エンジニアがもっともパフォーマンスを発揮する最適な職場環境の作り方。企業が用意すべき職場環境とは?

Offers HR Magazine編集部 2023年6月15日

Offers HR Magazine編集部

目次

優秀なエンジニアに長く働いてもらうためには、職場環境を整えて、働きやすい場にすることが重要です。エンジニアにとってベストな職場環境の特徴や、環境を改善するためのポイントなどを解説します。職場環境の見直しが必要な企業は、参考にしてみましょう。

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エンジニアにベストな職場環境とは?

(出典)https://www.pexels.com/

働き方改革の影響もあり、IT企業でも職場環境の改善に取り組むところが増えてきました。特に環境がパフォーマンスに影響しやすいエンジニアの多い企業は、組織の生産性向上のために、職場環境の整備に注力することが大事です。

職場環境の整備は企業の義務とされている

労働契約法において、企業は労働者が安全に仕事できるように、十分に配慮する必要があると定められています。職場の温度を快適に保ったり、トイレや洗面所を整備して、清潔にしたりするなど、社員が快適に働けるように環境を整えなければいけません。

さらに企業が一方的に環境を整備するだけではなく、社員から意見を聞き、業務内容に応じて必要な措置を講じることも求められています。また、精神面の健康への配慮や、ハラスメント対策も必要です。

参考:労働契約法 | e-Gov法令検索

快適な職場環境のために求められる措置

企業がすべき職場環境の整備に関しては「快適職場指針」が定められ、具体的に次の措置が求められています。

  • 作業環境の整備・管理:気温や湿度、空気の状態を管理する
  • 作業方法の維持・改善:社員の身体に負担がかからないように、作業方法の改善を図る
  • リフレッシュ施設の設置:疲労の回復やリフレッシュを図るための施設を整備する
  • サニタリーの設置と整備:洗面所やトイレなど、水回りの設備を設置・管理する

これらの整備はいかなる企業でも必要で、定期的なメンテナンスや改善も必要です。さらに近年は、テレワークやリモートワークも増えているので、社員が自宅をはじめ、オフィス以外の場所で働く際の環境にも配慮しなければいけません。

エンジニアのメンタルケアも必要

エンジニアをはじめ、社員のメンタルケアも企業に求められています。社員本人のセルフケアをフォローするとともに、保健スタッフや外部施設を利用したケアなど、社員の状況に応じて、必要な措置を講じる必要があります。

また、2015年に労働安全衛生法が改正され、社員が常時50名以上の事業者は、ストレスチェックの実施が義務化されました。企業はストレスチェックの結果を分析し、必要な職場環境の整備に注力することが求められています。

参考:ストレスチェック制度 導入マニュアル|厚生労働省

エンジニアが働きやすい職場環境の特徴

(出典)https://www.pexels.com/

社員が快適に働ける環境の整備はいかなる企業にも求められますが、特にエンジニアが働きやすい職場環境にするには、以下の点を意識する必要があります。

開発インフラが整っている

エンジニアはパソコンを使って作業をするのがメインであり、パソコンのスペックが作業速度や業務全体のパフォーマンスに影響してきます。一人一人のエンジニアが自らの関わる開発業務において、快適に作業を進められるマシンスペックが求められます。

さらに、パソコン以外にも開発ツールの使いやすさや、開発チームのメンバーと必要なタイミングで意思疎通ができる環境など、開発インフラ全てが整っていなければいけません。エンジニアに適した開発インフラを整えるには、エンジニア自身によく話を聞いた上で、企業として具体的に何をすべきか検討する必要があります。

エンジニアの仕事が社内で理解されている

上司にあたる管理者を含め、社内でエンジニアの仕事やスケジュールなどが広く理解されていることも、働きやすい職場環境に求められる要素です。マネジメント層や他の職種の社員が、エンジニアの仕事に対して無知だと、エンジニアにとって働きづらい環境になりやすいので注意が必要です。

どういった業務の進め方をしているか、どういったサポートが必要かなど、エンジニアの意見を聞いた上で、労働環境の整備に必要な要素を洗い出していくとよいでしょう。

社員同士の連携がスムーズ

エンジニア同士はもちろん、エンジニアと他の職種との連携がスムーズな環境や体制が整っていることも、働きやすい職場環境に必要です。上記のように、エンジニアの仕事について、他の職種の社員がよく知らなければ、無理な依頼をしてしまったり、過度な負担をかけてしまったりする可能性があります。

逆に、エンジニア側も他の職種の業務を理解していなければ、情報の共有がうまくできず、全体の業務に支障が出てしまうでしょう。日常的に職種の垣根を越えて、自由にコミュニケーションを取れる環境の整備に加えて、チャットツールやグループウェアなどで、互いの状況を把握できるように工夫する必要があります。

エンジニアにとってNGな職場環境は?

(出典)https://www.pexels.com/

エンジニアにとって働きやすい環境を構築するために、必要な要素を解説しましたが、エンジニアにとってNGな職場環境を理解することも重要です。以下の状況に陥っている企業は、エンジニアの意見を聞いた上で、どのように改善していくか考えてみましょう。

残業が常態化している

エンジニアの活躍しているIT業界は、他の業種に比べて残業が多い傾向があります。事実、日常的に残業しているエンジニアは多く、徹夜作業を繰り返している人も珍しくない状況です。しかし本来は、残業がなくても仕事が完遂されなくてはいけません。

エンジニア本人の業務スピードや効率性などが問題の場合もありますが、タスクのアサイン方法や、職場環境に問題がある場合もあります。エンジニアの残業が常態化している企業は、まず何が原因か明らかにした上で、残業を必要としない業務体制の構築を検討する必要があります。特に、無理な納期でエンジニアに仕事を任せている企業は、早急に状況を改善しましょう。

経験やスキルが報酬に反映されない

経験やスキル、仕事のパフォーマンスが報酬に反映されないと、早期離職の原因になります。基本給の安さはもちろん、業務で成果を上げても正当に評価されない環境では、エンジニアの不満がたまってしまい、優秀な人材ほど早く辞めてしまいます。

エンジニア自体が業界全体で人手不足の状況なので、貴重な人材を失わないためにも、能力を正当に評価し、高いモチベーションでエンジニアが仕事を進められる環境を整えましょう。

スキルアップやキャリアサポートが不十分

エンジニアは常にスキルアップが求められる職種であり、優秀な人材ほど自ら成長する機会を望む傾向にあります。したがって、スキルアップやキャリアアップがしづらい環境は忌避されがちで、自らの望むキャリアを実現するために、転職を繰り返すエンジニアも決して珍しくありません。

優秀なエンジニアに自社で長く働いてもらうためにも、エンジニアが自ら学び、成長できる環境の整備にも力を入れましょう。外部のセミナーや研修制度を取り入れるのも有効です。

職場環境を改善するためのポイント

(出典)https://www.pexels.com/

エンジニアの職場環境を改善するために、以下のポイントも意識しましょう。業務に集中できる環境づくりはもちろん、柔軟な働き方ができる体制も重要です。

エンジニアが集中できる環境をつくる

まずは、エンジニアが集中して仕事ができる環境をつくる必要があります。オフィスが雑然としており、ノイズの多い環境で働いているエンジニアも多くいますが、集中できない環境だと当然、仕事のパフォーマンスも上がりにくくなります。

どういった環境が理想的かは個人差があるので、エンジニアに確認した上で、可能であれば個室を整えたり、1人で集中できる場所を用意したりするのが効果的です。

柔軟な働き方ができるようにする

コロナ禍を機にテレワークやリモートワークなど、自宅を中心に仕事ができる環境を用意する企業が増えてきました。エンジニアも自宅で仕事をする人が増えており、柔軟な働き方を求めて副業を始めたり、フリーランスになったりする人も珍しくありません。

テレワーク環境が誰にとってもベストなわけではありませんが、企業として社員が最もパフォーマンスを発揮しやすい環境を提供することも大事です。オフィスで仕事をしてもらう場合でも、適度にリフレッシュできる場所を用意することで、業務時の集中力が向上することが分かっています。

社内の教育体制やスキルアップ環境を整える

新人のエンジニアがスムーズに業務に入れるための教育体制や、エンジニアが自らキャリアアップできる環境を構築しましょう。

新人が中堅社員や管理者と気軽に話し合える場をつくり上げたり、上司と部下が本音で話し合える1on1を導入したりするのが有効です。活発な意見交換ができる場があれば、皆が納得した上で快適な職場環境をつくれるでしょう。

職場環境の改善事例

(出典)https://www.pexels.com/

エンジニアの職場環境の改善事例も紹介しておきます。自社の環境を想定しながら、取り入れられる部分はないか参考にしてみましょう。

社員が働きやすい環境を模索した事例

プリンターや複合機などの販売を手がけるK社では、社員同士のコミュニケーション活性化のため、オフィスの移転時、200人以上の社員が仕事できるオープンレイアウトの環境を選択しています。

いわゆるフリーアドレスで社員が好きな場所で仕事ができ、必要に応じて遠隔ミーティングができる場を整えました。その結果、社内の風通しがよくなり、社員の心身の健康にもよい影響が出ています。

社員の健康管理にフォーカスした事例

静岡県でシステム開発を手がけるS社では、社員に健康診断の受診を推奨したり、スポーツクラブの会費を補助したりするなど、社員の健康の維持・推進に努めています。もともと長時間労働が多い環境だったため、労働時間を見直すとともに、メンタルヘルス研修の実施により精神面のケアにも注力しました。

その結果、社員の心身の健康増進を実現しただけではなく、喫煙率も低下しています。活動が地元のメディアにも取り上げられ、企業としても注目を浴びるようになったようです。

エンジニアの職場環境を改善しよう

(出典)https://www.pexels.com/

エンジニアにとってプラスになる労働環境の特徴と、働きやすい場をつくるポイントを解説しました。エンジニアにとって働きやすい職場は、開発のインフラが整っているのに加えて、社員同士の連携がスムーズな環境などが挙げられます。

残業が常態化していたり、エンジニアとしての経験やスキルが報酬に反映されづらかったりなど、エンジニアにとってマイナスの環境になっている企業は少なくありません。この機会に労働環境を全面的に見直し、エンジニアがパフォーマンスを発揮しやすい環境を整えることが重要です。他社の事例も参考になるので、チェックしてみるとよいでしょう。

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