客先常駐SESの見分け方とエンジニア派遣の違いは?

Offers HR Magazine編集部 2024年7月6日

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目次

こんにちは。エンジニア、PM、デザイナーの副業・転職採用サービス「Offers(オファーズ)」のOffers HR Magazine編集部です。

今回は、IT業界で頻繁に耳にする「客先常駐SES」について、その特徴や見分け方、エンジニア派遣との違いを詳しく解説します。エンジニアのキャリアを考える上で、重要な情報となりますので、ぜひ最後までお読みください。

客先常駐SESの基本理解

客先常駐SESについて理解を深めるために、まずはSESと客先常駐の基本的な概念を押さえておく必要があります。

これらの用語は、IT業界では日常的に使用されていますが、その意味を正確に理解している人は意外と少ないかもしれません。ここでは、SESと客先常駐の定義、そしてその違いについて詳しく説明していきます。

SES(システムエンジニアリングサービス)とは

SESとは、System Engineering Serviceの略称で、システムエンジニアリングサービスを意味します。この形態では、エンジニアを派遣する会社(SES企業)が、クライアント企業のプロジェクトに参加するためにエンジニアを送り込みます。

SESの特徴として以下が挙げられます:

  • プロジェクトベースの契約
  • 技術者の派遣
  • クライアント企業の指示下で業務を行う

SESは、エンジニア採用が難しい企業にとって、即戦力となる人材を確保する手段として重宝されています。

客先常駐とは何か

客先常駐とは、エンジニアがクライアント企業の事務所や開発現場に常駐して業務を行う形態を指します。この方式では、エンジニアは自社のオフィスではなく、クライアント企業の環境で日々の業務をこなします。

客先常駐の主な特徴は以下の通りです:

  • クライアント企業の施設で働く
  • クライアント企業の社員と直接コミュニケーションを取る
  • クライアント企業の文化や業務プロセスに適応する必要がある

客先常駐は、SESエンジニアの働き方の一形態として広く採用されています。

SESと客先常駐の違い

SESと客先常駐は密接に関連していますが、完全に同じ概念ではありません。以下の表で両者の違いを明確にしてみましょう。

項目

SES

客先常駐

定義

システムエンジニアリングサービスの提供

クライアント企業の施設で働く形態

場所

クライアント先や自社オフィスなど様々

常にクライアント企業の施設

契約形態

プロジェクトベース

長期的な常駐が一般的

指揮命令

クライアント企業

クライアント企業

業務範囲

システム開発や保守が中心

開発以外の業務も含む場合がある

<strong>客先常駐SESは、SESの一形態であり、クライアント企業に常駐してサービスを提供する方式</strong>と言えます。この形態は、クライアント企業との密接な連携が求められるプロジェクトで特に有効です。

SES(客先常駐)で働くメリット

客先常駐SESで働くことには、エンジニアにとって様々なメリットがあります。キャリア形成や技術力向上の観点から、この働き方を選択する人も少なくありません。ここでは、客先常駐SESで働くことのメリットを詳しく解説していきます。

多様な業務経験が積める

客先常駐SESでは、様々な企業のプロジェクトに参加することができます。これにより、異なる業界や規模の企業での業務経験を積むことができます。例えば:

  • 金融系システムの開発
  • EC系サイトの構築
  • 製造業向けの生産管理システム開発

など、多岐にわたる分野でスキルを磨くことが可能です。この多様性は、エンジニアとしての市場価値を高める上で非常に重要な要素となります。

幅広い技術に触れられる

客先常駐SESでは、プロジェクトごとに異なる技術スタックに触れる機会があります。これは、エンジニアにとって技術の幅を広げる絶好のチャンスとなります。例えば:

  • Java, Python, Ruby, PHPなど様々なプログラミング言語
  • AWS, Azure, GCPなどのクラウドプラットフォーム
  • React, Vue.js, Angularなどのフロントエンドフレームワーク

といった具合に、多様な技術を実践的に学ぶことができます。

コミュニケーション能力の向上

客先常駐SESでは、クライアント企業の社員と直接やり取りする機会が多くあります。これは、技術的なスキルだけでなく、ビジネスコミュニケーション能力を向上させる絶好の機会となります。具体的には:

  • 要件定義の際のヒアリング能力
  • プロジェクトの進捗報告のスキル
  • チーム内でのコラボレーション能力

などが磨かれていきます。これらのソフトスキルは、エンジニアのキャリアにおいて非常に重要な要素となります。

大手企業での就労経験が得られる

客先常駐SESを通じて、普段では関わることの難しい大手企業でのプロジェクト経験を積むことができます。これには以下のようなメリットがあります:

  • 大規模プロジェクトの進め方を学べる
  • 企業文化や業務プロセスを知ることができる
  • 将来的な転職の際に有利になる可能性がある

大手企業での経験は、エンジニアのキャリアにおいて大きな強みとなります。

未経験者でも採用されやすい

客先常駐SESは、未経験者にとっても比較的参入しやすい分野です。その理由として:

  • 基本的なスキルがあれば、OJTで成長できる環境がある
  • プロジェクトの規模や難易度に応じて適切な案件にアサインされる
  • チームでの作業が多いため、サポートを受けやすい

といった点が挙げられます。ただし、未経験で入社した場合でも、自己研鑽は欠かせません。エンジニア採用における評価軸は常に変化しているため、継続的な学習が求められます。

SES(客先常駐)で働くデメリット

客先常駐SESには多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。

キャリアプランを考える上で、これらのデメリットを十分に理解しておくことが重要です。ここでは、客先常駐SESで働く際に直面する可能性のある課題について詳しく解説します。

働く環境が頻繁に変わる

客先常駐SESの特性上、プロジェクトが終了するたびに勤務先が変わる可能性があります。これには以下のような影響があります:

  • 新しい環境への適応に時間がかかる
  • 長期的な人間関係の構築が難しい
  • 通勤時間や勤務地が不安定になる可能性がある

特に、リモートワークやフルリモートが一般的になりつつある現在、頻繁な環境変化はストレスの要因となる可能性があります。

給与が上がりにくい

SES業界では、エンジニアの給与が上がりにくいという傾向があります。その理由として:

  • クライアント企業との契約単価に左右される
  • スキルアップが給与に直結しにくい
  • 長期的なキャリアパスが不明確な場合がある

エンジニアの年収は一般的に高いと言われていますが、客先常駐SESではその恩恵を受けにくい場合があります。

一人での派遣による孤独感

多くの場合、客先常駐SESでは一人または少人数でクライアント企業に派遣されます。これにより:

  • 所属会社の同僚とのコミュニケーションが減少する
  • クライアント企業の社員との距離感に悩む場合がある
  • 技術的な相談相手が限られる

この孤独感は、エンジニアのモチベーションや生産性に影響を与える可能性があります。1on1ミーティングなどを通じて、所属会社とのコミュニケーションを維持することが重要です。

スキルアップの機会が少ない

客先常駐SESでは、クライアント企業のニーズに応じた業務を行うため、自身の興味や市場のトレンドに合わせたスキルアップが難しい場合があります。具体的には:

  • 最新技術に触れる機会が限られる
  • 特定の技術に特化してしまう可能性がある
  • 社内研修などの機会が少ない

エンジニアとして市場価値を維持・向上させるためには、個人的な学習時間を確保することが不可欠です。

上流工程に関わることが難しい

多くの客先常駐SESでは、主に開発や保守の業務を担当することが多く、要件定義や設計などの上流工程に関わる機会が限られています。これにより:

  • プロジェクト全体の把握が難しい
  • ビジネス側の視点を養いにくい
  • キャリアの幅が狭まる可能性がある

上流工程の経験は、エンジニアとビジネスの関係性を理解する上で重要です。この経験不足が、将来的なキャリアの障壁となる可能性があります。

SES企業を見極める方法

客先常駐SESで働くことを検討する際、適切な企業を選ぶことが非常に重要です。良質なSES企業と問題のある企業を見分けるためには、いくつかのポイントに注目する必要があります。ここでは、SES企業を見極めるための具体的な方法を解説します。

企業のホームページをチェックする

SES企業を評価する最初のステップは、その企業のホームページを詳細にチェックすることです。以下の点に注目しましょう:

  • 会社の沿革や経営理念が明確に記載されているか
  • 具体的な事業内容や実績が公開されているか
  • 社員の声や働き方に関する情報が充実しているか

特に、企業理念が明確に示されている企業は、長期的なビジョンを持って事業を展開している可能性が高いです。

求人情報の見極め方

SES企業の求人情報は、その企業の本質を知る重要な手がかりとなります。以下の点に注意して求人情報を精査しましょう:

  • 具体的な業務内容や必要スキルが明記されているか
  • 給与や待遇が明確に示されているか
  • キャリアパスや研修制度について言及があるか

良質なSES企業は、エンジニアのキャリア成長を重視し、具体的な支援策を提示しています。

例えば、採用KPIの設定などを通じて、人材育成に注力している企業は魅力的な選択肢となるでしょう。

オフィスの広さと社員数のバランス

SES企業の実態を知る上で、オフィスの規模と社員数のバランスは重要な指標となります。以下のような点に注目してみましょう:

  • オフィスの規模が社員数に見合っているか
  • 社員の働くスペースが十分に確保されているか
  • 会議室や休憩スペースなどの設備が整っているか

オフィスが狭すぎる、または必要以上に広い場合は、企業の財務状況や経営方針に問題がある可能性があります。

エンジニアの大量募集の有無

SES企業がエンジニアを大量に募集している場合、以下のような可能性を考慮する必要があります:

  • 急激な事業拡大を計画している
  • エンジニアの離職率が高い
  • 低単価の案件を大量に抱えている

特に、常に大量募集を行っている企業は、エンジニア採用が難しい状況に直面している可能性があります。このような企業では、エンジニアの待遇や職場環境に課題がある可能性が高いので注意が必要です。

SES(客先常駐)を避けたい方の対策

客先常駐SESでの働き方に不安を感じる方や、別のキャリアパスを模索している方もいるでしょう。

ここでは、SESを避けて他の選択肢を探る方法や、キャリアアップの戦略について詳しく解説します。

転職エージェントの利用

SES以外の選択肢を探る際、転職エージェントの利用は非常に効果的です。以下のような利点があります:

  • IT業界に特化したエージェントが多数存在する
  • 非公開求人情報にアクセスできる
  • 自身のスキルや希望に合った求人を紹介してもらえる

特に、エンジニア、デザイナー、PM採用を専門とするサービスを利用することで、より自分に合った職場を見つけやすくなります。

スキルアップの方法

SESを避けてキャリアアップを目指す場合、継続的なスキルアップが不可欠です。以下のような方法でスキルを向上させましょう:

  • オンラインの技術学習プラットフォームの活用
  • 技術書の購読や技術ブログの執筆
  • 個人プロジェクトの実施
  • 技術カンファレンスやミートアップへの参加

エンジニアの職務経歴書には、これらのスキルアップの成果を具体的に記載することが重要です。

自社開発企業を選ぶ理由

SESではなく自社開発を行う企業を選ぶことには、以下のようなメリットがあります:

  • 一つのプロダクトに長期的に携わることができる
  • 企画から運用まで幅広い工程に関われる可能性がある
  • 技術選定に関与できる機会が多い
  • 社内での技術共有や成長の機会が豊富

自社開発企業では、エンジニアとビジネスの関係性をより深く理解し、技術とビジネスの両面でスキルを磨くことができます。

SESからのキャリアアッププラン

客先常駐SESでの経験を活かしながら、さらなるキャリアアップを目指す方法もあります。ここでは、SESからのキャリアアップのプランについて、具体的な戦略を提案します。

キャリアアップ戦略

SESでの経験を基に、以下のようなキャリアアップ戦略を考えることができます:

  1. 特定の技術領域のスペシャリストになる
  2. プロジェクトマネジメントスキルを磨き、マネージャーを目指す
  3. 業界知識を深め、コンサルタント的な立場を目指す
  4. 起業やフリーランスへの転身を視野に入れる

これらの戦略を実現するためには、自分が得意としない領域へのフィードバックを積極的に求め、継続的な成長を心がけることが重要です。

自社開発企業への転職

SESでの経験を活かして自社開発企業への転職を目指す場合、以下のポイントに注意しましょう:

  • SESで培った多様な技術経験をアピールする
  • プロジェクト管理や顧客折衝のスキルを強調する
  • 自己学習による最新技術へのキャッチアップをアピールする

面接でのアトラクトは重要です。自社開発企業の文化や価値観に共感していることを伝えることで、採用の可能性が高まります。

フリーランスとしての選択肢

SESでの経験を活かしてフリーランスとして独立する選択肢もあります。フリーランスのメリットとして:

  • 自由な働き方が可能
  • 高単価での案件獲得の可能性
  • 幅広い案件から選択できる

一方で、安定性や福利厚生面でのデメリットもあるため、慎重に検討する必要があります。副業エンジニア採用の増加により、フリーランスとしての機会も拡大しています。

SESで成功するための心構え

客先常駐SESで成功するためには、適切な心構えと行動が不可欠です。ここでは、SESエンジニアとして成功するための具体的なアドバイスを提供します。

自分のスキルを常に把握する

SESエンジニアとして成功するためには、自身のスキルレベルを客観的に把握し、常にアップデートしていく必要があります。以下のような方法で自己分析を行いましょう:

  • 定期的にスキルシートを更新する
  • 技術トレンドをウォッチし、自身のスキルとのギャップを認識する
  • 同僚や上司からのフィードバックを積極的に求める

エンジニアのレベルと能力評価を理解することで、自身の市場価値を客観的に把握できます。

コミュニケーションを大切にする

客先常駐SESでは、クライアント企業の社員や他のSESエンジニアとのコミュニケーションが非常に重要です。以下のポイントに注意しましょう:

  • クライアント企業の文化や慣習を理解し、尊重する
  • 積極的に質問や提案を行い、プロジェクトに貢献する
  • 定期的な報告や相談を心がけ、信頼関係を構築する

良好なコミュニケーションは、プロジェクトの成功だけでなく、自身のキャリアアップにもつながります。

自己学習の重要性

SESエンジニアとして成長し続けるためには、自己学習が不可欠です。以下のような方法で学習を継続しましょう:

  • 業務時間外での技術書の読書
  • オンライン学習プラットフォームの活用
  • 個人プロジェクトの実施
  • 技術ブログの執筆

<strong>自己学習の成果を職務経歴書に反映させることで、キャリアアップの機会を増やすことができます。</strong>

人脈を広げる

SESエンジニアとして成功するためには、幅広い人脈を構築することが重要です。以下のような方法で人脈を広げましょう:

  • 技術カンファレンスやミートアップへの参加
  • 社内外の勉強会への参加
  • SNSを活用した情報発信と交流
  • 異なるプロジェクトのエンジニアとの交流

人脈の広がりは、新たな学習機会や転職の可能性を生み出します。エンジニア採用イベントなどに参加することで、さらに人脈を広げることができます。

まとめ

客先常駐SESは、エンジニアのキャリアにおいて重要な選択肢の一つです。メリットとデメリットを十分に理解し、自身のキャリアゴールに合わせて選択することが大切です。

適切な心構えと継続的な自己成長を心がけることで、SESでの経験を活かしたキャリアアップが可能となります。

エンジニアとしての市場価値を高め、より充実したキャリアを築くためにも、常に自身のスキルと市場のニーズを把握し、柔軟に対応していくことが求められます。

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