【エンジニアの中途採用】多くの企業が抱える課題は?解決のポイント

Offers HR Magazine編集部 2023年11月22日

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エンジニアは特に採用市場での人気が高く、経験豊かな人材は採用が困難な状況です。少しでも採用の可能性を上げるために、採用プロセスにおける課題を認識して解決を図りましょう。多くの企業が抱えるエンジニア採用の課題と、解決のポイントを解説します。

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エンジニアの中途採用における課題とは?

(出典)https://www.pexels.com/

多くの企業がエンジニアの採用において抱える課題としては、以下の点が挙げられます。自社の状況と照らし合わせて、エンジニア採用における課題を整理してみましょう。

ニーズに合った人材を採用できない

エンジニアは企業間の獲得競争が激しく、なかなか採用ニーズに合った人材に巡り会えない企業が多くあります。もともとIT業界全体で人手不足の傾向にあるエンジニアは、大手企業が囲い込む向きもあり、転職市場に人材がなかなか出てこないケースも珍しくありません。

また、他の職種に比べて採用にかかるコストが高いので、即戦力となる人材の採用を諦めて、新卒採用や未経験者の採用・育成に力を入れる企業も増えています。

条件面の擦り合わせや調整が難しい

給与や福利厚生などの待遇面や、エンジニアに提供できる労働環境、キャリアパスなどの面において、条件の擦り合わせや調整に難儀する企業も多くあります。エンジニアの採用市場は売り手有利の状況であり、優秀な人材は常に複数の選択肢を持っているため、企業が提示する条件を比較検討できる立場です。

そのため、エンジニアが納得する報酬や環境、キャリアパスを提示できる大手企業は、採用難でも人材を獲得しやすい傾向にあります。一方、十分な条件を提示できない企業は、なかなか採用に結び付けられず、常に求人を出しているところも珍しくありません。

ただし、エンジニアのニーズに関する調査が足りず、エンジニアが好む条件や環境をうまくアピールできずに、採用に結び付いていないケースもあります。

人事担当者が技術面に明るくない

事業規模にかかわらず、多くの企業がエンジニア採用で抱える課題として、人事担当者による評価が難しい点があります。人事担当者は基本的に技術面に詳しくないため、応募者を正しく評価できない場合が少なくありません。

特にエンジニアのスキルは多岐にわたり、応募者によって経験や知識にばらつきがあるので、自社が本当に必要としている人材を人事担当者が見極められず、後から問題になるケースも見られます。そのため、採用プロセスの多くの場面において、現場のエンジニアの協力を得ている企業がほとんどです。

採用後のミスマッチが起こってしまう

採用担当者の技術面の知識不足も一因ですが、エンジニアの採用後にミスマッチが発生し、企業として想定した成果が得られないこともあります。

たとえ技術面を正しく評価できたとしても、応募側が求める職場環境や企業カルチャーなどと、実際の環境の相違から、十分なパフォーマンスを発揮してもらえない場面も見られます。

エンジニアと企業との間で、業務に関する方針や期待値などがかみ合わない場合、別の人材の採用が求められるケースもあるでしょう。

内定辞退や早期離職が発生してしまう

これまで説明してきたような条件面の不適合や、採用のミスマッチなどにより、エンジニアの内定辞退や早期離職が発生している企業は少なくありません。早期離職が発生すると、それまでの採用コストがほとんど無駄になり、新たに別の人材を採用する手間やコストも負担する必要が出てきます。

とりわけエンジニアは人気の職種であり、転職がしやすい状況にもあるため、労働環境やキャリアパスなどが自分に合わないと感じると、早々に離職を考える人も出てくるでしょう。

優秀な人材に長く活躍してもらうためにも、エンジニアが望むキャリアを実現しやすい環境を整備したり、適宜サポートを受けられる体制づくりに注力したりする姿勢が求められます。

エンジニアの中途採用が難しい理由

(出典)https://www.pexels.com/

多くの企業が抱えるエンジニア採用における課題を紹介しましたが、そもそもエンジニアの中途採用は、他の職種に比べて難しいと考えられています。その代表的な理由としては、以下のポイントが挙げられます。現状を正しく認識した上で、企業として取るべき対策を考えましょう。

市場全体でエンジニアが不足している

AI(人工知能)に関する技術をはじめとして、近年はますますIT技術の必要性が増しており、積極的にDXを進める企業も目立ちます。そういった状況において、IT市場全体でエンジニアが不足気味で、多くの企業が優秀なエンジニアを求めています。

特に即戦力となる中途採用の人材の獲得競争が激しく、他社よりもいかに魅力的な条件を提示できるかが、エンジニア採用で重要なポイントになっている点は否定できません。

しかし、大手企業に比べて資本力の弱い中小企業の場合、なかなか採用市場において人材に出会えないケースも多いため、採用の仕方やエンジニアに提示する条件の工夫などが求められます。

採用プロセスや採用手法の複雑化

採用プロセスや採用手法の変化・複雑化も、企業によってはエンジニア採用に難儀する要因の一つになっています。

従来、エンジニアの採用も大手の求人サイトや、転職エージェントを利用するのが一般的でした。しかし近年は、求職者がオンラインで自ら応募先候補の情報を収集する時代であり、企業側もSNSなどで積極的に情報を発信する必要があります。

ただし、これは大手企業に比べて知名度が低い中小企業にとっては、優秀な人材にアプローチできるチャンスといえるでしょう。

詳しくは後述しますが、SNSを通じたダイレクトリクルーティング(ソーシャルリクルーティング)や、リファラル採用などを導入し、ニーズに合った人材の採用に成功している中小企業は多くあります。

働き方の多様化も採用難の背景に

エンジニアの働き方が多様化している点も、企業にとっては採用が難しくなっている要因の一つです。政府の働き方改革の推進や昨今のコロナ禍の影響で、テレワークやリモートワークが一般化しており、在宅での仕事を希望するエンジニアも増えています。

さらにフリーランスとして独立したり、新たに副業を始めたりする人も増加しており、転職とは異なる選択肢を取るエンジニアが目立ちます。企業側もこういった流れにうまく対応し、採用の仕方や人材の活用法を見直すことが重要です。

エンジニア採用の課題を解決するには?

(出典)https://www.pexels.com/

上述のエンジニア採用における課題を解決し、採用難の中でも必要な人材を採用するためには、以下の点を意識する必要があります。人事部門が中心となり、開発部門のエンジニアの意見を聞きながら、採用手法や選考のプロセスを見直してみましょう。

綿密な採用計画を立てる

既存の採用上の問題・課題に対して、どういった解決策を実行するにせよ、採用計画の策定や見直しが必要です。まずは、必要なエンジニアの要件を確認し、採用すべき人材に求める条件を明らかにしましょう。

その上で、どの程度のリソースを採用に割り当てるべきか計画し、現場のエンジニアの協力の下で、具体的な採用基準の設定や採用スケジュールを決めていきます。エンジニアの採用計画の立て方について、詳しくは以下の記事で解説しているので、こちらを参考にしてください。

エンジニアの採用計画の立て方。必要な準備や成功のポイントを解説 | Offers HR Magazine

採用手法や選考プロセスを見直してみる

採用計画の策定や改善とともに、自社が取るべき採用手法や、選考プロセスの見直しもしてみましょう。応募者のスクリーニングの方法や基準に加えて、書類選考や面接のやり方、内定者に対するフォローや研修についてなど、一連のプロセスを確認し、改善の余地を検討します。

例えば、十分な応募者が得られていないならば、新たな採用手法を導入したり、情報発信を強化したりといった対策が考えられるでしょう。また、内定辞退が頻繁に発生しているならば、内定者研修の実施やフォロー体制の充実などに力を入れる必要があります。

人事部門のリソースは限られているので、現状をよく分析した上で、重点的に取り組むべき活動を明らかにしましょう。

エンジニア採用を成功させるポイント

(出典)https://www.pexels.com/

採用計画や採用プロセスを見直すとともに、以下のポイントを重視することで、必要な人材を必要なタイミングで採用できる可能性を高められます。

職場の魅力やキャリアなどを積極的に発信する

上述のように、近年は求職者側が積極的に企業の情報を収集し、応募先を検討するのが当たり前になっています。求人サイトに掲載されている情報や、転職エージェントから紹介される案件のみならず、エンジニアが自ら企業の情報を精査して、応募する企業を選ぶ時代です。

そこで企業側も求人サイトはもちろん、SNSや業界紙・転職系のメディアなどで、自社の強みを発信し、求職者を引きつける姿勢が重要です。他社にはない魅力を発信していれば、競合他社との差別化になり、結果的に優秀なエンジニアを採用できる可能性が高まります。

現場のエンジニアの協力を得る

エンジニア採用の全てのプロセスにおいて、社内のエンジニアの協力を得るのが望ましいといえます。人事担当者はエンジニアの技能面の評価が難しいので、少なくとも書類選考や面接の場面では、できる限りエンジニアに同席してもらいましょう。

また、採用ペルソナや採用基準を設定する際には、エンジニアから現場のニーズを確認し、本当に必要な人材を採用できる体制にしておく必要があります。人事部門と現場の開発部門の認識の違いから、採用のミスマッチが発生する企業は珍しくないため、特に注意が必要です。

未経験やミドル世代の採用にも注力する

エンジニアの採用を成功させるために、未経験者やミドル世代の人材にも注目しましょう。

即戦力となる20〜30代の中途採用のエンジニアは競争率が高く、なかなか想定した人材の採用に至らないケースもあります。そこで、新卒を含む未経験者の採用や、40~50代のミドル世代との契約にも力を入れる企業が増えてきました。

たとえエンジニアとしての経験が少なくても、将来的に開発部門の軸となれるポテンシャルを秘めた人材は少なくありません。現時点での評価は難しい側面はあるものの、中途採用に比べて採用コストが安く、自社に合った形で育成ができます。 

また、ミドル世代のエンジニアは経験値が豊富で、即戦力となれる人材が多くいます。過去の経験を生かしてプロジェクトの中心になれる人材もいるので、後述する副業採用やフリーランスとの契約も含めて、年齢にこだわらず採用する姿勢も大切です。

導入すべきエンジニアの採用手法は? 

(出典)https://www.pexels.com/

エンジニア採用において、導入すべき採用手法もいくつか紹介しておきます。一般的な求人サイトや転職エージェントを利用した採用に加えて、以下のやり方も取り入れてみましょう。

ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングは、企業が採用ニーズに合致した人物に対して、直接採用のオファーを出す方法です。エンジニア採用以外にも広く導入されており、対象者がアクティブに求職活動をしていなくても、アプローチ次第では採用プロセスに乗せられる可能性があります。

一般的に求人サイトのスカウト機能を利用したり、転職エージェントに登録されている情報を基に相手を選定したりしますが、近年はSNS上でオファーを出す企業も珍しくありません。他社に先駆けてエンジニアにアプローチできるため、うまく魅力を伝えられれば、そのまま採用につながる場合もあります。

求人サービスではなく、ダイレクトリクルーティングでOffersを活用するメリットについてはこちら

リファラル採用

リファラル採用とは、社内のスタッフから採用すべき人材を紹介してもらう方法です。自社の事情をよく知るスタッフからの紹介なので、採用後のミスマッチが起こりづらく、一般的な採用に比べて低コストで雇用につなげられるのがメリットです。

エンジニア採用の場合、社内のエンジニアの個人的なつながりを利用できる場合もあるので、技術面の評価も含めて、ニーズに合った人材を得やすいでしょう。リファラル採用について詳しくは、以下の記事で解説しています。こちらも参考にしてください。

リファラル採用とは?メリットや注意点、効果を高めるポイントを解説 | Offers HR Magazine

スクラム採用

スクラム採用とは株式会社HERPが提唱しているもので、全社的に採用活動に取り組む方法です。エンジニア採用の場合、社内のエンジニアはもちろん、他の部署の社員も積極的に採用活動を行います。

広義のリファラル採用ともいえますが、人事部門が採用の権限を委譲することで、現場が主体的に必要な人材にアプローチできるようにします。さらに採用活動をプロジェクト化し、採用活動で得られた成果を全員にフィードバックすることで、採用の精度を上げていくのが特徴です。

運用体制の構築に手間と時間はかかるものの、人材の獲得競争が激しいエンジニア採用において、とりわけ有効な手法なので、導入を検討してみるとよいでしょう。

副業採用も検討してみよう

(出典)https://www.pexels.com/

エンジニア採用において、ここ数年は副業従事者との契約にも力を入れる企業が増えてきました。最後に副業採用の利点や、おすすめの媒体について紹介します。一般的な採用が難しいエンジニアでも、副業採用ならスムーズに必要な人材が得られる可能性があります。

副業採用の利点とおすすめの媒体

副業人材との業務委託契約を視野に入れれば、必要な期間のみエンジニアのリソースを得られます。任せる業務を明確にした上で、それに見合ったエンジニアと契約するので、ミスマッチが起こりづらいのもメリットです。育成コストも必要なく、繁忙期のみ契約して働いてもらうといった契約もできます。

これから副業人材と契約するならば、ITエンジニアやデザイナーとのスピード契約が可能な『Offers』がおすすめです。一定の条件の下、優秀なエンジニアに絞り込んで検索が可能で、社内の担当者のつながりを利用して副業のオファーを出すこともできます。

さらに、一般採用における応募者もまとめて情報管理ができるので、この機会に導入してみましょう。人事担当者の業務を大幅に効率化できます。

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エンジニアの中途採用の課題を克服する

(出典)https://www.pexels.com/

エンジニアの中途採用において、多くの企業が抱える課題と解決策について解説しました。エンジニアは他の職種に比べて採用に難儀する企業が多く、ニーズに合った人材を採用できず、慢性的な人手不足に陥っているところも少なくありません。

採用に関する問題や課題を解決するために、まずは現場のエンジニアの協力の下で、採用計画や採用ニーズの見直しをしてみましょう。その上で、自社に合った採用手法を選択することが重要です。人事部門のみならず、全社的に採用活動に取り組む方法も模索してみましょう。

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