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面接評価シートを用いて面接に臨むことで、社内エンジニアの評価や採用の可否を決定する精度が向上します。「どのような項目を用意すればいいのか分からない」「評価シートの作り方がわからない」という人事担当者のために、この記事ではエンジニアの面接評価シートの作成方法を解説します。
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面接評価シートの重要性
エンジニアのスキルには「直接売り上げには寄与しないがシステムの運営上必要不可欠」といったスキルもあります。一般社員の評価と比べて、エンジニアの評価は複雑化しやすい傾向にあります。
エンジニアのスキルを面接時に評価するために必要になってくるのが面接評価シートです。面接評価シートを形式的にしか導入していない場合や、担当者が導入目的を理解していない場合、面接評価シートはその効果を発揮しきれません。
面接評価シートを人事部や面接担当者がきちんと使いこなすために、まずはその重要性について認識しましょう。
スキルを客観的に評価できる
エンジニアの評価は、面接担当者(リーダーやプロジェクトマネージャーなど)の主観に左右されるケースも多々あります。公平性を欠く評価は、社内エンジニアの不満につながり、エンゲージメントの低下や離職に発展しかねません。また、採用面接では、優秀な人材を逃してしまう可能性は高まってしまいます。
面接評価シートには評価項目と評価基準が記載されています。シートに従って評価をすることにより、面接官はエンジニアのスキルや成果を客観的に評価することが可能です。
エンジニア自身にもシートを使うことで公平性・透明性を担保することにつながり、安心して面接に臨めるようになります。
キャリアプランを共有できる
面接評価シートには、現在の仕事のスキルや成果だけでなく、将来の活躍を見込んだ目標設定を記載することもあります。
こうした将来に向けたキャリアプランや目標設定が、面接担当者とエンジニアの間で共有されていることで、エンジニアの身に付けていくべきスキルや課題が明確化されます。これにより適切な教育を施すことができ、組織としてのエンジニアの育成につながります。
また、想定しているキャリアプランや目標設定が合わないエンジニアの採用を見送れるようになり、採用時のミスマッチを防ぐことにも役立ちます。
適切なフィードバックができる
面接評価シートを用いて、目標設定や公平性を担保することで適切なフィードバックが可能です。
現時点での課題だけでなく将来のキャリアプランを想定した上でのフィードバックを受けることで、エンジニアは自身の強みや課題を的確に把握することができ、的確な改善にもつながります。
面接評価シートの構成要素
面接評価シートは具体的にどのような項目によって構成されるのでしょうか。以下、主要な構成項目について紹介します。
基本項目
まずはどのような評価シートであっても設定される共通の基本項目を紹介します。
- 面接者の氏名・年齢・性別などの基本情報
- 職種
- 働く部署や所属チーム
- スキルや資格
- 経歴
変更がある場合は、エンジニア側から面接前に修正してもらうようにしましょう。
評価項目
面接官がエンジニアを評価する項目です。以下のような項目が設けられるのが一般的です。
- 業務内容
- 成果
- 実績
- 業務遂行能力
- コミュニケーション能力
- チームワーク
エンジニアの場合、役職やキャリアによって項目が変わることもあります。例えば、チームリーダーやマネージャーを任せているエンジニアであれば、管理能力の項目も新たに加わるでしょう。
新人のエンジニアと長年働いたエンジニアでは、求める業務内容や成果が異なることがあります。そうした場合においては、それぞれにどのような点を評価するのかを明確化し、項目を分ける必要があります。
評価基準
面接官によって評価基準がぶれないように、評価項目に対し評価基準を設けます。作成時のポイントとしては、解釈が人によって分かれることがないように、具体的に記載することです。
一般的な評価基準の例と、エンジニアの例を分けて紹介します。
続いて、エンジニアのみに適用できる評価基準の例を紹介します。
自己評価欄
自己評価欄は、社員が自己評価を行うのが目的です。面接を受ける社員自身に記入してもらいましょう。
目標達成の達成・未達にかかわらず自身がどのようなアプローチを行い、その結果についてどのように評価しているか、また今後どのように生かしていくのかなどを面接前に記入してもらいます。
面接では、自己評価と面接者の評価が一致しているかどうかの擦り合わせを行います。
総合評価
最後は総合評価です。面接官が社員全体を評価する欄になります。面接官が評価した項目の点数を合計し、総合評価の点数を算出することで、最終的な評価が行われます。
社員の長所や短所、改善点などを記入して総括としましょう。
面接評価シート作成のポイント
面接評価シートを作成するにあたり、効果を高めるポイントを押さえておきましょう。以下の点に注意して面接評価シートを作成すると、より面接で使いやすいシートになります。
評価項目の量は適切にする
評価項目の量を適切に設定しましょう。評価項目の数が多すぎる場合、面接官が評価に集中できず、評価の精度が低下する可能性があります。
エンジニアからしても、どの項目を重視するかが分かりにくくなってしまい、今後の行動や目標設定がしづらくなってしまうでしょう。
逆に、評価項目が少なすぎる場合は、採用候補者や社員の能力やスキルが正確に評価されず、公正な評価が行われない可能性があります。
適切な評価項目を設定するには、ポジションや役割に応じた重要な項目のみを設定することが重要です。
評価基準を具体的にする
評価基準が曖昧だと、面接担当者によってエンジニアへの評価が変わってしまいます。また、評価を上げるための適切な目標設定ができず、パフォーマンスに影響を及ぼしてしまう可能性もあるでしょう。
客観的に見て公平性と透明性を担保した評価基準を設定する必要があります。
ポイントは、数字を盛り込むことや、「自社のフレームワークが自身で運用・改修できる」のように、行動・成果をより具体化することです。
例えば「普通の評価を付ける場合は、指示された業務を正確に行うこと」「良いの評価を付ける場合は、自分で仕事を見つけて指示がなくても動けること」のように、コンセプトを明確にしておくと、差別化が図れるでしょう。
評価項目の優先順位を設定する
評価項目に優先順位を設定しましょう。優先順位が決まっていない場合、採用におけるミスマッチ、社内エンジニアの評価が不適切になってしまうなどの問題点が発生します。
また、評価項目によっては、他の項目が前提となっている場合があります。例えば、コミュニケーション能力の評価においては、まずは採用候補者や面接を受ける社員が十分に技術スキルや業務内容を理解していることが前提となります。
そのため、評価項目の優先順位をつけることで、評価に必要な前提条件を整えることができます。
適切な評価シートでエンジニアを成長させる
面接においては評価シートの存在は非常に重要です。評価シートによって客観性・公平性・透明性を担保した評価が可能になります。評価される側のエンジニアも納得がしやすく、自身の評価を客観視することができるでしょう。
評価シートによって、企業がどのようなスキルを高く評価するのか、エンジニアにとって今の自分に必要なスキルや課題が明確化されます。会社が必要としている人材の方向性とエンジニア自身の学習を一致させることが会社にとって必要な人材育成にもつながるでしょう。
採用でもミスマッチを減らし、より自社にとって必要な能力を持った人材を採用しやすくなります。
適切な面接評価シートの作成は、HR業務をより効率化し、成果を出すことが可能になります。
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