エンジニア採用におけるリクルーターの役割や選定基準。導入の手順について解説

Offers HR Magazine編集部 2023年6月12日

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優秀な人材を採用できるかは、リクルーターの手腕にかかっています。リクルーターをどのように選定し、活躍させていくかは採用業務において重要なプロセスです。エンジニア採用におけるリクルーターの果たす役割や、そもそもリクルーターをどのようにして選べばよいのかを解説します。

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リクルーターの役割

(出典)https://www.pexels.com/

リクルーターとは、採用に関する業務を担当する社員を指します。働き手の不足や採用チャネルの多様化などもあり、リクルーターに求められるスキルや重要性は増してきています。

特にエンジニアは採用難易度が上がっていることから、リクルーターにどのような役割を与え、会社に貢献するかは組織全体で考えるべき課題となっています。

そのためにも、まずはエンジニアの採用において、リクルーターに求められる役割を明確化しましょう。

母集団形成

リクルーターの役割の一つ目は、エンジニアの母集団形成です。エンジニア採用においては、自社に興味を持っている候補者と接点を持ち続け、タレントプールを形成することが役割となります。

エンジニアの業種や役割は多岐にわたります。現時点では不要でも、将来的に必要となる人材も出てくるでしょう。いざ必要になったとき、自社にタレントプールがあればそこから採用に結び付けることができます。

採用にかける時間の短縮と、採用候補者の質を上げるためにも、母集団形成は企業にとって重要な意味を持っているのです。

潜在層から顕在層への醸成

人材不足が顕著であるエンジニア界隈においては、求人を出して待っているだけでは、なかなか採用まで結び付きません。まずは自社に興味を持ってもらい、他社と比較した上で自社を選んでもらうための活動が大切になります。

採用活動における潜在層に対して適切な情報提供とアプローチを行い、実際に求人に応募する顕在層へ醸成することも、リクルーターの役割といえるでしょう。

リクルーターの業務内容

(出典)https://www.pexels.com/

リクルーターの具体的な業務内容について、一つ一つ確認していきましょう。具体的には、採用者のリストアップ、アプローチや面接の設定、フォローアップ、採用オファーなどがあります。

採用候補者のリストアップ

採用する人材に必要なエンジニアスキル、経験、そして社内文化への適合性を洗い出し、採用人材の条件として定義します。

それを元に、求人広告やソーシャルメディア、職業紹介サイトなどを活用して、適切な候補者を見つけ出します。

また、SNSやリファラル採用に向けた社員や社内関係者の活用、自社のオウンドメディアなどを用いて、企業の求人情報を広めることで、さらに多くの候補者をリストアップすることもリクルーターの仕事です。

候補者へのアプローチと面接の設定

リクルーターは、選定した候補者に対してメールや電話、SNSなどで連絡を取り、企業の魅力や求められる役割を伝えます。

候補者が企業に興味を持ってくれるよう、適切なタイミングでアプローチし、関係性を継続します。そして、採用候補者に求人への応募意思が確認できた場合、選考や面接の設定を行います。

面接日については、企業の担当者と候補者のスケジュールを考慮し、円滑な面接プロセスが進むよう手配を行います。

面接プロセスの管理とフォローアップ

リクルーターは、企業と候補者が面接を行う際の進行状況やフィードバックを管理します。

面接が複数回に及ぶ場合はそのスケジュール調整を行い、面接終了後は候補者に対してお礼メールやメッセージなどを送信し、合否が決定したら、次のステップについての案内を行います。

また、企業側にも候補者の反応や評価を報告し、選考プロセスがスムーズに進むようサポートします。

採用オファーの交渉と確定

選考が終わった後、リクルーターは選ばれた候補者と企業の間で労働条件や報酬、福利厚生などの詳細を交渉します。

候補者が提示された条件に納得できるよう、企業との調整を行い、両者が合意できる条件でオファーが成立するようサポートします。

採用が決まった後も、リクルーターは入社手続きやオンボーディングプロセスをサポートし、新入社員がスムーズに職場になじめるようにフォローを行うのもリクルーターの仕事です。

リクルーターを選定する基準

(出典)https://www.pexels.com/

リクルーターは業務の性質上、自社のビジョンや事業理解が深い人が業務に就くことが求められます。そのため、リクルーターの役職は既存社員から選定するのが一般的です。

特にエンジニアの採用について、自社の社員からどのようにしてリクルーターを選定するのかを解説します。

成果にこだわりがある

リクルーターの仕事は、採用する人数やコストなどの目標が設定されます。目標にこだわりを持って動ける社員を選定することが重要です。

エンジニアの場合、採用後に期待通りの働きをできたかどうか、チームや会社になじめたかどうかも目標として設定する必要があります。そのため、単純に採用人数だけをクリアするのではなく、企業のニーズと現在の社内状況に合ったリクルーティングを行える人を選定することが重要です。

エンジニアリングの知識・経験がある

エンジニアを採用するリクルーターを選ぶ際、その人がエンジニアという職種や働き方に精通していることが重要です。

リクルーターが業界の動向や技術に詳しい場合、企業が求めるエンジニアのスキルや経験についてより正確に理解し、適切な候補者を見つけることができます。

また、業界に関する経験が豊富なリクルーターは、候補者とのコミュニケーションもスムーズに行えます。企業の魅力をエンジニアの視点から伝えられるリクルーターを選定しましょう。

コミュニケーション能力に優れている

リクルーターは、候補者に適切な方法でアプローチし、企業の魅力や求められる役割を伝えるだけでなく、企業側に対しても候補者の情報や選考プロセスの進捗を報告する必要があります。

良いコミュニケーション能力を持つリクルーターは、企業と採用候補者の双方に信頼され、選考プロセスがスムーズに進みます。また、採用候補者を潜在層から顕在層へと引き上げ、自社を選んでもらいやすくなる点も期待が持てるでしょう。

リクルーターを社内で育成する方法

(出典)https://www.pexels.com/

自社に適切なリクルーティングスキルを持った社員がいない場合、リクルーターを育成する必要があります。どのように育成すればよいのでしょうか。効果的な手法を紹介します。

研修・育成プログラムの実施

リクルーターに必要なスキルや知識を習得させるために、研修や教育プログラムを実施します。

業界知識・採用プロセス・コミュニケーション能力、ソーシング技術など、リクルーターが必要とするさまざまスキルを網羅したカリキュラムを用意し、定期的に研修を行いましょう。

エンジニアの場合は、競合他社の分析やITトレンドまでを調査し、リクルーターが現在のエンジニアの採用市場について把握しておくことも求められます。

エンジニアに関するノウハウが社内にない場合は、外部研修の実施や講師への依頼も検討するとよいいでしょう。

実際の仕事で経験を積ませる

リクルーターは、実際の採用プロセスを通じて経験を積むことで、よりスキルを向上させることができます。

育成中のリクルーターには、教育担当リクルーターのアシスタントとして、実際の採用プロセスに参加させることが効果的です。

また、徐々に自分自身で候補者のソーシングや面接の調整などの業務を任せることで、独力で採用プロセスを進められるように育てます。

フィードバックとフォロー

育成中のリクルーターに対して、先輩リクルーターや上司がメンターとなり、定期的にフィードバックを提供することが重要です。

メンター制度や1on1ミーティングによりフィードバックを受けることで、リクルーターは自分の強みや改善すべき点を把握し、スキルの向上に努めることができます。

また、教育担当となるリクルーター自身の育成にもつながります。定期的なフィードバックを通じて、リクルーターの成長をサポートし、指導スキルやマネジメントスキルを習得させましょう。

リクルーターの外部委託はアリ?

(出典)https://www.pexels.com/

社内にリクルーターのリソースがない場合、あるいはエンジニアの知識を持ったリクルーターが選定できない場合は、外部委託も検討する必要があるでしょう。

リクルーターの外部委託は、実際に有効なのでしょうか。有効活用できる条件や、委託する際の注意点を解説します。

社内にリソースがない場合は有効

そもそもリクルーターとして活用できるリソースが社内にない場合は、外部委託は有効な手段です。外部委託するメリットとしては、エンジニアリングに関する知識を持ったリクルーターをアサインできる点や、採用業務を自社のリソースから完全に切り離せる点が挙げられます。

また、社内のリクルーターが実績を達成できない場合にも実績・経験豊富なリクルーターに業務を委託することで、成果につながる可能性が高まります。

社内にリソースがない場合、成果につながっていない場合は、外部委託を検討してもよいいでしょう。

外部委託時の注意点

リクルーティングを外部委託する場合、注意すべき点がいくつかあります。

まずは、社内で行う場合と比べて費用が高くなる点です。特にエンジニアのリクルーティングは、採用単価が他業種と比べて高めに設定されるのが一般的です。

また、外部委託のケースでは社内の人間ほど自社の事業や現場に対する理解がないため、ミスマッチが起こる可能性が高まります。

また最大の問題点として、社内にリクルーティングのノウハウが蓄積されないため、外部委託に完全に依存してしまうと、いつまでたっても社内でのリクルーティングを行えないという問題点もあります。

リクルーターの導入でミスマッチを減らす

(出典)https://www.pexels.com/

エンジニア採用は、人材不足や売り手市場な状況もあり、求人広告の掲載やリファラル採用だけでは採用が難しくなっています。そのため、採用活動を行うリクルーターを自社で選定することが必要です。

リクルーターの役割としては、母集団形成や求職の潜在層から顕在層への引き上げなどがあります。自社を選んで応募してもらうためにも、継続的な関係性の維持やエンジニアへの理解が必要です。

社内にリクルーターがいない場合は、リクルーターの育成や外部委託も検討しましょう。

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