コンピテンシーの定義と、知識・スキルとの違い
コンピテンシーとは、ある職務で高い成果を上げる人に共通して見られる行動特性のことです。知識やスキルが「持っているもの」を指すのに対し、コンピテンシーは知識やスキルを使って実際に「どう行動しているか」を指します。
たとえば同じプログラミング言語の知識を持つエンジニアでも、障害の原因を仮説から順に切り分ける人と、思いついた箇所から触る人とでは、復旧までの時間が変わります。コンピテンシーが捉えるのは、この行動の違いです。
評価で何を確かめるかに置き換えると、3つの違いは次の表のとおりです。
区分 | 何を指すか | 評価での確かめ方の例 |
|---|
知識 | 知っている内容(法令・技術の仕様など) | 筆記試験・資格 |
スキル | 手順として身につけた技能(コードを書く・見積もりを作る) | 実技の課題・成果物 |
コンピテンシー | 知識とスキルを使って成果を出すときの行動のパターン | 過去の具体的な行動の聞き取り・日常の行動の観察 |
知識とスキルは入社後の研修で比較的早く補えますが、行動のパターンは短期間では変わりにくいという違いがあります。中途採用の面接でコンピテンシーを見極めるのは、このためです。
コンピテンシーを提唱・体系化した研究者
コンピテンシーの考え方は、ハーバード大学の心理学者デビッド・C・マクレランドが1973年に発表した論文から広まりました。知能や適性のテストの点数よりも、実際の仕事で成果につながる能力(competence)を測るべきだと論じたものです。
その後、マクレランドの職務コンピテンシーの評価手法をもとに研究を続けたスペンサー夫妻が、職務ごとのコンピテンシーを項目の一覧に整理しました。この一覧は「コンピテンシー・ディクショナリー」と呼ばれます。邦訳は『コンピテンシー・マネジメントの展開 完訳版』(生産性出版・2011年)です。
コンピテンシー一覧の基本形となるスペンサーの6領域20項目
コンピテンシー一覧の基本形は、スペンサー夫妻が『Competence at Work』(1993年)で6つの領域に分けて示した20の項目です。自社の一覧を一から作るより、まずこの20項目から自社の職務に合うものを選ぶほうが、項目の抜けや重なりを防げます。
20項目を1項目ずつ、日常の仕事で見える行動の例(編集部の例)と並べると次のとおりです。
領域 | 項目 | 行動の例 |
|---|
達成・行動 | 達成志向 | 目標を自分で高めに置き、期限の前に進み具合を確かめて手を打つ |
達成・行動 | 秩序・品質・正確性への関心 | 提出の前に自分でチェックリストと照らし、手戻りが出た原因を記録に残す |
達成・行動 | イニシアチブ | 指示を待たずに、後から問題になりそうな点へ先に手を打つ |
達成・行動 | 情報探求 | 判断に必要な情報を自分から集め、現場の担当者にも直接聞く |
援助・対人支援 | 対人理解 | 相手の言葉の裏にある不安や事情をくみ取り、話し方を相手に合わせる |
援助・対人支援 | 顧客サービス志向 | 頼まれた内容にとどめず、相手が本当に困っていることを確かめて対応する |
インパクト・対人影響力 | インパクトと影響力 | 相手の関心に合わせて根拠を選び、提案を受け入れてもらう |
インパクト・対人影響力 | 組織の理解 | 意思決定者が誰かと決まるまでの流れを把握し、その順に動く |
インパクト・対人影響力 | 関係構築 | 業務の外でも接点を持ち、必要なときに協力を頼める関係を作っておく |
管理 | 他者の育成 | 後輩の仕事に具体的なフィードバックを返し、任せる範囲を広げる |
管理 | 指導(強制力) | 期待する水準と期限を明確に伝え、守られないときは本人に直接伝える |
管理 | チームワークと協力 | 自分の担当の外でも手を貸し、チームの結果を優先して動く |
管理 | チームリーダーシップ | チームの目的を示し、メンバーの役割を決めて、成果をチームのものとして扱う |
知的 | 分析的思考 | 問題を要素に分け、原因の候補を順に検証する |
知的 | 概念的思考 | 一見ばらばらな出来事から共通の型を見つけ、別の場面に当てはめる |
知的 | 技術的・専門職的・管理的専門性 | 専門の知識を更新し続け、周囲のメンバーに教える |
個人の効果性 | 自己管理 | 批判や忙しさの中でも、感情的にならず落ち着いて仕事を続ける |
個人の効果性 | 自信 | 難しい仕事を自分から引き受け、判断の理由を説明して実行する |
個人の効果性 | 柔軟性 | 予定が崩れても優先順位を組み替え、期限までに仕上げる |
個人の効果性 | 組織へのコミットメント | 自分の担当より組織の目標を基準に、優先順位を決める |
(ライル・M・スペンサー、シグネ・M・スペンサー『Competence at Work』1993年の項目をもとに、日本語の項目名と行動の例を編集部が作成)
6領域を職種と役割に割り当てる考え方
6領域20項目は、職種や役割によって重みを変えて使います。全社員に同じ20項目を当てると評価の手間が増え、どの項目も平均的な点に寄りやすくなるためです。
割り当ての考え方は、次の3つです。
- 全社共通で見る項目は、個人の効果性(自己管理・柔軟性)と達成・行動(達成志向)。職種を問わず成果の土台になる
- 職種で変わる項目は、エンジニアなら知的領域(分析的思考・技術的専門性)、顧客対応の職種なら援助・対人支援(顧客サービス志向)
- 役割で加わる項目として、リーダー・管理職になると管理領域(他者の育成・チームリーダーシップ)を足す
公的機関が公開する能力の一覧と構成
国内の公的機関が公開している能力の一覧として、経済産業省の社会人基礎力と、厚生労働省のポータブルスキル、職業能力評価基準があります。どれもWebで無料で公開されているため、自社のコンピテンシー一覧を作るときの下書きとして使えます。
一覧 | 発行元 | 構成 | 向いている使い道 |
|---|
社会人基礎力 | 経済産業省(2006年に提唱) | 「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力(12の能力要素) | 全社共通の行動の項目を決める |
ポータブルスキル | 厚生労働省 | 「仕事のし方」5要素と「人との関わり方」4要素の9要素。要素ごとに5つの階層 | 職種をまたぐ行動の項目と、段階ごとの行動の書き方 |
職業能力評価基準 | 厚生労働省 | 知識と技術・技能に加え、成果につながる職務行動例を業種別・職種別に整理。レベル1〜4 | 職種ごとの専門の項目と、等級との対応づけ |
ポータブルスキルの9要素と定義
ポータブルスキルは、業種や職種が変わっても通用する持ち出し可能な能力として、厚生労働省が「仕事のし方」と「人との関わり方」の9要素に整理したものです。9要素の定義は、そのままコンピテンシーの評価項目の見出しとして使える粒度です。
区分 | 要素 | 定義 |
|---|
仕事のし方 | 現状の把握 | 常にアンテナを張って情報を収集し、それを評価・分析している |
仕事のし方 | 課題の設定 | 自分なりの問題意識に基づいて、改善策や解決策を設定する |
仕事のし方 | 計画の立案 | 最終的なゴールに向けて、効果的なシナリオを描き、具体的な実行計画をたてる |
仕事のし方 | 課題の遂行 | 成長や目標達成にこだわって、納期を厳守しながら業務を確実に遂行する |
仕事のし方 | 状況への対応 | どのような状況の変化に直面しても、臨機応変に対応する |
人との関わり方 | 社内対応 | 価値観の異なる人々や利害の対立する社内関係者と調整し、合意形成を図る |
人との関わり方 | 社外対応 | 価値観の異なる人々や利害の対立する顧客・社外関係者と調整し、合意形成を図る |
人との関わり方 | 上司対応 | 上司に対して、報告や意見具申を行う |
人との関わり方 | 部下マネジメント | 部下やメンバーの持ち味を把握して業務を割り当てたり、育成・指導を行う |
(厚生労働省人材開発統括官「ポータブルスキル見える化ツール キャリアコンサルタント等支援者向け活用教材 Ver1.0」)
見える化ツール自体はミドルシニア層のホワイトカラー職種を想定して作られています。それでも、要素ごとに「情報収集の範囲」「関係者の影響範囲」のような測定の軸を1つ決め、その軸で5つの階層を書き分ける作り方は、自社の評価基準を書くときの見本になります。
職業能力評価基準のレベル1〜4
職業能力評価基準は、仕事をこなすために必要な知識と技術・技能に加え、「成果につながる職務行動例(職務遂行能力)」を業種別、職種・職務別に整理した厚生労働省の基準です。事務系職種の基準は平成16年に完成し、平成20年に改訂版が、平成29年度には経営企画など3職種で改訂第二版が作られました。
レベルは1〜4の4つで、それぞれの目安は次の表のとおりです。
レベル | レベル区分の目安 | 呼称のイメージ |
|---|
レベル4 | 大規模組織の責任者もしくは最高度の専門職として、広範かつ統合的な判断及び意思決定を行い、企業利益を先導・創造する業務を遂行するために必要な能力水準 | 本部長・部長など |
レベル3 | 中小規模組織の責任者もしくは高度専門職として、上位方針を踏まえて管理運営、計画作成、業務遂行、問題解決等を行い、企業利益を創出する業務を遂行するために必要な能力水準 | 課長・マネジャーなど |
レベル2 | グループやチームの中心メンバーとして、創意工夫を凝らして自主的な判断、改善、提案を行いながら、業務を遂行するために必要な能力水準 | 係長・主任など |
レベル1 | 担当者として、上司の指示、助言を踏まえて定例的業務を確実に遂行するために必要な能力水準 | 担当者など |
(厚生労働省「キャリアマップ、職業能力評価シート導入・活用マニュアル 事務系職種の人材育成のために」)
自社の等級が4つより多い場合も、このレベル区分を基準に「どの等級がどのレベルに該当するか」を先に決めておくと、コンピテンシーの期待水準を等級ごとに書き分けやすくなります。
エンジニア職種別のコンピテンシー一覧の例
職種別のコンピテンシー一覧は、6領域20項目から職種の成果に直結する項目を3〜5個選び、行動の例を職種の言葉で書き直して作ります。次の表は、エンジニア組織の主な職種について編集部が作った例です。
職種 | 重視する項目(20項目から) | 行動指標の例 |
|---|
Webアプリケーションエンジニア | 分析的思考/秩序・品質・正確性への関心/チームワークと協力 | 障害の原因をログと再現手順から切り分け、再発防止策をコードレビューで共有する |
AIエンジニア | 概念的思考/情報探求/技術的・専門職的専門性 | 新しいモデルや手法を検証環境で試し、精度と費用を比べた結果をチームに報告する |
FDE(顧客の現場に入って開発するエンジニア) | 対人理解/顧客サービス志向/分析的思考 | 顧客の業務を観察して課題を言葉にし、試作で確かめてから要件に落とす |
PdM(プロダクトマネージャー) | インパクトと影響力/概念的思考/関係構築 | 利用データと顧客の声から優先順位を決め、開発と営業の合意を取る |
エンジニアリングマネージャー | 他者の育成/チームリーダーシップ/組織の理解 | 1on1で目標と成長の課題を確かめ、任せる範囲を少しずつ広げる |
同じ「分析的思考」でも、エンジニアは障害やデータの原因の切り分けで、PdMは施策の効果の検証で、行動の形が変わります。項目名は共通のまま行動指標だけを職種ごとに書き分ければ、全社で比べられる一覧と、職種の実態に合う一覧の両方を1つの表で持てるのが利点です。
エンジニアの職種の分け方と役職の段階は「エンジニアの種類一覧|5大分類と役職・採用設計の地図」で整理しています。
CTO・VPoE・テックリードなど技術組織を率いる役職の採用では、求める人物像の項目を求人票(JD)を書く時点で決めておく必要があります。Offers のお役立ち資料「CTO・VPoE・テックリード採用完全ガイド」は、JD設計から報酬設計までを扱う資料です。
お役立ち資料を見る(Offers)
コンピテンシーの評価基準は段階ごとの行動で書く
コンピテンシーの評価基準は、「優れている」「普通」「劣る」のような程度の言葉ではなく、段階ごとに「何をしているか」を行動の文で書きます。程度の言葉だけでは評価者ごとに解釈が分かれ、同じ行動を見ても点がばらつくためです。
ポータブルスキルの「課題の設定」を、厚生労働省は「解決困難度から見た課題のレベル」という1つの軸で5つの階層に書き分けています。その5つが次の表です。
階層 | 階層別水準(課題の設定) |
|---|
1 | 自ら課題を設定することはない |
2 | 決まった対応策で対応可能な問題を扱っている |
3 | 既存の解決策の中から最適な方法を選択することで対応可能な問題を扱っている |
4 | 既存の解決策を応用することで対応可能な問題を扱っている |
5 | 前例がなく、自ら仮説を立てて解決策を導き出すような問題を扱っている |
(厚生労働省人材開発統括官「ポータブルスキル見える化ツール キャリアコンサルタント等支援者向け活用教材 Ver1.0」)
同じ書き方で、エンジニアの「分析的思考」を「切り分ける問題の範囲」という軸で書いた例が次の表です(編集部の例)。
段階 | 行動の文(エンジニアの分析的思考) |
|---|
1 | 手順書のある不具合を、手順に沿って再現・報告している |
2 | 担当機能の不具合の原因を、ログと再現手順から特定している |
3 | 複数の機能にまたがる不具合の原因を切り分け、修正の優先順位を提案している |
4 | システム全体の障害の原因を特定し、再発防止策を設計してチームに展開している |
5 | 障害の傾向から設計上の弱点を見つけ、アーキテクチャの見直しを主導している |
軸を1つに決めると、隣り合う段階の違いが「扱う範囲が広がった」「自分で決める部分が増えた」のように1点に絞られ、評価者の間で判断がそろいます。各レベルの定義と、等級ごとに期待するレベルの決め方は「コンピテンシーの5段階レベルの定義と面接での使い方」、評価シートへの落とし方は「コンピテンシー評価シートの書き方とは?具体例でわかる導入方法」で扱っています。
職業能力評価を行う事業所は54.5%(令和7年度)
厚生労働省の令和7年度 能力開発基本調査(2026年7月31日公表)では、常用労働者30人以上を雇用する事業所のうち、職業能力評価を行っている事業所は54.5%でした。正社員を雇用する事業所のうち、正社員に対して職業能力評価を行っている事業所は54.0%です。
この調査の職業能力評価には検定・資格を使う評価も含まれるため、コンピテンシー評価の実施率そのものではありませんが、社員の能力を基準に沿って評価している事業所がどの程度あるかの目安になります。
正社員に対する実施率の3年移動平均は、近年ほぼ横ばいで推移しています。企業規模別では、正社員に対する実施率が最も高いのは300〜999人の61.3%で、1,000人以上は58.6%、30〜49人は48.9%です。
職業能力評価を行っている事業所のうち、評価をどう使っているか(複数回答)を並べると次の表になります。
職業能力評価の活用方法 | 割合 |
|---|
人事考課(賞与、給与、昇格・降格、異動・配置転換等)の判断基準 | 86.2% |
人材配置の適正化 | 55.9% |
労働者に必要な能力開発の目標 | 36.7% |
人材戦略・計画の策定 | 27.5% |
人材の採用 | 26.6% |
技能継承のための手段 | 21.1% |
評価を人事考課の判断基準に使う事業所が86.2%であるのに対し、人材の採用に使う事業所は26.6%です。社内の評価に使っているコンピテンシー一覧を中途採用の求める人物像にもつなげると、入社前の見極めと入社後の評価を同じ物差しでそろえられます。
コンピテンシー一覧を自社の評価項目にする5つの手順
コンピテンシー一覧を自社の評価項目にするには、対象の職種と等級を決め、成果を上げている社員の行動を集め、一覧から項目を選び、段階ごとの行動を書き、試しに運用して文言を直す、の5つの手順で進めます。
- 対象の職種と等級を決める。最初から全職種で作らず、採用や評価で困っている職種から始める。等級は職業能力評価基準のレベル1〜4のどこに対応するかを決めておく
- 成果を上げている社員の行動を集める。対象職種で成果を上げている社員と、その上司に「直近で成果が出た仕事で、何をしたか」を具体的に聞き取る。書き出すのは、その人が実際に取った行動にする
- 一覧から項目を選ぶ。集めた行動を6領域20項目やポータブルスキルの9要素に当てはめ、職種ごとに5〜8項目に絞る。項目が多いほど1項目あたりの観察が浅くなる
- 段階ごとの行動を書く。項目ごとに測定の軸を1つ決め、段階ごとの行動の文を書く。厚生労働省のマニュアルも、職業能力評価シートは業界汎用性を意識して作られているため、「職務遂行のための基準」を自社の実態に合わせた文言に修正するよう示している
- 試しに運用して文言を直す。1回の評価期間で使い、評価者の間で点が割れた項目の文言を書き直す。社員が自己評価で迷った箇所も直す対象にする
社員の自己評価の書き方は「コンピテンシー自己評価の書き方と例文(項目別・職種別)」で例文を紹介しています。評価する側と書く側が同じ行動の文を見ていれば、面談でのすり合わせにかかる時間も短くなるのが利点です。
採用面接でコンピテンシー一覧を使う方法
採用面接でコンピテンシー一覧を使うときは、求める人物像を一覧の項目で3〜5個に絞り、項目ごとに候補者の過去の具体的な行動を聞く質問を用意します。「チームワークを大切にしていますか」のように考えを聞く質問では、多くの候補者が同じ答えを返し、行動の違いが見えないためです。
質問は「どんな状況で」「何が課題で」「自分は何をして」「結果どうなったか」の4つを順に聞く形にすると、回答から行動の段階を読み取れます。エンジニアの面接での質問例は次の表のとおりです。
項目 | 質問の例 | 回答で確かめる点 |
|---|
分析的思考 | 原因の特定に時間がかかった障害を1つ挙げ、どう切り分けたかを教えてください | 仮説を立てて順に検証したか、扱った範囲は担当機能か全体か |
チームワークと協力 | 他のメンバーの作業を手伝ったり、引き継いだりした経験を教えてください | 自分の担当外に動いた理由と、チームの結果への影響 |
情報探求 | 最近、業務のために自分から調べて取り入れた技術や手法は何ですか | 調べた範囲、試した方法、チームに共有したか |
他者の育成 | 後輩やメンバーのレビュー・指導で工夫したことを教えてください | 相手の段階に合わせて任せ方を変えたか |
回答を聞いたら、評価基準の段階の文と照らして「どの段階の行動か」を面接官ごとに記録します。点数に加えて段階の番号と根拠の発言を残しておくのは、面接官の間で評価が分かれたときに、どこで見方が違ったかを確かめるためです。
コンピテンシー一覧を運用するときの注意点
コンピテンシー一覧を運用するときは、項目を増やしすぎない、等級ごとの期待水準と結びつける、事業や職務が変わったら項目を見直す、の3点を押さえておく必要があります。
- 項目を増やしすぎない。1人の評価で見る項目は職種ごとに5〜8個を目安にする。20項目すべてを毎期評価すると、評価者が行動を観察しきれず、点が中央に寄る
- 等級ごとの期待水準と結びつける。同じ項目でも、担当者に求める段階と課長に求める段階は違う。等級ごとに「この段階以上を期待する」を決めておくと、昇格の判断と育成の目標に使える
- 事業や職務が変わったら項目を見直す。新しい職種(AIエンジニア・FDEなど)を立ち上げたときや、事業の重点が変わったときは、活躍している社員への聞き取りをやり直し、項目と行動の文を更新する
最初の一歩は、採用を急いでいる職種を1つ選び、6領域20項目から5項目を選んで、各項目の行動を3つの段階で書いてみることです。書いた行動の文は、面接の質問と評価シートの両方に流用できます。