カルチャーフィットとは?重要性やメリット、見極め方のポイントなどを解説

Offers HR Magazine編集部 2023年6月25日

Offers HR Magazine編集部

目次

採用した人材のミスマッチを防止したり、自社に合った人材を採用しやすくしたりするために、カルチャーフィットを重視する企業が増えています。カルチャーフィットの概要と重要性、メリットやエンジニア採用に生かすためのポイントなどを解説します。

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カルチャーフィットとは?

(出典)https://unsplash.com/

カルチャーフィットとは自社の文化や価値観などに対して、既存の社員や新たに雇用する人材が、どの程度フィットしているかを指す概念です。近年は人材の有する知識や技術に加えて、カルチャーフィットにも注目して採用する企業が増えています。

企業文化に適合した状態を指す用語

カルチャーフィットは、社員が企業文化に適合した状態を示す人事用語であり、もともと「Culture(文化)」と「Fit(適合)」を組み合わせた造語です。

採用活動において重視すべき基準の一つとされており、社員のカルチャーフィットが高ければ、自社の目指すべき目標や実現すべき価値に共感し、能動的に動いてもらえるようになります。

また、周囲とうまく協調できる社員も増えるので、組織全体の生産性の向上や業務効率化も期待できるでしょう。さらにカルチャーフィットの高い人材を採用することで、定着率が向上し、優秀な人材に長く自社で活躍してもらえるようになります。

そもそもカルチャーとは何か?

企業と社員との間、あるいは社員間で共有されている価値観や行動様式、慣習などが企業カルチャー(文化)と呼ばれるものです。

かなり曖昧な概念であり、なかなか共有が難しいため、できるだけ明文化することが大事です。いかにしてカルチャーフィットの度合いを評価するのか、測定の方法も決めておきましょう。

人材採用の場面では、自社のどういったカルチャーを重視し、応募者のどこを評価するべきか客観的な基準を設ける必要があります。採用担当者ごとにカルチャーの捉え方が異なると、評価する人材も変わってくるので、事前に認識を共有しておかなければいけません。

エンジニア採用ではスキルフィットも重要

エンジニア採用の場合、カルチャーフィットと並んでスキルフィットも重要です。実際に業務を進める上で必要になるスキルを有しているか、必ず確認しなければいけません。

新卒採用の場合、入社後に必要なスキルを身に付けてもらう前提で、将来性やエンジニアとしての素養を評価するケースも多いですが、中途採用の場合は基本的に即戦力となるかが評価のポイントとなります。

カルチャーフィットが注目される理由

(出典)https://unsplash.com/

カルチャーフィットが多くの企業に注目される理由としては、以下の点があります。慢性的な人手不足に陥っている企業や、テレワーク・リモートワークを導入している企業などは、特にカルチャーフィットに注目することが重要です。

人手不足と人材の早期離職の深刻化

エンジニアの業界をはじめとして、慢性的な人手不足の問題を抱える企業や、早期に人材が離職してしまう企業が増えている点が、カルチャーフィットが重視されるようになった背景の一つです。特に早期離職の問題はさまざまな企業で深刻化しており、入社3年以内に多くの若手が離職・退職している実態があります。

既存の社員のエンゲージメントを高める施策とともに、採用時にカルチャーフィットの高い人材を積極的に採用することで、自分に合った環境で長く働ける社員の獲得に、注力する企業も増えています。

働き方の多様化も背景に

テレワークやリモートワークなど、柔軟な働き方が推奨されるようになり、日常業務がオンライン化したことを受けて、遠隔地にいる社員同士が直接関わらずに仕事をするケースも多くなりました。そこで、企業への帰属意識を高めるために、カルチャーフィットの考え方を重視するようになった企業もあります。

コロナ禍を経験して日常業務をテレワークに移行した企業も多く、オフィス以外の環境でも社員が十分なパフォーマンスを発揮できるようにするため、自社文化の理解・啓発を通じて、社員のエンゲージメントを高めようとする企業も少なくありません。

カルチャーフィットを重視するメリット

(出典)https://unsplash.com/

人材採用において、カルチャーフィットを重視するメリットは何でしょうか?上記のように優秀な人材の早期離職を防ぎ、長く働いてもらえるようになる点や、さらに組織への帰属意識が高まり、生産性の向上が期待できる点が挙げられます。

優秀な人材に長く働いてもらえるようになる

たとえ自分に合った仕事だと感じていても、職場の雰囲気や、理想とする事業のあり方などが異なると、離職を考える人が出てくるでしょう。事実、仕事内容に不満がなくても価値観の相違から、早々に転職してしまう人は珍しくありません。

そこで、採用の段階でカルチャーフィットを確認することで、人材の早期離職を防止できるようになります。優秀な人材に長く働いてもらえるようになり、企業の安定成長につながるでしょう。

帰属意識が高まり生産性の向上が期待できる

採用時に応募者のカルチャーフィットを重視することで、組織への帰属意識が高まり、生産性の向上につながる可能性があります。共通の考え方や価値観の下で、社員が協力して業務に当たれるようになるので、一人一人のパフォーマンスの向上が期待できます。

また、カルチャーフィットを意識して人材採用をすれば、入社当初からモチベーション高く業務をこなす新人が多くなり、能動的に知識やスキルを身に付けようとするでしょう。その結果、人材教育にかかるコストも削減できる可能性があります。

エンジニア採用にカルチャーフィットを生かすには?

(出典)https://unsplash.com/

エンジニアの採用において、カルチャーフィットを重視する場合、以下の点を意識する必要があります。カルチャーフィットが高いエンジニアを採用すれば、組織の目標や価値観に共感しながら仕事に取り組めるので、開発チーム全体の生産性の向上が期待できます。

自社の「カルチャー」を明文化する

自社のカルチャーは何かを明らかにした上で、明文化して社内で共有することが大事です。まずは組織として重視すべき価値観や達成すべき目標を明確にし、社内で認識を統一しておく必要があります。

スタートアップ企業の場合、これまで自社のカルチャーについて考えたことがない場合も多いので、まずは創業の理念や事業の目的を振り返り、企業として重視すべき価値観を明らかにしましょう。社員から自社の好きなところや、仕事で大切にしている点などを聞き、共通要素を導き出すアプローチも有効です。

カルチャーを元に採用要件を決める

人材採用においてカルチャーフィットを重視する場合、カルチャーへの適合度を採用要件に加えた上で、評価基準を明確にする必要があります。明文化したカルチャーをベースとして、どういった人材を採用すべきか、カルチャーフィットを考慮した採用要件を検討しましょう。

エンジニア採用の場合、スキルフィットの確認は社内のエンジニアの協力を求めるケースが多くありますが、カルチャーフィットに関しても、現場で活躍しているエンジニアの助言を受けることが大事です。

応募者の価値観や考え方を深掘りする

面接時には、応募者の価値観や考え方の軸などを深掘りし、カルチャーフィットを判断しましょう。エンジニア採用の場合、これまでの実績や有しているスキルなどに加えて、価値観や仕事への取り組み方なども確認することが大事です。

通り一遍の質問をするだけではなく、受け答えに対して、少し突っ込んだ質問をして反応をチェックするのもよいでしょう。応募者の考え方が自社のカルチャーに合っているか、長く仕事を続けてもらえそうかなどを確認することが大事です。

カルチャーフィットを見極めるポイント

(出典)https://unsplash.com/

中途採用の際、カルチャーフィットを見極めるために、質問の内容を吟味することや、逆質問を促して適合性を判断する方法、適性検査やインターンを実施する方法などがあります。それぞれみていきましょう。

自社のカルチャーを軸に質問を考える

社内で確認・共有したカルチャーを元に、自社が重視している考え方や価値観を有しているか、判断できる質問を考えましょう。

例えば「難易度の高いプロジェクトに取り組むことに興味があるか?」といった質問や、「チームと良好なコミュニケーションを取るために何をするか?」といったように、仕事の姿勢や取り組み方に関するものが挙げられます。

また、「自社の価値観に共感を持てるか?」「理想の職場はどういう所か?」といった、企業文化に関する質問をダイレクトに投げかけるのもよいでしょう。

面接担当者の印象を良くするため、表向きの回答をする応募者も多くいますが、上記のように回答を深掘りすることで、ある程度は応募者の本音が把握できるでしょう。

応募者からの質問で判断する(逆質問)

面接時に質問を受け付けて、どういった質問がされるかでカルチャーフィットを判断する方法もあります。積極的に質問をしてくる応募者は、自社で働く意欲がうかがえるだけではなく、内容によって自社のどの部分に魅力を感じているか、何を期待しているかなどを判断できます。

ただし、義務的に質問を受け付けるのではなく、あくまでも相手に興味を持って、質問をしてもらうことが大事です。相手の意見や考え方、価値観を尊重する姿勢を示しましょう。

適性検査や面談・インターンなどを実施する

応募者の考え方や価値観を測るには、適性検査の実施も有効です。また、入社後のカルチャーフィットを確認する場合は、1on1をはじめとした面談で実施する方法もあります。適性検査はさまざまな業者がサービスとして提供しているので、一度調べてみるとよいでしょう。

さらに、内々定が決まった応募者に対して面談を実施し、カルチャーフィットを判断する方法もあります。エンジニアの場合、インターン中にどういった考え方や価値観を持っているか確認するのもおすすめです。実際の仕事を通じて考え方や価値観をチェックすれば、入社後のミスマッチの可能性を大幅に軽減できます。

応募者のカルチャーフィットを確認しよう

(出典)https://unsplash.com/

カルチャーフィットとは何か、概要と見極め方のポイントなどを解説しました。企業と社員の間や社員間で共有されている価値観や行動様式、慣習などが企業カルチャーであり、明文化して共有化することで社員の定着率が上がるだけではなく、業務生産性の向上が期待できます。

新たに人材を採用する際には、カルチャーフィットを確かめるための基準を明確にしておき、採用担当者で共有しておきましょう。価値観や考え方を確認するために質問を用意したり、逆質問をしたりすることで、自社に合った人材かある程度は判断できるようになります。

特にエンジニアの場合は、適性検査やインターンを実施して、カルチャーフィットを見極めるのも有効です。自社に合った優秀な人材を採用して、長く活躍してもらいましょう。

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