エンジニアの採用スケジュールの考え方。一般的な流れや注意点を解説

Offers HR Magazine編集部 2023年11月10日

Offers HR Magazine編集部

目次

エンジニアの採用スケジュールは、採用計画に基づいて策定します。新卒採用と中途採用では、アプローチする時期や過程が異なるため、事情をよく理解することが大切です。採用スケジュールを作成する上でのポイント、副業採用を検討するメリットを解説します。

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エンジニアの採用スケジュールはどう立てる?

(出典)https://unsplash.com/

「いい人材がいれば、その都度採用したい」と採用スケジュールを立てない企業もありますが、エンジニア採用は年々難易度が上がっています。多くの企業が人材の争奪戦に動く中、計画性のない採用活動では、優秀な人材を取り逃がす可能性が高いでしょう。

エンジニア採用は、採用スケジュールに基づいて進めるのが基本です。採用に関わる担当者同士で計画やターゲット像を擦り合わせ、スケジュールに落とし込みましょう。

まずは採用計画を立案する

採用スケジュールを立てる前に、採用計画を立案します。採用計画とは、経営方針や事業計画に基づき、人材の採用や異動を計画することです。フレームワークを活用して自社が抱える課題を見つけ、必要な人材像を洗い出しましょう。

具体的には、「いつ」「どのような人材を」「どこの部署に」「何人採用するのか」を検討します。求める人材の人柄・スキル・経歴・志向性などを言語化し、それぞれの要件に優先順位を付けます。

人材要件を定めた後は、評価基準の設定や採用チャネルの選定を行い、担当者間で共有しましょう。人事部だけで完結させず、技術部門の責任者や現役エンジニアを巻き込むことが大切です。

新卒採用の場合は「就活ルール」も理解する

新卒エンジニアを採用する場合は、政府が主導する就活ルールへの理解が必要です。就活ルールとは、学生が学修時間を確保しながら安心して就職活動に取り組めるように、政府が学生の就職・採用活動日程を定め、各企業に順守を要請しているものです。

2018年卒までは日本経済団体連合会(以下、経団連)が指針を決めていましたが、ルールの形骸化により、「採用選考に関する指針」を廃止する意向を発表しました。

政府が主導する就活ルールは、経団連の指針を踏襲したものです。ルールに従わない企業へのペナルティーはないものの、新卒者の就職・採用活動日程を考慮しながらスケジュールを組むのが望ましいでしょう。

出典:就職・採用活動に関する要請|内閣官房ホームページ

求人を出す時期を検討しよう

(出典)https://unsplash.com/

開発組織の強化や新規事業の立ち上げなどを目的に、経験者採用(キャリア採用)を検討している企業が増えています。

エンジニアの中途採用は、ほかの職種に比べて難易度が高く、求人広告を出してもなかなか応募が集まりません。求職者が多い時期・少ない時期を押さえた上で、状況に合った採用戦略を立てましょう。

求職者が多い時期を押さえておく

中途採用を検討する企業は、求職者が活動を活発化させる時期をチェックしておきましょう。求職者が多くなるのは、おおむね1~4月・6~7月・9月です。

企業にもよりますが、冬の賞与は12月に支給されます。賞与を受給した後に離職する人は、年明けの1~3月に転職活動をスタートさせる傾向があります。

年度替わりの4月や9月は、部署異動や新体制に不満を抱く人が多い時期です。心境の変化が起こりやすく、転職を考えるエンジニアが増えるでしょう。

9月入社を目指す人の場合、夏の賞与を受け取った後に転職活動をスタートさせるため、6~7月頃に求職者が増えると予想されます。

繁忙期を選ぶメリット・デメリット

転職を希望するエンジニアは、1社だけでなく複数社に応募するのが一般的です。求職活動が活発化する時期(以下、繁忙期)を狙って求人を出せば、応募者が集まりやすくなり、効率よく母集団形成が行えます。

一方で、繁忙期は競合他社の求人も多くなります。大手企業やメガベンチャーに比べると、中小企業やスタートアップ企業の求人内容は待遇面で見劣りするため、印象に残らない可能性が高いでしょう。転職を希望するエンジニアにとって、魅力的な求人広告を出せるかどうかが勝負の分かれ目です。

閑散期を選ぶメリット・デメリット

求職活動を行う人が少ない時期(以下、閑散期)は、5月・8月・12月です。これらの時期は全体の応募者数が減る一方、自社の求人を見つけてもらいやすくなります。ライバルが少ない分、優秀な人材を獲得できる可能性が高まるでしょう。

繁忙期は求職者に積極的にアプローチする企業が多く、面接辞退や内定辞退の割合が増えやすい傾向があります。閑散期なら競合他社のオファーも少なくなり、優秀なエンジニアとの接点が持ちやすくなるのがメリットです。

採用スケジュールを立てる際のポイント

(出典)https://unsplash.com/

採用スケジュールは、入社日から逆算して考えるのが効率的です。新卒採用か中途採用かによって計画が大きく変わってくるため、採用ターゲットの明確化は欠かせません。スケジュール策定におけるポイントと注意点を解説します。

まずは採用ターゲットを明確にする

採用スケジュールの策定は、採用計画に基づきます。計画の中で最も重要な項目といえるのが、採用ターゲットの明確化です。

一口にエンジニアといっても、求められるスキルや役割、経歴はさまざまです。技術スキルは十分でも、組織風土やチームのやり方になじめない人もいるため、ターゲット像を設定する際は、行動特性や志向性、価値観といった内面的要素も考慮する必要があります。

ターゲットの解析度が上がると、訴求力がアップするほか、採用のミスマッチも低減します。ただし、「年齢的に産休に入る可能性がある人は、ターゲットから外しましょう」など、適性や能力と関係のない事項で絞り込むのは控えなければなりません。

出典:公正な採用選考の基本|厚生労働省

基本は入社希望日をベースに考える

採用スケジュールは、エンジニアに入社してほしい日を起点とし、募集開始日や選考期間、内定を出すタイミングなどを設定しましょう。入社日から逆算して考えることで、無理のないスケジュールが立てられます。

エンジニア採用市場の現況や競合他社の動向を無視してスケジュールを策定すると、応募者が集まらなかったり、求めるターゲット層に出会えなかったりする確率が高まります。

大手企業と選考時期が重なると応募者数が伸び悩むため、活動時期をあえて後ろ倒しにする中小企業も少なくありません。さまざまな要素を加味してスケジュールを考えましょう。

求人募集から内定・入社まで1~3カ月は必要

エンジニアの中途採用の場合、求人募集から内定・入社までの期間は1~3カ月とみておきましょう。「手掛けているプロジェクトの終了を待って欲しい」「業務の引き継ぎに一定期間を要する」といったエンジニア側の事情もあるため、スケジュールにはある程度の余裕を持たせる必要があります。

求職者や求人数が増える繁忙期は、閑散期よりも1カ月ほど採用活動の進みが早い傾向があります。プロセスに時間をかけすぎると、競合他社に優秀な人材が流れてしまう点に注意が必要です。

閑散期は入社までに2~3カ月の期間を要します。人事担当者の採用業務もそれほど多忙にならないため、母集団形成や選考に十分な時間を確保しましょう。

内定者のフォロー期間も考慮する

新卒・中途にかかわらず、内定者フォロー期間をスケジュールに組み込みましょう。内定者フォローとは、内定辞退を防ぐために行う施策です。具体的には、面談・交流会・職場見学・内定者研修などを通じ、入社への意志固めを行います。

入社までの期間が長ければ長いほど、内定者の気持ちは揺らぎやすくなります。優秀なエンジニアは引く手あまたなので、継続的な内定者フォローによって自社から気持ちが離れないようにする必要があります。

ただし、内定者のスケジュールを長く拘束するようなフォローは逆効果です。引き継ぎや退職手続きなどで慌ただしくなる時期でもあるため、相手の立場や予定を考慮しましょう。

エンジニアの採用スケジュールの例

(出典)https://unsplash.com/

中途採用と新卒採用の2パターンでエンジニアの採用スケジュールを紹介します。スケジュールはあくまでも一例なので、自社の採用ニーズに合わせてカスタマイズしましょう。新卒エンジニアを採用する際は、政府が主導する就活ルールを前提とするのが望ましいといえます。

中途採用の場合

まずは、採用が必要なポジションと人員を把握し、具体的な採用計画を策定しましょう。9月の入社を目指す場合、スケジュールは以下の通りです。

4月

採用計画の策定と共有

5月

募集要項の作成と出稿

求人用サイトの構築

説明会の実施

面接官の選出

6~7月

採用選考スタート(書類審査・適性検査・技術試験・面接)

内定者への内定通知

8~9月

内定者フォロー

入社・入社手続き

採用活動の振り返り

中途採用の採用活動期間は年々短期化しています。早ければ早いほどよいわけではありませんが、中途採用の動向や傾向を把握しながら、採用プロセスを進めていく必要があるでしょう。

新卒採用の場合

政府の就活ルールでは、新卒採用の「広報活動開始」「選考活動開始」「正式な内定日」は以下のように定められています。

  • 広報活動開始:卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
  • 選考活動開始:卒業・修了年度の6月1日以降
  • 正式な内定日:卒業・修了年度の10月1日以降

ここでは、政府の就活ルールに従い、3月1日から広報活動をスタートする場合のスケジュール例を紹介します。

~2月

採用計画策定

スケジュールの策定

説明会の準備

3~5月

広報活動スタート(就活イベント・会社説明会の実施)

6月

1次募集の選考スタート(書類審査・筆記試験・面接)

7月

職場説明会と見学会の実施

8月

2次募集の書類審査

9月

2次募集の筆記試験

10月

2次募集の面接

内定者への内定通知

11~翌1月

内定者フォロー

翌2月~

内定者インターンシップ

設定していた採用予定人数に満たなかった場合や辞退者が多い場合は、2次募集を行いましょう。2次募集では、留学していた学生や部活・研究に打ち込んでいた学生の応募が増える傾向があります。

大学3年生の夏や冬を利用して、インターンシップを実施する企業もあります。インターンシップを組み入れたスケジュールについては、以下のコラムで詳しく解説しています。

エンジニアの新卒採用スケジュールを決めるには?具体例や注意点も | Offers HR Magazine

出典:2024 年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方

エンジニアの副業採用も検討しよう

(出典)https://unsplash.com/

エンジニアを正社員として採用する場合、採用するまでに少なくとも2~3カ月の期間を要します。必要な人材をタイムリーに採用したいときは、副業人材やフリーランスとの契約も視野に入れましょう。

副業採用のメリットは?

エンジニア採用は技術チェックや組織文化との適合性が見極めにくく、採用のミスマッチに頭を抱える企業は少なくありません。副業というトライアル期間を設ければ、業務を通じて相互理解が進みます。企業側はミスマッチによる損失を未然に防げ、エンジニア側は納得感を持って次の選択ができるでしょう。

希少スキルを持ったエンジニアは、他社に高待遇で囲い込まれているため、採用市場にはなかなか姿を見せませんが、「技術チャレンジがしたい」「自社で学べないスキルを学びたい」という成長意欲の高い人材も一定数存在します。

副業という切り口なら、他社のハイスキルエンジニアを自社プロジェクトに引き入れられる可能性が高いでしょう。自社が求める期間・プロジェクトのみに携わってもらえるのも大きな利点です。

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エンジニアの採用スケジュールを考えてみよう

(出典)https://unsplash.com/

エンジニアの採用難易度は年々上昇しており、準備なしで求人広告を出しても、応募者はほとんど集まりません。採用計画とスケジュールの明確化は、採用担当者の業務負荷を減らすだけでなく、ミスマッチの防止にもつながります。

正社員採用に課題を感じている企業は、採用スケジュールを見直すと同時に、副業採用や業務委託も視野に入れましょう。実際、副業メンバーの正社員化により、他社のハイスキルエンジニアを獲得した事例もあります。中小企業やスタートアップ企業には、大手企業の採用戦略と被らない施策が必要です。

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