ホラクラシー型の組織とは?ティール型組織との違いやメリット、注意点など

Offers HR Magazine編集部 2023年9月4日

Offers HR Magazine編集部

目次

従来のトップダウン型の組織体制に代わり、近年はホラクラシー型の組織に切り替える企業が出てきています。エンジニアの組織でも有効な体制なので、この機会にホラクラシー型の組織を構築するメリットや、組織運用のポイントなどを押さえておきましょう。

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ホラクラシー型組織とは?

(出典)https://unsplash.com/

ホラクラシー型組織は従来の日本的な組織管理体制に代わって、自律的なチームを中心に組織を運営しているスタイルで、近年エンジニア中心の組織でも注目されています。まずはホラクラシーとは何か、基本的なところから理解していきましょう。

フラットな組織形態の一種

ホラクラシーは社内に役職や階級などを設けず、全ての社員に平等に権限を持たせる組織構造を指します。要はフラットな組織形態の一種で、意志決定の権限が組織内に分散しているのが特徴です。

ほとんどのホラクラシー型組織では、任意に結成されたチームを中心に組織が運営され、責任の所在も各チームや社員個人に分散されています。従来のトップダウン型のヒエラルキー組織に対して、各チームや個人が自律的に考え、行動するのが組織としての基本的なスタンスです。

チームを基本単位としてルールで統治

ホラクラシー型の組織では上記のように、基本単位をチームとして組織運営をしていきます。事業ニーズに従って柔軟にチームの構成を変えられるため、ビジネス環境の変化にも迅速に対応可能です。

また、企業には組織として守るべきルールが存在するものですが、ホラクラシー型の組織の場合、マネジメント層による一方的なルールの設定や管理は行いません。

代わりに組織に属する者の合議を基にルールを定め、全員がそれを順守する体制を取ります。いわば憲法のようなルールであり、必要に応じて定期的にアップデートが図られます。

ティール型組織との違い

ホラクラシー型組織とよく対比される組織形態に、ティール型組織があります。ティール型組織(自律型組織)は、特定の目的のために、メンバーがそれぞれ自己決定をする組織と定義できます。「組織のメンバーがそれぞれ自己決定をすることで組織を動かす」という形態であり、運営方法は組織によって異なります。

ティール型組織とホラクラシー型組織は、全く同じ文脈で使われるケースもありますが、厳密には前者が組織の在り方(組織モデル)を指すのに対して、後者は組織の運用方法(運用モデル)を指す概念です。両者は対立する概念ではなく、ティール型組織で用いられる組織運営の形態が、ホラクラシー型組織という位置付けになります。

ホラクラシーが注目される背景

(出典)https://unsplash.com/

もともとホラクラシー型組織は海外で導入され始めたもので、日本でも徐々に取り入れる組織が出てきました。日本でホラクラシーの考え方が注目されるようになった背景としては、以下の点が挙げられます。

スピーディーな意思決定が必要なため

従来型のヒエラルキーのある組織では、指揮命令系統を順守する必要があるため、どうしても意思決定に相応の時間がかかってしまいます。しかし変化の激しいビジネス環境において、必要な人員がスピーディーに意志決定をする必要が出てきたため、ホラクラシー型組織が注目されるようになりました。

アメリカで生み出された組織形態ですが、デジタル技術の発展を背景とした急速なビジネス環境の変化に対応するため、日本でも導入する企業が増えています。

社員のモチベーションを維持するため

ヒエラルキー型の組織では、社員のモチベーションの維持が難しいと考える企業もあり、組織のメンバーが自律的に考え、行動するホラクラシー型組織の運営に切り替えるケースが出てきています。

トップダウンですべきことを決められると、社員のモチベーションが高まりにくく、人によっては組織に不満を持つ場合も珍しくありません。そこで、チームを基準に一人一人が自発的に意志決定できる土壌をつくり上げることで、社員が自らの特性を生かして伸び伸びと働ける環境が構築できます。

また、情報の移り変わりが激しい現代において、状況の変化に素早く対応するために、ホラクラシーの考え方を導入する企業も目立つようになりました。

ホラクラシー型の組織を構築するメリット

(出典)https://unsplash.com/

ホラクラシー型組織を構築するメリットとしては、社員が主体的に行動するようになり、状況の変化に迅速かつ柔軟に対応できる点などが挙げられます。それぞれ詳しくみていきましょう。

社員一人一人が主体的に行動するようになる

チームに個人の声を反映しやすく、一人一人が自ら考えて主体的に行動する環境を構築できるのが、ホラクラシー型組織の最大のメリットです。

個人での意志決定を推奨し、各人が自らの考えで試行錯誤を繰り返しながら仕事を進められるので、特にエンジニアの組織と相性がよく、社員のモチベーションを高めながら組織運営ができます。組織の問題点の解消もスムーズにできるでしょう。

組織として迅速な意思決定が可能になる

ヒエラルキー型の組織のように、上長の判断や決断を待たず、権限を持つ社員が自らの裁量で物事を決定できるため、組織としてスピーディーな意志決定ができるようになります。

確認作業や無駄な会議・ミーティングなどをする必要がなく、一人一人の社員が必要なタイミングで施策を実行できるので、組織全体の機動力が大きく向上するでしょう。意思決定のプロセスが簡略化し、管理業務にかかる手間も軽減されるため、社員が本当に必要な業務に集中できるメリットもあります。

状況の変化に柔軟に対応できる

ビジネス環境の変化に対し、組織として柔軟に対応できるのもホラクラシー型組織のメリットです。一人一人の役割が明確になるのに加えて、必要に応じてチームの結成や分割などがスムーズにできます。

状況に合わせて最適なチーム編成をしやすいので、プロジェクトベースでの仕事にも当たりやすいのが特徴です。チームの構成メンバーは互いのフラットな関係であり、それぞれが自らのすべき業務に集中できます。

ホラクラシー型組織の注意点

(出典)https://unsplash.com/

ホラクラシー型の組織は多くのメリットがある一方で、以下のような注意点もあります。特に、これまでヒエラルキー型組織を運営していた企業は、導入に当たって手間と工夫が求められるでしょう。

組織運営に手間と工夫が求められる

ホラクラシー型組織の運営は、従来型の組織形態とは大きく異なるので、社員にホラクラシーの概念を理解してもらうとともに、いかに組織を運営するか考えなければいけません。まずは社員全員が守るべきルールについて、しっかり話し合って決めることが重要です。

また、業務の進め方や施策の実行・改善などに関して、基本的に社員個人の裁量に任せることになります。一人一人が組織としての目標と個人の行動を合致させ、主体的に行動してもらうために、セルフマネジメントの能力も上げる方法も考える必要があります。

機密情報の管理にも注意が必要

基本的に管理者がいない組織形態のため、機密情報の管理を含め、リスク回避に関してしっかり組織内で議論し、最適な体制を構築しなければいけません。情報管理のルールが徹底されていないと、機密情報が外部に流出してしまう恐れがあります。

さらにチームごとに決定権を持たせるので、組織全体にとってリスクのある施策が実行される可能性もあるでしょう。個人レベル・チームレベルで機密保持の意識をいかに持たせるか、組織として考えなければいけません。

ホラクラシー型の組織運用のポイント

(出典)https://unsplash.com/

ホラクラシー型の組織を運用する際には、以下の点も考慮しましょう。どの程度の規模から組織運営を始めるのか検討し、社員一人一人の役割も明確にしておく必要があります。

まずはスモールスタートを検討する

ほとんどの企業にとって、ホラクラシーは実験的な組織体制になるため、スモールスタートで様子を見ることが大事です。例えば、特定のチームやプロジェクトをホラクラシー型組織として運営し、問題点や課題点を解消しながら、最終的に自社に合った組織体制の構築を目指すのもおすすめです。

どういったやり方でスケールすべきかは企業によって異なりますが、初めから完璧な組織体制の構築は困難なので、まずは小規模でスタートし、徐々に範囲を拡大させていく方法を考えましょう。

一人一人の役割を明確にする

ホラクラシーでは、一人一人の役割を明確にすることが重要です。どういった役割が必要で、誰に役割を充てるかは社員全員で話し合って決める必要があります。社員全員の参加が難しい規模の大きな組織の場合は、チーム単位で役割を決め、各人に割り当てていくとよいでしょう。

例えば、ホラクラシー型組織では全体の方向性を決める「リードリンク」や、業務運営に必要な情報を記録する「セクレタリー」などの役割が有名です。

他にも多くの役割が考えられるので、ホラクラシー型組織を導入する際に、具体的な役割を決めておき、必要に応じて役割を追加・変更していくとよいでしょう。

情報共有の仕組みを構築する

上記のように、ホラクラシー型組織の運営では、情報管理の仕方を工夫しなければいけません。原則として組織内の情報をオープンにして、スムーズに情報共有できる仕組みを考える必要があります。

チャットツールやグループウェアなど、各種情報管理ツールをうまく活用し、情報漏えい対策も徹底しましょう。誰がどういった業務を担っているか、責任の所在とともに把握できる体制づくりも必要です。事前に社員全員が順守すべきルールを設け、一人一人に情報管理に対する意識付けも行いましょう。

ホラクラシー型の組織運営を検討してみよう

(出典)https://unsplash.com/

ホラクラシー型組織の概要とメリット、注意点などを解説しました。ホラクラシー型の組織は社員の主体的な行動を促し、スピーディーな意思決定が可能です。特に市場の変化が激しいIT業界においては、エンジニア組織の運営に有効なので、導入を検討してみましょう。

ただし、これまでヒエラルキー型の組織運営をしていた企業は、導入にあたって現場の混乱を招く可能性があります。事前に社員にホラクラシーの概念やメリットなどを理解してもらうとともに、スモールスタートで徐々に適用範囲を拡大していくとよいでしょう。社員全員が守るべきルールづくりも重要です。


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