル2:通常行動

指示されたことをきちんとこなし、期待通りの成果を上げることができる行動

基本的な業務を問題なく遂行することができる

レベル3:能動行動

自ら課題を見つけ、積極的に行動を起こすことができる行動

問題意識が高く、改善提案などを行うことができる

レベル4:創造行動

既存の枠にとらわれず、新しいアイデアを生み出し、革新的な成果を上げることができる行動

高い創造性と問題解決能力を備えている

レベル5:パラダイム転換行動

従来の考え方や方法を根本的に変え、新たな価値を創造することができる行動

リーダーシップとビジョンを持ち、組織を大きく変革することができる

まとめ

コンピテンシー面接は、応募者の過去の行動に基づいて、その人の行動特性や潜在能力を評価する面接手法です。従来の面接では見極めにくかった応募者の本質を見抜くことができ、企業と応募者双方にとって、より良いマッチングを実現するための有効な手段と言えるでしょう。適切な準備と実施によって、より効果的な採用活動に繋げることが期待できます。

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