onboarding(オンボーディング)とは?意味やメリット、成功のポイントなどを解説

Offers HR Magazine編集部 2023年5月22日

Offers HR Magazine編集部

目次

採用した社員に長く活躍してもらうため、新たに「onboarding(オンボーディング)」を実施する企業が増えてきました。エンジニアの採用・育成でも有効で、社員のエンゲージメントを高めることにもつながるので、この機会にポイントを理解しておきましょう。

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onboarding(オンボーディング)の意味は?

(出典)https://unsplash.com/

「onboarding(オンボーディング)」とは企業の人材育成の分野において、採用した人材に長く働いてもらうために、さまざまな支援をする取り組みです。まずはonboardingの概要や言葉の由来など、基本的なところを押さえておきましょう。

採用した社員に向けた教育プログラム

onboardingは採用した社員ができるだけ早く、自社になじめるようにするための教育プログラムです。新卒・中途採用に関係なく、採用した人材に業務の進め方やルールはもちろん、組織としての価値観や文化なども理解してもらい、スムーズに仕事を進められるように支援します。

当該社員と上司や同僚、チームメンバーとの良好な関係の構築をサポートし、一人一人が望むキャリアを実現するためのアドバイスをするなどして、組織への定着率を高めるのがonboardingの主な目的です。

onboardingの由来

onboardingは船や飛行機に乗っているという意味の「on-board」の派生語です。船舶や航空業界で船や航空機に乗り込む際の手続きを指す言葉であり、乗客や乗組員に対して、必要なサポートをすることを意味していました。

それが派生して、企業の人材採用・人材育成の分野において、新入社員をスムーズに組織に溶け込ませ、仕事をしやすくするための取り組みを指すようになったのです。新卒の社員はもちろん、中途採用者や幹部クラスの人材に至るまで、新たに採用した全ての人材がonboardingの対象となります。

OJTとの違いは?

エンジニア採用の場合、新人研修としてOJTを実施するケースが多いでしょう。OJT(On The Job Training)は、実務を通じて業務の流れや方法を教えるもので、先輩社員が新人に対してトレーニングを実施するのが一般的です。

基本的に実務訓練のみのOJTに対して、onboardingは新人が職場の環境に慣れ、スムーズに仕事に入れるようにするためのプログラムです。実務に関する訓練も含まれますが、企業文化の理解や周囲とのコミュニケーションの促進など、環境になじんでもらうためのサポートもonboardingに該当します。

onboardingはなぜ注目されている?

(出典)https://unsplash.com/

エンジニアが活躍しているIT業界をはじめとして、onboardingが注目されるようになった背景としては、以下の点が挙げられます。少子高齢化による業界全体の人手不足や、テレワーク・リモートワークなどの増加により、優秀な人材に長く働いてもらうため、多くの企業がonboardingの導入を進めています。

慢性的な人手不足解消のため

少子高齢化を背景として、エンジニアの業界をはじめ、慢性的な人手不足に陥っている業界は多くあります。特に、優秀なエンジニアは人材の獲得競争が激しく、ほぼ売り手市場になっています。さらにエンジニア自身も、自らの理想とするキャリアのために、転職を繰り返す人が珍しくありません。

そういった状況において、優秀なエンジニアの早期離職を防ぎ、長く自社で活躍してもらうために、onboardingを導入する企業が増加しています。新人エンジニアのモチベーションを維持し、組織へのエンゲージメントを高めることで、定着率の向上を図ろうとしているわけです。

テレワーク・リモートワークの増加

コロナ禍を機に、テレワークやリモートワークを導入する企業が増えている点も、onboardingの導入が広まっている背景の一つです。政府の働き方改革の推進もあり、在宅ワークを基本とする企業も出てきています。

従来のように、オフィス内で社員が顔を合わせて仕事をする環境から、徐々にオンラインで業務上のやり取りをする環境に変化してきました。そこで人間関係の構築・維持のために、新入社員を対象にonboardingに力を入れる企業が増えています。

onboardingを導入するメリット

(出典)https://unsplash.com/

企業がonboardingを積極的に導入するメリットとしては、以下のように、社員がスムーズに現場で活躍できるようになる点やエンゲージメントの向上が期待できる点、採用コストの削減が可能になる点などが挙げられます。それぞれ確認していきましょう。

新人がスムーズに現場で活躍できる

エンジニアのonboardingを実施すれば、新人がスムーズに開発現場で活躍できるようになります。業務に必要な知識やスキルを習得しやすくなり、企業文化にも早くなじめるようになるので、早い段階で生産性を向上させられるのがメリットです。

新人がすぐに業務に慣れるようになれば、既存の社員も人材教育にかかる時間を減らせるので、組織全体の生産性の向上にもつながるでしょう。

社員のエンゲージメントが向上する

新人のエンジニアはもちろん、社員全体のエンゲージメントの向上が期待できるのも、onboardingの効果の1つです。

新入社員が早期に職場になじめるようになり、既存の社員と協力できる体制を構築できます。社員の職場への定着率が高まるだけでなく、自らの仕事が組織全体の目標につながっていることを実感できるようになり、チームワークも強化されるでしょう。

採用・育成にかかるコスト削減につながる

onboardingによって人材の早期離職を防ぎ、長く働いてもらえるようになるので、結果的に人材の採用・育成にかかるコストの削減につながります。

エンジニアに限らず、新たに人材を獲得するには、求人広告への出稿や採用サイトの運営、面接の手間など、さまざまな費用がかかります。onboardingで人材の定着率を上げ、チームワークを強化すれば、必要な人材のみ採用すればよい環境になるため、全体のコストを削減できるでしょう。

onboardingを実施する際に意識すべきポイント

(出典)https://unsplash.com/

onboardingを実施する際には、以下の点も意識しなければいけません。事前にプランと達成目標を明確にした上で、新人教育に携わる人員以外のスタッフも、適宜協力できる体制を作り上げましょう。

実施プランと達成目標を明確にする

まずは、新人にどの程度の期間で何をできるようにするか、どのようにチームに溶け込めるようにするかなど、目標を明確にする必要があります。

目指すべきゴールを定めておかないと、効果的な施策を打ち出しづらくなるだけでなく、効果の測定もできません。具体的に目標を定めた上で、実施プランを考える必要があります。エンジニア採用の場合は、OJTとどのように組み合わせるかも検討しましょう。

社内のコミュニケーションを密にする

新人の教育に関わる社員だけではなく、組織全体で新入社員が積極的にコミュニケーションを取れる環境を、しっかり整えておくことが大切です。

同僚となる社員や上司、マネジメント層と新入社員がスムーズに意思疎通できる状態にするには、社員同士のコミュニケーションも密にしておく必要があります。1on1を導入して上司と社員、社員同士が気軽に話し合えるようにするなど、社内の風通しをよくしておきましょう。

onboardingの実行で早期離職を防止する

(出典)https://unsplash.com/

onboardingの意味や導入のメリット、さらにエンジニアの採用・育成において、onboardingを実施する際のポイントなどを解説しました。新人がスムーズに現場で活躍できる環境を構築するには、社員同士の日頃のコミュニケーションが欠かせません。

新人教育に携わるスタッフ以外も、必要に応じて協力できる体制にしておきましょう。また、実行したonboardingの施策について、定期的にフィードバックや評価をして、修正を加えることも大事です。検討と実行、評価・改善のプロセスを繰り返し、徐々に施策の精度を上げていきましょう。

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