新人をはじめ、若手が次々と辞める会社には共通点があります。近年は、エンジニアの採用難が続いているため、能力のある若手エンジニアの退職は何としてでも防がなければなりません。
若手のエンジニアが辞める会社の特徴は?主な原因と必要な対策について解説
監修者株式会社overflow / 編集担当
Offers HR Magazine編集部Offers HR Magazine 編集部は、株式会社overflow が運営する採用メディアの編集チームです。エンジニア採用に取り組む人事・採用担当者に向けて、採用手法・人事制度・組織づくりの情報を届けています。
若手が辞める会社の特徴は?
会社にとって、若手は事業成長の鍵となる存在です。組織の中核を担う人材に育てようと、育成や教育に力を入れる会社も多いでしょう。実際、若手の退職に悩む会社は少なくありません。若手が辞める会社には、どのような特徴があるのでしょうか?
求人の内容と実態に大きな差がある
若手が会社を辞める最大の原因ともいえるのが、入社前と入社後のギャップです。入社前に自分がイメージしていた働き方と実態が大きくかけ離れていると、労働意欲が喪失します。
具体的には、業務内容・給与・職場環境・評価制度などに、ギャップや不満を感じる人が多い傾向があります。給与は入社前に提示されますが、サービス残業が多かったり、給与が業務内容に見合わなかったりするケースは少なくありません。
インターネットが普及した現代、他社の給与や労働条件を検索するのは容易です。他社よりも待遇が悪ければ、転職を考える可能性が高いでしょう。
採用のミスマッチが頻発している
若手が辞める会社では、採用のミスマッチが頻発しています。採用のミスマッチとは、会社側が求める人材と採用した人材の間に何らかのギャップがある状態のことです。
例えば、若手のスキル・経験が会社が求めているレベルに達していない場合、業務の遂行に支障が生じます。また、会社の組織文化と若手の価値観が合わない場合は、双方が日々ストレスを感じるでしょう。
採用のミスマッチが多い会社は総じて人材の定着率が低く、他社に優秀な若手を奪われやすくなります。ミスマッチの原因を究明し、早めの対策を講じなければなりません。
若手のエンジニアが辞める主な原因
IT人材不足が慢性化する中、エンジニアの退職は会社にとって大きな損失です。若手のエンジニアが会社を辞める原因は一つだけではありません。
給与や福利厚生などに問題がある
若手のエンジニアが会社を辞める理由として多いのが、給与や福利厚生への不満です。特に、給与は労働の原動力であるため、他社の給与水準よりも著しく低い場合は、転職を検討する人が増加します。
社会全体でエンジニアの需要が高まっていることもあり、エンジニアの採用市場は売り手が優勢です。年齢にかかわらず、優秀な人材は高収入・高待遇で採用されるため、給与アップの転職はごく当たり前になっています。
実力主義・成果主義の会社が増える中、年齢や勤続年数だけで給与・ポジションが決まる会社は、時代に合っていないと言わざるを得ません。福利厚生が整っていない会社も若手エンジニアに敬遠されます。
仕事内容や労働条件が合わない
給与が良くても、仕事内容や労働条件が自分に合わなければ、長く働くのは困難です。かつては、エンジニアの長時間労働が問題になった時期もありましたが、近年は働き方改革やワーク・ライフ・バランスの推進によって、労働環境の改善が進んでいます。
「仕事も大事だが、プライベートも充実させたい」「多様な働き方を認めてほしい」という若年層が増えている背景もあり、以下のような会社は若手エンジニアが定着しにくいといえます。
- 業務量が多すぎる・ノルマが厳しい
- 他社に比べ、労働時間・休日などの労働条件が悪い
- タスクに追われる日々で、技術的なチャレンジができない
- 快適に仕事ができる環境が整っていない
デジタルネイティブ世代は、生産性の低いアナログなやり方を嫌う傾向があります。若手の提案を受け入れず、積極的に業務改善をしようとしない会社は退職者が相次ぐでしょう。
職場の人間関係が良くない
エンジニアに限りませんが、職場の人間関係が良くない会社は、退職者が多い傾向があります。特に、エンジニアはチームワークを必要とする職種なので、メンバー間での対立やパワーハラスメントが起こると、本来の能力やパフォーマンスが発揮できません。
また、成長意欲の高い若手エンジニアは、周囲に意識の低い人ややる気のない人がいると、モチベーションが大きく低下します。優秀な人材であるほどその傾向は強く、目標にできる先輩や尊敬できる上司がいない職場には早めに見切りをつけるでしょう。
望んでいるキャリアが実現できない
IT技術は進歩が目覚ましく、知識・技術を刷新し続けなければ、エンジニアとして生き残れないのが現実です。優秀な若手は、自己成長への意識が高く、キャリアアップ・スキルアップができる環境に身を置くことを望みます。望むキャリアが実現できなければ、多くの人は転職を検討するでしょう。
会社側は、「優秀な若手エンジニアほど辞める可能性が高い」という事実を肝に銘じる必要があります。若手に対して成長や学習の機会を与えているかを振り返りましょう。キャリアプランは一人一人異なるため、丁寧なヒアリングも欠かせません。
入社後のギャップでエンジニアが早く辞める5つのパターンと防ぎ方は、Offers のお役立ち資料にある「エンジニアが辞めない組織のつくり方」も参考になります。入社前から入社90日までのオンボーディングを段階ごとに設計する実践ガイドです。
若手エンジニアの離職を防ぐ施策
若手エンジニアが辞める原因や理由を把握した上で、定着率を上げるための施策を講じる必要があります。現場の責任者やチームリーダーなどを交えながら、状況に合った方法を考えましょう。代表的な施策と実行におけるポイントを解説します。
給与制度や労働環境などを整備する
長時間労働の常態化は、エンジニアを退職に追い込みます。時間外労働や休日出勤の実態を正確に把握し、過度な負荷がかかっていないかを調査しましょう。1人で悩みを抱え込まないように、サポート体制を構築したり、コミュニケーションの機会を提供したりする工夫も欠かせません。
給与や福利厚生については、採用市場の現状や競合他社の情報をリサーチし、自社の優れている部分と劣っている部分を把握する必要があります。どの業界においてもエンジニアは需要が高く、給与相場は上昇傾向にあります。他社の給与水準と大きくかけ離れている場合は、給与制度を見直した方がよいでしょう。
スキルアップがしやすい環境を整える
成長意欲のある若手エンジニアは、スキルアップ・キャリアアップができない環境に長くとどまりたいとは思いません。
新しい領域の案件やスキルアップが期待できる案件をできるだけ多く獲得し、若手エンジニアに任せる機会を増やしましょう。場合によっては、希望する部門・ポジションへの配置転換も検討します。
同じ組織の中で働く社員でも、キャリアプランは一人一人違います。会社側は、それぞれのプランを把握した上で、キャリア形成のためのサポートを行いましょう。エンジニアの場合、ポジションに合わせた教育プログラムの実施や資格取得支援などが有効です。
実績やスキルに応じた評価制度を取り入れる
自分の能力が正当に評価されないと、仕事への意欲がなくなります。優秀な若手エンジニアを他社に奪われないためにも、実績やスキルに応じた評価制度を取り入れる必要があります。
近年は、高度な技術があれば、新卒でも一定レベルの給与を保証する会社が増えてきました。給与アップやインセンティブの導入はもちろん、役職や権限の付与も検討しましょう。「能力や努力が正当に評価されている」「今後に期待されている」という実感を与えることがポイントです。
若手エンジニアの不安や不満を解消するには?
社会経験が浅い若手エンジニアは、上司や先輩に本音を打ち明けられず、1人で悩みを抱え込んでしまうことがあります。不安・不満の蓄積を防ぐには、どのような対策が有効なのでしょうか?
若手が気軽に相談できる場を設ける
仕事や人間関係に悩みを抱えていても、上司や先輩に相談するのは難しいものです。思い切って相談すれば「自分で考えて」と返され、相談が遅れれば「なぜ早く相談しない」と責められ、仕事も悩みも1人で抱え込んでしまいがちです。
若手がいる職場では、気軽に相談できる場やフィードバックを受けられる場を設けましょう。具体的には、30分~1時間程度の1on1ミーティングを定期的に実施し、不安や不満をヒアリングします。
この時、叱ったり責めたりせず、相手の話に親身に耳を傾けることが肝要です。接点を増やせば増やすほどアラートを出しやすくなるため、不安・不満の爆発を未然に防げるでしょう。
若手が辞める会社から脱却しよう
若手が次々と辞めていく会社は、組織の中核を担う人材が育たないため、将来性が期待できないといっても過言ではありません。特に、若手エンジニアの退職は会社にとって大きな打撃であり、プロジェクトやDXが前に進まなくなる可能性があります。
会社側は若手が辞める原因を探り、できる限りの対策を講じなければなりません。仕事に対する考え方は一人一人違うため、まずはコミュニケーションの機会を増やすところから始めるとよいでしょう。社員の本音を評価制度や労働環境に適切に反映させられれば、定着率は向上します。
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