エンジニア採用でも有効なAI面接のポイント。メリットやデメリットを解説

Offers HR Magazine編集部 2023年9月25日

Offers HR Magazine編集部

目次

近年、エンジニア採用でも徐々に『AI面接』が導入され始めています。採用面接でAIを導入するメリットやデメリット、AI面接を成功させるポイントなどを解説します。現状、AIがどういった点を評価できるか理解した上で、効果的に活用しましょう。

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エンジニア採用にも有効な「AI面接」とは?

(出典)https://unsplash.com/

AI(人工知能)の発展が目覚ましい昨今、さまざまな場面でAIを活用する企業が増えています。その中でAIを活用して採用面接を実施する企業も出てきています。まずは、AI面接の概要と注目されている背景から押さえておきましょう。

AIを活用して採用面接をする手法

AI面接とはAI(人工知能)を利用して採用面接をする新しい手法で、エンジニアの採用を含め、近年多くの企業が注目し始めています。

従来、面接といえば応募者と面接担当者とが、直接やり取りをするのが当たり前でした。オンライン面接の普及後も、基本的にはカメラ越しで顔を合わせる必要がありましたが、近年は採用担当者の代わりにAIを活用する企業が出てきました。

現状では、部分的にAIを取り入れる企業が多いですが、すでにAIと応募者とのコミュニケーションのみで、面接を完結させている企業もあります。

AI面接が注目されている理由

多くの企業が、積極的にAI面接を導入するようになった背景として、まずAIによる情報処理技術のレベルが上がり、完璧ではないにせよ、人間と遜色ない評価ができるようになった点が挙げられます。

事前に十分なデータが蓄積されていれば、AIによる客観的な人材評価が可能になるため、人事担当者の手間を削減しつつ、効率的な採用面接が可能です。

当然、最終的な採用・不採用の判断は人事担当者が行いますが、多くの応募者の中から自社の採用ニーズを満たす人材を絞り込む場面では、AIの情報処理能力が役立ちます。

AI面接にかかる時間はどれぐらい?

AI面接にかかる時間は企業によって異なりますが、およそ40〜60分で完了します。まずはシステムにアクセスした応募者に対して、簡単なガイダンスで注意事項を説明し、AIによる質問がスタートします。応募者の回答の様子をAIが解析し、結果のデータとともにアップロードして終了です。

応募者は一般的な面接とは異なり、面接実施期間中であれば、任意のタイミングで面接を受けられます。一方、企業側も最終的な採用・不採用の判断は人事担当者が行いますが、都合のよい時にAIのデータを確認できるため、時間の融通が利いて便利です。

面接でAIが評価している点は?

(出典)https://unsplash.com/

採用面接に活用できるAIは、具体的に応募者のどういった面を分析・評価しているのでしょうか?具体的には以下のように、応募者の発言や面接中の表情や身ぶりなどを通じて、コミュニケーション能力や思考力、問題解決力などをチェックしています。

応募者の発言とコミュニケーション能力

AIはまず質問の回答を確認し、応募者の言葉遣いや語彙(ごい)力、発言の滑らかさなどを解析して、コミュニケーション能力を判断しています。音声認識技術により発言をテキストに変換することで、データベースに蓄積されている情報と照らし合わせて、応募者のレベルを確認する仕組みです。

単純な発言内容のみならず、声のトーンや口調なども評価できるAIが登場しています。また、話をするスピードや発言中の間の取り方なども評価できます。

面接中の表情や身ぶり

応募者の表情や身ぶり・手ぶり、視線の動きや姿勢など、AIはノンバーバル(非言語)な要素も解析して、応募者の感情やストレス耐性なども評価できます。

これらは主に顔認識技術の発展により、近年可能になってきたものです。応募者が質問に対して自信を持って回答しているか、それとも不安を感じているかといった要素をはじめ、興奮気味か困っているかなども、蓄積された表情のデータに照らし合わせることで、ある程度は判断ができます。

思考力や問題解決力

AIのNLP(自然言語処理)により、提示された問題に対して、どういったアプローチで解決に導いているか、論理性や戦略性なども判断が可能です。質問への回答をテキストデータ化し、そこから問題・課題への理解度や論理の正当性、問題解決に役立つアプローチの有無などを確認し、応募者を評価します。

これも基本的には蓄積されたデータに照らして、有効なパターンをAIが把握し、それに応募者の回答がどの程度マッチしているかで判断する仕組みです。候補者が問題に対してどのように向き合うのか、どういった戦略を立てて解決するのかを分析し、論理的思考力や問題解決力などを測れます。

AI面接を導入するメリット

(出典)https://unsplash.com/

企業がAI面接を積極的に導入するメリットとしては、以下の点が挙げられます。人事担当者の手間を削減して業務効率化を実現できるのはもちろん、人材採用コストの削減なども可能です。それぞれみていきましょう。

人事部門の業務効率化を実現

採用プロセスの一端をAIに任せることで、限られた労働力で採用面接をこなせるようになります。特に大企業の場合、毎年数多くの応募者を面接し、採用・不採用を決めなければいけませんが、対人での面接は会場の準備や当日の対応をはじめ、さまざまな手間がかかります。

人事担当者が採用面接に時間を取られれば、それだけ自社のコア業務にかけられる時間が減ってしまうため、多くの企業がさまざまな工夫で業務効率化を図っています。AIの活用はその一環でもあり、人事担当者に代わってAIが一次面接に担当してもらい、担当者の手間の削減を図る企業が増えている状況です。

採用にかかる手間とコストの削減

 AI面接は基本的にオンラインで実施されるので、会場を用意したり、面接の準備にかかったりするコストを削減できます。原則としてオンラインで実施されるため、遠方に住んでいる応募者でも問題なく対応でき、応募の間口を広めることが可能です。

さらに応募者側も、わざわざ面接会場に出向く必要がありません。時間と交通費をかけずに済むのに加えて、さらにAI面接は任意のタイミングで受けられます。複数の企業に応募している求職者にとっては、自分の都合で面接を受けられるため、応募のハードルを下げる効果も期待できます。

一定の評価基準で採用できる

AIが一定の基準で人材を評価できるため、採用に公平性・公正さが保たれるのもメリットです。

人間による評価では、大なり小なり主観が入り込むため、担当者によって評価にブレが生じる可能性は否めません。一方、評価の基準となるデータが十分ならば、AIは基本的にどの応募者も一定の基準で公平に評価ができます。

評価にブレが生じてしまうと、自社が本当に必要としている応募者を、いつの間にか不採用にしてしまう可能性もあるでしょう。現状において、評価の公平さに課題を抱えている企業は、AIの導入でより正確な評価が期待できます。

不正やなりすましの防止も可能

AIによっては対象者のなりすましや、不正行為などを防止する機能を有するものもあります。応募者の動きや態度に不審な点を感知した場合、アラートが出る仕組みになっており、応募者による回答のカンニングや、応募者とは別人の受検などを防止可能です。

現状、一部のAI面接ツールにしか実装されていませんが、今後は同じような機能を有するサービスが登場してくるでしょう。

AI面接のデメリット

(出典)https://unsplash.com/

AI面接は上記のように、多くのメリットがありますが、以下の点に注意が必要です。導入する際には、デメリットをいかに解消するかも検討しましょう。

詳細な人物評価が困難

AI面接では現状、面接担当者が顔を合わせてやり取りするのに比べて、詳細な人物評価までは難しい点は否めません。評価の理由を説明しなければならない場面では、うまく対応できない可能性があります。

また、どういった基準で応募者を選んだのか分からないケースもあるので、採用基準を変更すべき状況でも、把握するのに時間がかかる場合もあります。

自社の魅力をアピールできない

AIでは自社の雰囲気や、魅力を応募者に伝えるのが困難です。エンジニアのように人材獲得競争が激しい職種の場合、内定辞退を減らすためにも、自社のアピールが欠かせません。

従って、現状においては一次面接のみAIを活用するなど、人事担当者が応募者に自社をアピールする余地を残すといった工夫が求められます。自社の採用サイトはもちろん、SNSなどでも積極的に情報を発信しましょう。

カルチャーフィットの判断も難しい

応募者のコミュニケーション能力や論理的思考力など、蓄積されたデータを基準に判断するのはAIの得意な領域です。

しかし、自社の価値観や社風に合っているかなど、カルチャーフィットの判断はAIでは難しい面があります。もともとAIは正解のない判断を下すのを苦手としているため、その意味でも人間と判断とうまく組み合わせて運用する必要があります。

AI面接を導入するには?

(出典)https://unsplash.com/

AI面接を導入するには、専用のサービスを利用する必要があります。将来的には容易に自社開発が可能になる可能性もありますが、現状では自社に合ったサービスを選択して導入しましょう。

AI面接のツールやサービスを利用する

近年はAI面接のサービスが続々と登場しているので、自社に合ったものを契約して利用するのが基本です。他のITツールや、クラウドサービスなどと比べるとバリエーションは多くありませんが、AIの普及に伴い、さまざまな機能を有するサービスを利用できるようになるのは間違いありません。

まずはサービスの概要を確認し、自社の環境や採用する人材の人数に合っているか判断する必要があります。代表的なAI面接サービスは後述するので、この機会にチェックしてみましょう。

AI面接を成功させるポイント

(出典)https://unsplash.com/

AI面接を成功させるためには、以下のポイントを意識することが大事です。基本的には、AIによる評価と人間による評価を組み合わせるのに加えて、しっかりとテスト運用を重ねる必要があります。

AIと人間による評価を組み合わせる

完全にAI任せにするのではなく、人間による評価とうまく組み合わせて運用する必要があります。AIは蓄積されているデータを基に判断するので、データから推測できるパターンから外れている要素に関しては、正確に判断できないケースがあります。

上記のようにカルチャーフィットをはじめ、自社の仕事への熱意ややる気といった要素については、人間が判断する方が現状においては適切でしょう。AIが最適と判断した相手以上に、やる気のある応募者を採用した方が、長い目で見ればプラスになる可能性は十分あります。

テスト運用とトレーニングを徹底する

本格導入前に、必ずテスト運用や人事担当者のトレーニングを実施しましょう。AI面接ツールに限らず、ITシステムが苦手な人事担当者は少なくありません。

基本的な使い方から評価基準の設定方法など、事前によく理解してもらう必要があります。操作・設定マニュアルの整備や、システムのアップデートもしておきましょう。

また、AI面接に懐疑的な人事担当者もいると考えられるので、導入前にAI面接の意義やメリットなどを説明し、理解を得ておくことも重要です。採用担当者の意思を無視して、一方的にシステムの導入を進めてしまうと、モチベーションの低下や不満につながります。

システムの評価と改善を繰り返す

実際の面接でのシステム運用が始まった後も、評価と改善を繰り返す必要があります。面接のモニタリングとシステムへのフィードバックを行い、AIの分析・評価レベルを向上させ続けることが重要です。

状況によってはシステムのカスタマイズが必要な場合も考えられます。サービスベンダーの担当者と連携しつつ、常に最適な状況で運用できる体制を整えておきましょう。また、システムトラブルが発生した際、すぐに対応してもらえる契約にしておくことも大事です。

必要な人物像を明確にする

本格的にAI面接を実施する場合でも、自社の求める人材を明確にして、採用基準をしっかりと設ける必要があります。採用ニーズに合った人物像の明確化は、人材採用の場面では当然のアプローチですが、AIに任せればよいと考えて、おろそかにされる可能性もあります。

採用基準がなければAIが応募者を判別しても、結局誰を採用すべきか分からなくなるでしょう。どういった基準で応募者をスクリーニングし、最終的にどのような応募者を採用するのか、明確にしておくことが大事です。

AI面接に活用できるツールやサービス

(出典)https://unsplash.com/

それでは、AI面接に活用できる代表的なツールを紹介します。それぞれの特徴や機能を確認した上で、自社に合ったツールかどうか判断しましょう。料金体系やサポート情報などは、リンク先の公式サイトに記載されています。

SHaiN

『SHaiN』は対話型AI面接サービスの先駆けとして、広く知られています。すでに430社以上の企業に導入されており、24時間365日、世界中のどこでも面接を実施できるのが特徴です。応募者がスマートフォンでAIと対話しながら面接を進めるシステムで、自分の都合のよい時間帯に受けられるので、企業側・応募者側ともに面接にかかる負担を軽減できます。

人間の代わりにAIが面接でヒアリングをした上で、ベンダーの専門スタッフが応募者の資質を分析し、面接評価レポートを作成してくれる仕組みです。ユーザー企業は、採用基準の統一化と採用プロセスの効率化が可能で、中長期的な企業価値の向上を実現できます。

SHaiN | 場所と時間はあなたが決める!AI面接サービス

AI面接さくらさん

『AI面接さくらさん』は時間や場所の制約なく、いつでも面接対応を支援してくれるAIツールです。ChatGPTを活用し、AIが客観的な基準に基づいて人材評価をしてくれるのに加えて、応募者の情報確認や面接日程の調整、連絡まで一貫してサポートを受けられるのが特徴です。

さらに、面接中の不正行為やなりすましを検知できる機能も実装されており、応募者のカメラ外での不正を防止し、公正・公平な採用面接を実現できます。面接のみならず、社員研修にも広く活用されているサービスです。

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AI面接を活用してエンジニアを採用する

(出典)https://unsplash.com/

近年、多くの企業に導入され始めているAI面接の概要とメリット、活用のポイントなどを解説しました。AI面接を導入すれば、人事部門の業務効率化を実現できるのに加えて、採用コストの削減も可能です。

現状では採用面接の全ての工程をAIに任せるのは困難ですが、1次面接のみAIに任せるなど、うまく活用することで、一貫した基準で人材採用ができるようになります。

導入にあたっては、担当者の操作トレーニングとテスト運用を徹底し、システムトラブルが起こった際にも、迅速に解消できる体制にしておきましょう。

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