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エンジニアの代表的な採用方法には「求人媒体採用」「リファラル採用」「SNS採用」「スカウト採用」があります。自社の採用実績やターゲット層などに合わせ、適切な採用方法を選択しましょう。手法ごとの特徴・メリット・デメリットを解説します。
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求人媒体によるエンジニア採用
(出典)https://www.pexels.com/
求人媒体によるエンジニア採用は、オーソドックスな採用方法の一つです。求人広告サイトや求人情報誌を通じて人材を募集する方法で、転職顕在層へのアプローチに向いています。
求人媒体採用の特徴
求人媒体は、人材を採用したい企業と求職者をつなぐ仲介役です。求職者からの応募を待つ「待ちの採用方法」であり、幅広い転職層から人材を募集したいときや母集団形成に役立ちます。
代表的な媒体には、以下のようなものがあります。エンジニアの場合、エンジニアに特化した求人広告や検索エンジンがメインとなるでしょう。
- 求人広告サイト
- 求人情報誌
- 求人情報専門の検索エンジン
- ハローワークインターネットサービス
求人媒体採用のメリット
求人媒体採用のメリットは、「転職顕在層」に幅広くアピールできる点です。大手の求人媒体を選べば、より多くの人に情報が届きます。応募者は転職を望んでいるため、希望と条件が合致すれば、採用プロセスはスムーズに進むでしょう。
主な料金体系は「固定型」と「成果報酬型」で、どちらも予算の見通しが立てやすいのが利点です。「ハローワークインターネットサービス」や「スタンバイ」などの求人検索サイトには無料で求人情報が掲載できるため、使わない手はないでしょう。
求人媒体採用のデメリット
多くのエンジニアに自社の情報を見てもらえる可能性があるものの、求人媒体によっては採用効果やコストパフォーマンスを測定しにくいのがデメリットです。
費用に見合った成果が得られるとは限らず、掲載料金が固定型の場合は採用人数が0人でも料金を支払わなければなりません。
企業のDXに伴い、近年は多くの企業がエンジニアを採用したがっています。他社にない魅力をアピールし、自社で働くメリットをしっかりと提示できなければ、応募者が集まらない可能性があるでしょう。
リファラルによるエンジニア採用
(出典)https://www.pexels.com/
リファラル採用は自社の社員を通じて採用候補者を探す方法で、紹介採用やリファラルリクルーティングとも呼ばれます。
自社にマッチする人材を低コストで採用できる半面、コンスタントに人材が確保できるわけではありません。メリットや注意点を見ていきましょう。
リファラル採用の特徴
リファラル(Referral)とは、英語で「紹介」を意味します。自社の社員から友人、知人などを紹介してもらい、採用に成功したら社員にインセンティブを支払うのが一般的です。
コネ採用のイメージを持つ人もいますが、個人の関係性を重視して採用を決めるのではなく、あくまでも経験やスキル、人柄などに基づいた選考を行います。
リクルートワークス研究所の資料によると、アメリカはリファラル採用が主流で、アメリカ企業の約85%が何らかの形でリファラル採用を導入しています。
出典:米国の社員リファラル採用のしくみ|リクルートワークス研究所
リファラル採用のメリット
リファラル採用を行うに当たり、企業が求める人材の要件をあらかじめ社員に共有しておきます。社員は、スキルフィット・カルチャーフィットを見極めた上で友人や知人を会社に紹介するため、他の採用方法に比べて採用のミスマッチが少ないのがメリットです。
採用にかかる費用は食事代や社員へのインセンティブ程度で、求人広告やエージェントを利用するよりもコストが抑えられます。説明会などの一部ステップが省けるため、プロセスの短縮にもつながるでしょう。
社員は出身大学やコミュニティ、以前の職場の同僚などを伝手に人材を探します。転職市場に現れない転職潜在層やニッチな人材を採用できる確率が高く、競合他社と戦わずして勝てるのもメリットです。
リファラル採用のデメリット
転職潜在層にアプローチする方法であるため、欲しいタイミングで欲しい人材を確実に採用できるとは限りません。自社にエンジニアがいない場合、紹介による採用は困難を極めます。
いくらインセンティブを与えるといっても、社員自身が「友人・知人に自社を紹介したい」と思わなければ、採用には至らない点にも留意すべきでしょう。
社員の紹介だからといって、採用基準のハードルを下げたり、選考プロセスを省いたりするのは不適切です。万が一、不採用となった場合、社員と紹介者の関係性に不和が生じる恐れがあります。
SNSによるエンジニア採用
(出典)https://www.pexels.com/
TwitterやFacebookなどのSNSを活用して、情報収集や人脈づくりをするエンジニアは少なくありません。公式アカウントで小まめに情報発信を行えば、認知度の向上が期待できます。SNSによるエンジニア採用には、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
SNS採用の特徴
SNS採用とは、以下に代表されるソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を活用した採用方法です。
拡散効果が高いのが特徴で、企業のブランディングや認知度の向上が期待できます。特に、デジタルネイティブを中心とした若年層へのアピールに最適でしょう。
- LINE
- mixi
SNSの種類によって、利用者の年齢層や利用目的、搭載機能などが異なるため、ターゲットに合わせた選定が必要です。
例えば、写真や動画の投稿がメインのInstagramは、視覚的な訴求効果が高いのが強みです。Twitterは拡散力が高く、投稿が話題性を集めれば、広告宣伝費をかけずに自社を広くアピールできます。
SNS採用のメリット
SNS採用のメリットは、シェアやリツイートなどによっては情報が広く拡散されることです。有料オプションと人件費以外は費用がかからないため、資金にあまり余裕がない企業でも手軽に始められます。
求人広告の場合、掲載できる文字数や内容に制限がありますが、SNSなら写真や動画によるアピールができます。オフィスの内観や社員の働く様子を公開すれば、求職者は働くイメージが湧きやすいでしょう。
気になる人材がいれば、ダイレクトメール(DM)で個別にコミュニケーションを取ることもできます。相手のプロフィールや投稿内容を事前にチェックすれば、ミスマッチが低減します。
SNS採用のデメリット
SNS採用のデメリットは、短期間での効果が見込めない点です。認知度向上やブランディングの効果が出るまでには、少なくとも1年以上の運用期間が必要です。
担当者は日々、有益なコンテンツや情報を発信し続けなければならず、作業負担が大きくなります。更新が滞れば、フォロワーは離れていくため、無理なく長期的に運用できる仕組みを構築しましょう。
企業のイメージや信用が失墜しないように、内容には細心の注意を払う必要があります。
スカウトによるエンジニア採用
(出典)https://www.pexels.com/
求人広告が待ちの採用方法であるのに対し、スカウト採用は攻めの採用です。企業から人材にダイレクトにアプローチする方法のため、ダイレクトリクルーティングとも呼ばれます。
スカウト採用の特徴
エンジニア採用市場は売り手優勢で、待つだけの採用では、競合他社に人材を奪われてしまいます。スカウト採用では、エージェントの登録者データやSNSのフォロワー、過去応募者などに対し、企業側から直接オファーを送ります。
転職顕在層だけでなく、転職は意識しているが行動はしていない「転職潜在層」にもリーチできるのが大きな特徴でしょう。
エンジニアとの接点を積極的に作り、自社の人材データベースに採用候補となり得る人材をプールしていくことがスカウト採用の第一歩です。
スカウト採用のメリット
公募型の採用方法は、応募者が多ければ多いほど選考に時間と手間がかかります。スカウト採用は、企業が求める人物像に合致した人のみを選考対象とするため、採用プロセスの短縮とコストの削減が可能です。
量・質ともに充実した母集団を形成できれば、必要なタイミングで必要な人材にオファーが出せる上、採用のミスマッチも低減できるでしょう。
近年は、スカウトサービス機能が付帯したマッチングプラットフォームが登場し、採用ノウハウや人材データのプールが少ない企業でもスカウト採用を成功させています。
エンジニアと企業をつなぐプラットフォーム「Offers」では、エンジニアやデザイナーなどの登録者を必要なスキルから絞り込めます。SNS上のつながりの可視化により、他の採用方法では発掘しにくい人材とも出会えるのが強みです。
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スカウト採用のデメリット
スカウトは個別対応のため、大量採用には不向きです。一人一人にスカウトメールを送ったり、小まめにコミュニケーションを取ったりしなければならず、スカウトに携わる採用担当者の業務負荷が増える恐れがあります。
転職潜在層に対しては、カジュアル面談などを設けて徐々に距離を縮めていく必要があり、今すぐに人材が確保できるとは限りません。
やみくもにスカウトメールを送ってもよい返事はもらえないため、スカウトのノウハウや実績がない企業は思うような成果が得られない可能性があります。
採用方法の選び方
(出典)https://www.pexels.com/
エンジニアの採用方法は複数あります。求める人材や採用市況、自社の状況に合わせて適切な方法を選択しましょう。採用方法を選ぶ二つのポイントを解説します。
採用するエンジニアのスキル水準
採用するエンジニアのスキル水準によって、最適な採用方法が変わります。業務経験の浅いエンジニアや専門学校を卒業したばかりの未経験者であれば、SNSや求人広告での採用が有効です。
一方、上流工程を遂行できるスキルを有し、かつ経営者の目線で提案ができるハイクラスエンジニアは、企業に厚遇で囲い込まれているか、他企業からオファーを受けるため、転職市場にはほとんど姿を見せません。
求人媒体による獲得が難しいため、リファラル採用やスカウト採用、エージェントの利用がメインとなるでしょう。エンジニアとの接点が少ない企業は、転職潜在層にアプローチし、接点を創出するところからスタートする必要があります。
自社の過去の活動や採用実績
エンジニア採用では、ターゲットに合わせて複数の採用方法を組み合わせるのが基本です。とはいえ、全ての方法を一度にやろうとすると、採用担当者の負担が増大します。まずは、自社の過去の活動や採用実績に応じて適切なものを選択しましょう。
例えば、エンジニア界隈で知名度が低い企業や採用実績が乏しい企業は、エンジニアに特化したマッチングサービスやエージェントの活用がおすすめです。SNS採用を併用し、認知度向上やブランディングの強化にも努めましょう。
採用実績が増え、事業規模も大きくなれば、求人広告や自社のオウンドメディアからの採用が検討できます。
適切な採用方法の選択が採用成功につながる
(出典)https://www.pexels.com/
求人媒体は、転職顕在層には一定の効果があるものの、転職潜在層やハイクラスエンジニアの目には留まらないのが実情です。ターゲットや採用市況、自社の採用実績に応じた適切な採用方法の選択が成功への近道といえるでしょう。
エンジニアの採用方法は時代とともに多様化しており、近年は副業・兼業を入口とした採用も注目されています。効果が出たら継続し、出なかったら打ち切るという試行錯誤を繰り返しながら、自社に合った方法を見つけていきましょう。
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