エンジニア採用でも有効な構造化面接とは?メリットや進め方などを解説

Offers HR Magazine編集部 2023年9月26日

Offers HR Magazine編集部

目次

人材採用の場面で、全ての応募者に対して同じ質問をするやり方は『構造化面接』と呼ばれます。エンジニアの採用でも有効な方法なので、メリットやデメリット、具体的な進め方などを知っておきましょう。構造化面接を成功させるポイントも簡単に解説します。

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構造化面接とは?

(出典)https://unsplash.com/

構造化面接とは人材採用において、応募者に同じ質問を同じ順番でするやり方です。エンジニア採用をはじめ、さまざまな職種の面接に有効な方法として知られているので、まずは概要を押さえておきましょう。

全ての応募者に同じ質問をする方法

構造化面接とは事前にマニュアルを用意しておき、それを基に全ての応募者に対して、同じ質問をする方法です。もともと臨床療心理学のアプローチの一つであり、事前に質問内容とそれにひも付いた評価基準を決めておき、できる限り客観的な評価を実現するための手法として知られています。

質問すべき内容と評価軸が定められているので、誰が面接担当者でも、公平な評価をしやすいのが構造化面接の特徴でありメリットです。詳しくは後述しますが、評価のばらつきを軽減できるため、エンジニア採用をはじめ、さまざまな職種の面接で活用できます。

非構造化面接や半構造化面接との違いは?

あらかじめ質問の内容や順番を決めておく構造化面接に対して、非構造化面接とは応募者の反応を見ながら、面接担当者が自由に質問をする方法です。面接担当者の判断で突っ込んだ質問ができるのが特徴で、エンジニア採用の場合は、技術面の評価に慣れた現場のエンジニアが、面接を担当する場合などに有効です。

一方、半構造化面接は、当初は応募者全員に同じ質問をするものの、その後は応募者の回答によって、面接担当者が任意に質問をしていく方法です。いわば、構造化面接と非構造化面接の双方のメリットを生かした方法であり、最もバランスが取れた面接手法とも評価されています。

構造化面接のメリットやデメリット 

(出典)https://unsplash.com/

構造化面接のメリットとデメリットについて、より具体的に解説します。面接担当者による評価のぶれを排除でき、採用のミスマッチの可能性も軽減できる一方、応募者のポテンシャルを発見しにくい点は注意が必要です。それぞれみていきましょう。

面接担当者による評価のブレを排除できる

複数の面接担当者で採用面接をする場合に、担当者ごとの評価のブレを軽減できるのが、構造化面接の最大のメリットです。そもそも構造化面接は、面接担当者によって異なる評価をしてしまう可能性を排除するために、心理学の分野で考えられた手法です。

自社の採用ニーズに基づいて設定した質問と評価基準により、一定の基準で応募者の評価が可能となります。特に、応募者の多い一次面接において、採用候補者のフィルタリングをかけるのに有効です。

採用後のミスマッチを軽減できる

評価基準さえ自社の採用ニーズに合っていれば、同じ基準で応募者の採用が可能になるので、採用後もミスマッチの可能性も軽減できます。

面接担当者の価値観やスキル、考え方の違いによる評価に左右されづらく、現場のニーズに沿った人材を確実に採用するのに役立ちます。また、質問内容が決まっており、評価基準も統一されているので、面接にかかる時間を短縮できるのもメリットです。

応募者のポテンシャルを発見しにくい

構造化面接のデメリットとして、どの応募者に対しても画一化された質問をするため、一人一人のポテンシャルを判断するのが難しい点が挙げられます。

面接の中で応募者の隠れた能力やスキルなどが垣間見えても、質問すべき事柄が厳密に決められている場合、突っ込んだ質問ができず、応募者の正しい評価ができなくなる可能性もあります。

面接全体が機械的なものになりやすいため、エンジニア採用をはじめ、応募者の経験やスキルを深掘りして聞きたい場合は、半構造化面接を採用するといった工夫も必要です。

エンジニア採用でも構造化面接は有効?

(出典)https://unsplash.com/

ここまで、構造化面接の概要とメリットを解説してきましたが、エンジニア採用でも構造化面接は有効でしょうか?結論をいえば、若干の工夫は求められるものの、エンジニア採用でも有効であり、多くの企業が導入しているのが現状です。

エンジニア採用でも導入している企業は多い

質問内容をエンジニア向けに厳選することで、構造化面接で一定の成果を上げている企業は多くあります。エンジニア採用においてよく問題となるのが、人事担当者が技術面に明るくないため、エンジニアとしての評価が正しくできない可能性がある点です。

そのため、採用面接に現場のエンジニアを参加させる企業は多く、エンジニア採用のみ社内のエンジニアの管理者が担当するケースも珍しくありません。

しかし、エンジニアが全ての面接に参加できない企業も多くあります。その場合に質問内容を厳選し、あらかじめ決めておくことで、少しでも人事担当者が公平・正確な評価ができるようにするのは有効です。

ただし上記のように、決まった質問だけではエンジニアの能力を見抜けない可能性があるので、一次面接のみ構造化面接を導入し、その後は非構造化面接を採用するといった工夫が求められます。

構造化面接はどう進める?

(出典)https://unsplash.com/

それでは、構造化面接の進め方を解説していきます。一般的に以下の流れで質問を決めておき、評価基準書を基に応募者の採用・不採用を決めていきます。

求める人物像と採用基準の明確化

まずは企業として、どういった人材を採用したいのか、人物像を明確にした上で採用基準を決める必要があります。採用すべき人材の特徴によって、質問すべき内容や評価基準はかなり変わってきます。

人事部門だけで決めるのではなく、新たに人材を入れたい部署・部門の担当者とよく話し合い、評価項目や評価基準を設定しましょう。

応募者にする質問の決定

設定した評価項目や評価基準をベースとして、応募者にする定型質問を決めていきます。構造化面接では、まず起点となる質問をして、そこから掘り下げた質問をしていくのが一般的です。

人事部内で何を起点の質問にするか検討し、続く質問の内容と順番を決めていきましょう。エンジニア採用の場合は、現場のエンジニアの意見を必ず聞いておきましょう。

評価基準表の作成

応募者全員にすべき質問を決めたら、各質問に対して、どういった回答をどの程度評価するのかを決める必要があります。評価の方法は企業によって異なりますが、評価基準表を作成し、面接担当者の間で共有しておくのが一般的です。

基準表に記載する評価項目は、基本的な設定に加えて、段階別に項目ごとの基準を設定しておけば、より厳密な評価が可能になります。

面接の実施と評価

面接では評価基準表をベースに人材を評価しましょう。事前にマニュアルに従って決めておいた質問をして、回答によって『非常によい』『よい』『悪い』といった基準や、5段階の数字で評価します。

上記のように、どういった基準を満たせば、どの段階の評価にするか具体的に決めておけば、面接担当者による評価のぶれを防げます。後は、設定した基準によって採用・不採用の判定や、次の面接に進める応募者を選定しましょう。

構造化面接のポイント

(出典)https://unsplash.com/

構造化面接を実施する際には、以下のポイントも意識する必要があります。必要に応じて定型質問の内容を変更したり、評価基準を新たに設定したりなど、柔軟に対応する姿勢も重要です。

全体の方針に合わせてやり方を改善する

人材ニーズや採用方針、企業戦略などに合わせて、適宜やり方を変更・改善していきましょう。上記のように、面接の段階で構造化面接と非構造化面接を使い分けたり、半構造化面接を導入したりなど、選考のやり方を工夫することが大事です。

また、面接担当者のトレーニングもしておきましょう。構造化面接は機械的になりやすいので、一人一人の応募者をしっかりと評価している姿勢を伝えるためにも、自然な形で面接を進められるだけではなく、必要に応じて突っ込んだ質問ができるようにしておくことも大事です。

エンジニア採用でも構造化面接を検討しよう

(出典)https://unsplash.com/

エンジニア採用でも有効な構造化面接の概要とメリット、運用のポイントなどを解説しました。事前に質問内容とその順番を決めておく構造化面接は、面接担当者による評価のぶれを防止でき、採用後のミスマッチの軽減にも寄与します。

ただし、決まった質問に終始する場合、応募者のポテンシャルを見抜けない可能性もあるので、非構造化面接をうまく組み合わせるなどの工夫も必要です。採用ニーズに合わせて、適切に応募者を評価できる仕組みを模索しましょう。

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