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ITエンジニアといえば、IT関連の技術職の総称であり、さまざまな分野の職種を含む言葉です。役割も開発領域によって異なるので、求められるスキルとともに確認しましょう。分野ごとに代表的な職種と、具体的な仕事内容などを解説します。
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ITエンジニアにはどういう種類がある?
(出典)https://www.pexels.com/
ITエンジニアはIT業界の技術職の総称であり、さまざまな職種を含んでいます。まずはITエンジニアの役割や種類を理解しておきましょう。
ITエンジニアに関する基本知識
IT(情報技術)を利用してシステムの開発を担うITエンジニアは、設計からプロジェクトの管理、製品やサービスの提供に至るまで、あらゆる側面に関わる仕事です。
Webエンジニアやデータベースエンジニアなど、開発分野によってさまざまな呼ばれ方をしており、同じエンジニアでも、仕事内容が全く異なるケースは珍しくありません。さらに、企業によってもエンジニアの位置付けが変わってくるため、仕事内容を明確に定義できないエンジニアも多くいます。
ITエンジニアはあくまでもIT分野の技術職の総称と捉えておき、具体的な仕事内容を知るには、一人一人確認する必要があるでしょう。エンジニアを採用する際には、どのような役割を担ってきたかを、実際の業務内容とともに、詳しく聞き出すことが重要です。
ITエンジニアの種類
ITエンジニアは次のように、大きく「開発系エンジニア」「インフラ系エンジニア」「管理系のエンジニア」などのカテゴリーに分けられます。
- 開発系エンジニア:ソフトウエアやアプリケーションの開発に従事
- インフラ系エンジニア:ソフトウエアやアプリケーションを稼働させるための、インフラの設計・構築に従事
- 管理系エンジニア:開発プロジェクトや開発チームの管理・統括をする役割
ただし、エンジニアの分類の仕方はさまざまで、どういった観点で分けるかによって、それぞれの職種の位置付けが変わるので注意しましょう。詳しくは後述しますが、ITコンサルタントやセールスエンジニアなど、厳密には上記のカテゴリーに当てはまらない仕事もあります。
開発系エンジニアの代表例と仕事内容
(出典)https://www.pexels.com/
開発系エンジニアの代表例としては、プログラマーやシステムエンジニア・Webエンジニアなどがあります。それぞれの仕事内容や、求められるスキルなどを押さえておきましょう。
プログラマー
プログラマーは、後述するシステムエンジニアの作成した仕様書をベースに、コンピューターに命令文を書く(コーディング)のが仕事です。JavaやPythonなどのプログラミング言語を用いてプログラムを組むことで、システムを動かします。
またプログラミングに加えて、想定通りにプログラムが挙動しない場合の修正や、システムの動作テストなどをするのもプログラマーの重要な仕事です。プログラマーによって扱える言語や得意分野が異なる場合も多いので、チーム内で仕事を分担して開発を進めるのが一般的です。
システムエンジニア
システムエンジニア(SE)は、クライアントの要望を基にシステムを設計し、仕様書や設計書に落とし込むのが主な仕事です。システムの要件定義から設計・テスト・保守運用まで幅広い領域で重要な役割を果たします。
プログラマーの作成したシステムの動作を、最終的に確認するのもシステムエンジニアの仕事であり、プログラミング以外のあらゆる工程に関わる仕事といえるでしょう。
企業によっては、プログラミングもエンジニアが担当する場合もあります。さらに、開発チームの管理を担うシステムエンジニアも珍しくありません。
Webエンジニア
Webサイトをはじめとして、インターネット上で提供されるサービスや、アプリケーションの開発に関わるのがWebエンジニアです。いわゆるWebデザイナーの担当する部分以外は、全てWebエンジニアの業務領域であり、Webサービスの開発に必要な工程のほとんどに関わります。
Webエンジニアは、Webサービスの見た目や操作性に関わる部分を構築するフロントエンドエンジニアと、サービスの動作に関する領域を担当するバックエンドエンジニアに分類されます。両者ともに多くの業務があり、複数のエンジニアが役割を分担しながら、開発を進める企業がほとんどです。
AIエンジニア
AIエンジニアはAI(人工知能)の開発や学習・分析などをするエンジニアで、近年とりわけ注目されている職種です。AIを活用したシステム開発をするのが主な仕事ですが、より効率的な開発のために、AIに機械学習をさせたり、学習データを分析したりする役割も担います。
AIが関わる領域であれば、あらゆる業務をこなす可能性があり、所属企業や関わるプロジェクトにより、具体的な仕事内容が異なります。AIは多くの分野で積極的に使われ始めているので、今後さらに活躍する領域が広まっていくでしょう。
組み込みエンジニア
組み込みエンジニアとは一般的に、家電製品や工業機器を動作させるための、ソフトウエアを組み込む役割のエンジニアを指します。
スマートフォンをはじめ、エアコンや冷蔵庫に至るまで、さまざまな製品に動作を制御するソフトウエアが組み込まれており、その開発と実装、保守・メンテナンスまで広く請け負います。
IoT技術の普及に伴ってニーズが高まっており、IT業界以外でも広く活躍しているのが特徴です。AIが実装された家電製品も増えているので、AIエンジニアが組み込みエンジニアの役割を担うケースもあります。
インフラ系エンジニアの代表例と仕事内容
(出典)https://www.pexels.com/
次に、インフラ系エンジニアの代表的な職種と、仕事内容を簡単に紹介します。ネットワークエンジニアやデータベースエンジニアなど、システムが稼働する環境を構築する役割を持つエンジニアです。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、コンピューターネットワークの設計と構築、保守・運用を担うエンジニアです。サーバーを起点にネットワークを構築し、ユーザーに快適な通信環境を提供します。
ユーザーがシステムを安全に使える環境を整備するとともに、管理者にシステムを制御する権限を与えて、スムーズに運用できるように取り計らうのが仕事です。ネットワークの構築に必要なルーターやLANケーブルなど、有形の機器を取り扱う機会が多いのも特徴です。
データベースエンジニア
データベースエンジニアはその名の通り、データベースの設計から構築、運用、管理を担うエンジニアです。あらゆるITシステムは何らかの情報を取り扱っているため、データベースとの連携が必要であり、運用環境の構築にはデータベースエンジニアが欠かせません。
任意のタイミングでデータを保存し、必要に応じて取り出せるようにデータベースを構築し、管理するのがデータベースエンジニアの役割です。データベースを制御するためのシステム(DBMS)の選定や、設定をするのも仕事です。
サーバーエンジニア
サーバーエンジニアはサーバーの設計や構築・運用を担うエンジニアです。システムがネットワーク上で安定して稼働するように必要なスペックを計算し、サーバーマシンの導入や設定を行います。
さらに、サーバーが24時間安全に動くように必要なセキュリティー対策を講じ、障害が発生した際には迅速な復旧を目指すのが役割です。
サーバーにはWebサーバーやメールサーバーなど、さまざまな種類がありますが、いずれもネットワークやデータベースとの連携が不可欠です。それぞれを担当するエンジニアと協力しつつ、システムやアプリケーションが問題なく使えるように、土台を整備する重要な職種です。
セキュリティーエンジニア
セキュリティーエンジニアとは、システムのセキュリティーを担当するエンジニアです。サイバー攻撃や不正利用からシステムを守り、ユーザーが安全に使える環境を維持します。
ネットワークエンジニアやサーバーエンジニアがセキュリティー部分を担うケースも多いので、これらの間で仕事内容を厳密に分類するのは困難なのが実態です。しかし大規模なシステムを構築・運用する場合には、複数のエンジニアが役割を分担し、それぞれ専任のエンジニアとして仕事をこなすのが一般的です。
管理系エンジニアの代表例と仕事内容
(出典)https://www.pexels.com/
管理系のエンジニアとしては、主にプロジェクトマネージャーとプロジェクトリーダーがあります。両者は混同されがちですが、厳密には異なる立場なので、違いを押さえておきましょう。
プロジェクトマネージャー
IT分野におけるプロジェクトマネージャーは、システムやクラウドサービスなどの開発プロジェクトを統括し、成功に導くのが仕事です。プロジェクトの策定やチーム編成などを担い、全体の進捗状況を確認して、適宜調整を図ります。
開発プロジェクトでは必ず何らかの問題やトラブルが発生するので、うまく対処しつつ、メンバーが問題なく作業を進められるようにフォローするのも、プロジェクトマネージャーの重要な役割です。
プロジェクトリーダー
プロジェクトリーダーは開発チームの代表として、作業の進行に責任を負う立場のエンジニアです。
プロジェクトマネージャーと同じような役割を担う場合もありますが、プロジェクト全体の完遂に責任を持つプロジェクトマネージャーに対して、プロジェクトリーダーはメンバーの作業状況を確認し、計画通りに進行するように指揮・監督をするのが仕事です。
言い換えれば、プロジェクト全体をマネジメントするのがプロジェクトマネージャーです。一方、現場でリーダーシップを発揮して、計画通り作業を進められるようにメンバーを導くのが、プロジェクトリーダーといえるでしょう。
ただし、小規模なプロジェクトの場合は、両者を同じエンジニアが兼任することも珍しくありません。
その他のエンジニアの仕事内容
(出典)https://www.pexels.com/
その他の領域のエンジニアとしては、経営上の課題を解決するためのアドバイスをしたり、解決に役立つシステム開発を提案・導入したりするITコンサルタントが有名です。
管理系エンジニアの一種に分類される場合もありますが、メインはコンサルティング業務であり、ITの知識や技術を活用して、クライアントの問題解決を図るのが仕事です。
また、エンジニアとしての知識や経験を生かして、クライアントに製品・サービスを販売する職種としてセールスエンジニアも有名です。営業がメインの職種ですが、クライアント先でシステムトラブルが発生した場合に、エンジニアとして対応に当たるケースもあります。
ITエンジニアの種類や役割を理解する
(出典)https://www.pexels.com/
ITエンジニアの分類や、代表的な職種の仕事内容を紹介しました。ITエンジニアは大きく「開発系エンジニア」「インフラ系エンジニア」「管理系のエンジニア」などに分けられますが、分類の基準はさまざまです。どういった観点で分類するかによって、位置付けが変わってくるので、自分なりに整理してみるとよいでしょう。
サーバーエンジニアやセキュリティーエンジニアのように、企業によっては同じエンジニアが役割を兼任するケースも多く、仕事内容を明確に線引きするのが難しいこともあります。
同じ名称でも所属企業によって仕事内容が大きく異なる可能性もあるため、エンジニアを採用する際には、前職の仕事内容をよく確認するようにしましょう。
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