エンジニアのキャリア形成はなぜ重要か。企業として考えるべきポイント

Offers HR Magazine編集部 2023年10月18日

Offers HR Magazine編集部

目次

エンジニアは多くの企業が欲している人気の職種ですが、自社で長く活躍してもらうためには、企業側もエンジニアのキャリア形成をサポートしなければいけません。エンジニアのキャリア形成の重要性やメリット、企業が注力すべきポイントなどを解説します。

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エンジニアのキャリア形成の重要性

(出典)https://www.pexels.com/

キャリア形成とは、社員が業務の方向性や目指すべき立場などを明らかにして、自らを成長させるプロセスを指します。

さまざまな職種でキャリア形成が必要とされていますが、特に企業の中で重要なポジションを占めるエンジニアの場合、企業が積極的にキャリア実現をサポートしなければいけません。社内のエンジニアのキャリア形成のサポートが重要な理由としては、主に以下の点が挙げられます。

エンジニアが選べる選択肢が増えている

特定の分野を突き詰めたり、プロジェクトリーダーを目指したりなど、エンジニアが望むキャリアの選択肢が増えているため、一人一人のキャリア形成がますます重要になっています。

とりわけ近年は、望むキャリアを実現できるかどうかが、エンジニアの重要な転職基準でもあります。個人の裁量に任せるのみならず、企業側が積極的にサポートすることで組織全体の生産性の向上につながるでしょう。

さらに、幅広い分野のキャリアを構築できる企業として広く認知されれば、エンジニアをはじめ優秀な人材を獲得しやすくなります。

激しい業界の変化に対応が必要

IT業界は成長・変化が早く、その時点でエンジニアに求められる役割が変わる可能性があります。エンジニア側からすれば、安定して仕事をし続けるために、時宜に合ったキャリア形成が必要です。一方、企業側も競争優位性を確立・維持するために、変化に素早く対応しなければいけません。

従って、いずれの立場においてもエンジニアのキャリア形成は重要であり、市場のニーズに合った商品・サービスを提供し、常に高い価値を提供できる企業体制の構築が求められます。

エンジニアのキャリア志向は?

(出典)https://www.pexels.com/

エンジニアの希望するキャリアを提供できる環境を整えるには、近年のエンジニアのキャリア志向を知っておかなければいけません。IT業界の進展に伴い、エンジニアは多くの企業から獲得を望まれる職種である一方、エンジニア側は自分の理想とする立場や、柔軟な働き方を求める傾向にあります。

上流工程や管理者を目指す傾向が強い

エンジニアは開発の上流工程や、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーなどを目指す人が多い傾向にあります。ソフトウエア開発における上流工程とは、プロジェクトの計画や管理、要件定義、全体の設計などの初期段階のことです。

一般的にエンジニアのキャリアアップといえば、上流工程の仕事に就くことを指し、さまざまなキャリアの選択肢が増えた近年でも、その価値観は変わりません。人によって目指すべき立場は異なるものの、優秀な人材ほどプロジェクト全体を統括する立場や、エンジニアの中心となって働く立場を望んでいます。

複数のスキルや技能を身に付けたい人材も多い

上流工程を目指すエンジニアをはじめ、キャリアアップを目指す人材の多くが、複数のスキルや技能を身に付けたいと考えているようです。事実、メイテック社の調査によると、エンジニアの3人に1人が、複数の技術やスキルを身に付けることを望んでいるという結果が出ています。

複数のスキルや技能を身に付けたいと考える人が多い背景には、自分の将来のキャリアに不安を感じている人が多い点や、将来のトレンドの変化に柔軟に対応するためなどの理由が挙げられるでしょう。

現状においてエンジニアは売り手市場にありますが、自分の望むキャリアを実現するために、早い段階で多くのスキルを身に付けたいと考えるエンジニアは多くいます。

出典:エンジニアの3人に1人が「複数の技術・スキルを身に付けたい」、将来に不安を感じるのは「給与額」「賞与額」「自身のキャリア形成」|株式会社メイテックのプレスリリース

多様な働き方を求める人材にも注目

所属企業において、積極的にキャリアアップを目指すエンジニアが多い一方、正社員としての働き方にとどまらず、副業やフリーランスとしてのキャリアを考える人も目立ちます。

もともとエンジニアは在宅ワークやテレワークなどと親和性の高い職種です。さらに、コロナ禍を経てオフィス以外での勤務が一般的になったことで、在宅ワークを含めた多様な働き方を求める人が増加しています。

いわゆるのワークライフバランス向上を重視するエンジニアも多く、企業側も柔軟な勤務環境を整えることで、優秀な人材を引き付けられる可能性があります。

特に副業やフリーランスに従事する人は、自ら案件を取る必要があるため優秀な傾向にあるので、正社員以外の雇用・契約形態も視野に入れる必要があるでしょう。副業人材と契約するメリットに関しては後述します。

エンジニアのキャリア形成に注力するメリット

(出典)https://www.pexels.com/

企業がエンジニアのキャリア形成をサポートするメリットとしては、主に以下の点が挙げられます。エンジニアのモチベーションの向上はもちろん、早期離職の防止や採用におけるミスマッチの回避にもつながります。

エンジニアのモチベーションが向上する

一人一人のエンジニアが望むキャリアの実現をできる限りサポートすれば、日々の仕事へのモチベーションが上がり、業務のパフォーマンスも向上するでしょう。

自己実現の過程は多くの人にとって高いモチベーションの源泉となるため、企業がさまざまな形で支援することで、社員の満足度とエンゲージメントの向上が期待できます。

早期離職や転職リスクを軽減できる

エンジニアの望むキャリアの実現を企業として後押しすることで、優秀な人材の早期離職や、転職を回避できる可能性が高まります。エンジニアは他の職種に比べて転職に至るハードルが低く、とりわけ優秀な人材は自らの理想とする環境を求める傾向にあり、さまざまな職場を渡り歩く人も珍しくありません。

エンジニアの人材獲得競争が激化する中、優秀なエンジニアに長く自社で活躍してもらうためにも、企業としてキャリアアップに協力的な姿勢をアピールすることが重要です。

採用活動におけるミスマッチを回避できる

自社のエンジニアのキャリアパスを公開し、対外的にも自社が積極的にサポートしている姿勢も示すことで、優秀な人材が集まりやすくなります。

入社すれば具体的にどういった立場を目指せるのか、どのような経験を積めるのかなど、キャリアパスの公開によって求職者が入社後の姿をイメージしやすくなるでしょう。求職者のニーズと自社が提供できるキャリアパスが合致していれば、入社意欲を大きく高められます。

さらに人材募集の段階で職場環境や、キャリアパスに関する情報を広く公開しておけば、採用後のミスマッチの可能性も軽減できます。

企業全体の成長につながる

エンジニアをはじめとして、社員のキャリア形成が推奨される環境では、一人一人がパフォーマンスを発揮しやすく、モチベーション高く業務に臨めるため、企業全体の成長につながります。

また上記のように、キャリアパスを公開することで自社に合った優秀な人材が集まりやすくなり、組織が活性化するでしょう。優秀で成長意欲の高い人材が定着しやすく、継続的な業績の向上が期待できます。

エンジニアのキャリア形成のポイントは?

(出典)https://www.pexels.com/

企業としてエンジニアのキャリア形成を支援する際には、以下のポイントを意識する必要があります。目標設定から評価制度の確立まで、企業としてできる限りのサポートをすることが大事です。

目標の設定をサポートする

1on1などを通じて、一人一人のエンジニアの目標設定をサポートしましょう。エンジニアによって目指している立場や獲得したいスキル、最終的なゴールは変わってくるので、まずは各エンジニアの望みを把握する場を設ける必要があります。

その上で、それぞれの強みや特性に応じたキャリア開発について、人事部門や管理者として支援することが大事です。エンジニア個人の目標と、部門・部署の目標の整合を取りつつ、行動を後押しするのが企業側の役割です。

スキルの向上を支援できる環境を整える

定期的なキャリア面談に加えて、エンジニアが自らスキルの向上を図れる環境を整備することも重要です。研修制度を充実させたり、外部の講義やワークショップを利用できる体制にしたりなど、やり方はさまざまですが、できる限り一人一人に合わせたスキルアップの環境にする必要があります。

近年はeラーニングを活用して、社員が自ら学べる場を提供する企業も増えています。プログラミングをはじめとした、エンジニア向けのコンテンツを利用できるサービスも多いので、積極的に利用するとよいでしょう。

キャリアアップを図りやすい評価制度を確立する

エンジニアのキャリア形成を後押しするには、評価制度の確立や整備も欠かせません。既存の評価制度では足りない点や、新たな評価基準として取り入れるべき点などを検討するとともに、エンジニアが定期的なフィードバックを得られる場を提供しましょう。

最適な人事制度の在り方は企業によって異なりますが、ジョブ型雇用のように、社員一人一人の能力や将来性に応じて、異なる評価基準や成長機会を提供する企業も増えています。他社の事例も参考にしつつ、エンジニアの個性や強みを、十分に発揮できる制度の確立を目指しましょう。

エンジニアのキャリアパスの事例

(出典)https://www.pexels.com/

エンジニアの実現できるキャリアは多岐にわたりますが、一般的には以下のキャリアパスをたどる人が多いので、参考として押さえておきましょう。

ただし、基本的にはそれぞれのエンジニアの意思を確認した上で、どういったキャリア形成をするのか、よく話し合って決めることが大事です。既存のキャリアパスの型にはめて考える必要はありせん。

特定分野のスペシャリストを志す

特定の分野や領域のスペシャリストやプロフェッショナルの立場を目指すのは、エンジニアの一般的なキャリアパスの一つです。

その分野の第一人者としての地位を確立すれば、専門家として長く活躍できるでしょう。企業側からすれば、当該分野における開発ニーズがある限り、重要な仕事を長く任せられます。

スペシャリストのエンジニアは、現場で実装部分を担うプロフェッショナルとして活躍し続ける人もいれば、チームの責任者としてエンジニアを管理する立場になる人もいます。

ゼネラリストを目指して努力する

幅広い分野の案件に対応できる、ゼネラリストを目指すキャリアパスも一般的です。システムの設計から開発・実装、テスト・運用まで幅広く対応できる人材であり、少数のエンジニアがプロジェクトを進めるスタートアップや、中小企業の開発部門に欠かせない存在といえるでしょう。

まず現場のエンジニアとして開発に携わった後、最終的にプロジェクトリーダーを目指す人が多くいますが、ジョブローテーションでさまざまな開発現場を渡り歩く人もいます。

ゼネラリストは幅広い分野に対応するため、最新技術やトレンドに関する知識を積極的に吸収する必要があります。企業がキャリア形成をサポートする際には、必要な知識やスキルを柔軟に身に付けられる環境の整備が求められるでしょう

管理者やプロジェクトマネージャーになる

プロジェクトの管理者やプロジェクトマネージャーを目指すのは、エンジニアの王道のキャリアパスといえるでしょう。開発の上流工程に関わるだけではなく、プロジェクト全体を管理する立場を志す人は多くいます。

まずは小規模のプロジェクトのマネージャーとして経験を積み、徐々に管理するプロジェクトの規模を大きくしたり、マネジメント層の一員として企業を管理する立場を目指したりするのが一般的です。

開発部門を立ち上げたばかりのスタートアップや、これから特に開発部門を成長させたい企業などは、プロジェクトマネージャーを目指す人材の育成に注力する必要があるでしょう。

キャリアチェンジや独立を考える

エンジニアとしての経験や実績、スキルを生かしてキャリアチェンジを図ったり、フリーランスとして独立をしたりする道もあります。例えば、エンジニアとして開発経験を積み、プロジェクトリーダーとして活躍してきた人が、ITコンサルタントにキャリアチェンジするケースは珍しくありません。

また、フリーランスとして独立し、自分の好きなワークスタイルを確立するエンジニアも増えています。企業としては優秀な人材に長く働いてもらうために、社内で異なる立場で活躍できる道も残しておくべきでしょう。正社員から独立した人材に対して、業務委託契約を結ぶ形で、引き続き活躍してもらう方法もあります。

エンジニアのキャリア開発の方法は?

(出典)https://www.pexels.com/

企業としてエンジニアのキャリア開発を進めるには、以下のように定期的なキャリア面談をはじめ、独自のキャリア研修を用意したり、新たなキャリアパスを提示したりする方法があります。代表的な方法を確認した上で、何をすべきか考えてみましょう。

定期的なキャリア面談

キャリア面談とは社員と管理者、あるいは人事部門の担当者が定期的に実施する面談であり、当該社員のキャリアについて話し合います。企業として社員が最終的に目指すキャリアを確認し、それをベースとして今期の目標の設定やフィードバック、キャリアプランの設定などをする場です。

エンジニア個人の目標と組織目標とを擦り合わせ、キャリアアップに必要な要素を確認してもらうことで、エンジニアが自ら学び、成長する機会を与えられます。

キャリア研修や教育プログラム

キャリア研修は企業が実施する研修の中でも、特に社員のキャリアアップに必要な知識やスキルの習得を目的としたものです。独自の教育プログラムやトレーニングを導入する場合もあれば、外部から講師を招いて教育してもらうケースなどもあります。

特に、エンジニアのように専門スキルが必要な職種の教育に適しており、一人一人のレベルに合わせてプログラムに幅を持たせるのが有効です。eラーニングの環境を用意して、エンジニア自身が学びたい内容を選び、自らスキルアップに努められる環境をつくるのもよいでしょう。

キャリアパスの準備と情報発信

企業側が用意できるキャリアパスを明確に示し、社内はもちろん、対外的に情報を発信することもキャリア開発の一環です。上記のように、キャリアパスに関する情報を広く公開すれば、優秀な人材が集まりやすくなり、採用後のミスマッチの可能性も軽減できます。

公式サイトや求人サイトなどで情報を発信するだけではなく、SNSをはじめとした、拡散力のあるメディアを利用することも大切です。人事部門の中で担当者を決めておき、戦略的に情報を発信していきましょう。

副業やフリーランスとの契約も検討しよう

(出典)https://www.pexels.com/

近年は多様なキャリアを望むエンジニアが増えており、副業やフリーランスとして活動を始める人も目立ちます。これらの人材との契約も検討することで、さまざまなキャリアやバックグラウンドを有する人材を、有効に活用できます。

副業人材と契約するメリット

副業に従事しているエンジニアと業務委託契約を結べば、必要な期間のみ人的リソースを獲得できるので、正社員として雇用するよりもコストを抑えられます。希少な経験やスキルを有する人材の採用が難しい場合も、業務委託契約ならば見つかる場合もあるでしょう。

副業やフリーランスとして活動している人は、自ら案件を得て仕事をする必要があるため、優秀な人材が多くいます。

自社の案件で長く活躍してもらいたいならば、長期で業務委託契約を締結すればよく、社内で教育する必要もありません。即戦力となるエンジニアを求めているならば、副業人材との契約も積極的に検討しましょう。

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エンジニアのキャリア形成を積極的に支援する

(出典)https://www.pexels.com/

エンジニアのキャリア形成の重要性やポイントについて解説しました。エンジニアに限らず、どういった職種でも長く活躍してもらうならば、企業としてキャリア形成のサポートが欠かせません。

一人一人のキャリア志向を確認した上で、どういった形で実現してもらうのか、教育方針や人事評価の観点からも検討しましょう。自社のリソースだけで足りなければ、外部の研修プログラムやトレーニングも活用しましょう。

どういった形であれ、社員のキャリア形成に積極的な姿勢を示すことが、結果的に企業の成長や競争優位性の獲得にもつながります。

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