HRBPとは何か?人事HRとの違いや役割を徹底解説

Offers HR Magazine編集部 2024年6月25日

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目次

近年、企業の人事部門において注目を集めている役割が「HRBP(Human Resource Business Partner)」です。本記事では、HRBPの定義や役割、従来の人事(HR)との違い、そして企業にもたらすメリットについて詳しく解説します。採用担当者や経営者の方々に、HRBPの重要性と導入の意義をお伝えします。

HRBPとは何か?

HRBPの定義と役割

HRBPとは、Human Resource Business Partnerの略称で、人事部門と事業部門を橋渡しする戦略的なパートナーの役割を担う職種です。HRBPの主な役割は以下の通りです:

  1. 事業戦略と人材戦略の連携
  2. 組織の課題分析と解決策の提案
  3. 人材開発と組織開発の推進
  4. 従業員エンゲージメントの向上
  5. 変革マネジメントの支援

人事の役割と評価の重要性: 効果的な人材管理と組織パフォーマンス向上のための実践ガイドでは、人事部門の役割の進化について詳しく解説されており、HRBPの重要性が高まっている背景を理解する上で参考になります。

HRBPの起源と進化

HRBPの概念は、1997年にデイブ・ウルリッチによって提唱されました。当初は人事部門の効率化と戦略的な役割の強化を目的としていましたが、時代とともにその役割は進化し、現在では以下のような特徴を持つようになっています:

  1. ビジネス戦略への深い理解と貢献
  2. データ分析に基づく意思決定支援
  3. 組織文化の形成と維持への関与
  4. テクノロジーを活用した人材マネジメント
  5. グローバルな視点での人材戦略の立案

HRBPと人事(HR)との違い

HRの基本的な役割

従来の人事(HR)部門の主な役割は以下の通りです:

  1. 採用・退職管理
  2. 給与計算・福利厚生管理
  3. 労務管理
  4. 研修・教育
  5. 人事制度の設計・運用

中途採用の方法:プロセス、手法、評価基準、応募方法、採用戦略、面接質問、強化方法、適性検査、人材発掘、オンボーディング方法では、従来の人事部門が担う採用プロセスについて詳しく解説されています。

HRBPとHRの相違点

HRBPと従来のHRとの主な相違点は以下の通りです:

  1. 戦略的視点:HRBPはビジネス戦略に深く関与し、人材戦略を立案します。一方、従来のHRは主に人事オペレーションに注力します。
  2. ビジネス理解:HRBPは担当する事業部門のビジネスモデルや市場動向を深く理解する必要があります。
  3. データ活用:HRBPはデータ分析に基づく意思決定支援を行います。従来のHRも徐々にデータ活用を進めていますが、HRBPほど戦略的ではありません。
  4. 変革への関与:HRBPは組織変革のリーダーとしての役割も担います。従来のHRは主に既存制度の運用に注力します。
  5. 経営層とのコミュニケーション:HRBPは経営層と直接コミュニケーションを取り、人材戦略について議論します。

HRBPとHRとの協力関係

HRBPと従来のHRは対立する存在ではなく、相互に補完し合う関係にあります:

  1. 情報共有:HRBPは事業部門のニーズをHRに伝え、HRは人事施策の実施状況をHRBPに報告します。
  2. 施策の立案と実行:HRBPが戦略的な人事施策を立案し、HRがその実行を担当します。
  3. フィードバックループ:HRBPは施策の効果を事業部門で確認し、その結果をHRにフィードバックします。
  4. 専門知識の活用:HRBPは労務や制度設計などの専門的な事項についてHRの知見を活用します。
  5. 人材育成:HRBPとHRが協力して、次世代の人事リーダーを育成します。

エンジニア採用における人事・採用戦略とプロセス:スキル評価、リテンション対策、給与と福利厚生、ダイバーシティ、リモートワークの採用まで徹底解説では、HRBPとHRが協力して行う戦略的な採用活動について詳しく解説されています。

HRBPの具体的な業務内容

戦略的パートナリング

HRBPの主要な業務の一つは、事業部門との戦略的パートナリングです:

  1. ビジネス戦略の理解と人材戦略への落とし込み
  2. 人材に関する課題の特定と解決策の提案
  3. 経営会議への参加と人材の観点からの意見提供
  4. 中長期的な人材計画の立案

人材開発と組織開発

HRBPは、個人と組織の成長を促進する役割も担います:

  1. リーダーシップ開発プログラムの企画と実施
  2. キャリア開発支援
  3. 組織構造の最適化提案
  4. チーム力向上のための施策立案

IT人材育成の最適な方法:eラーニングから社内研修、IT資格取得までの包括的なアプローチでは、HRBPが関与する人材開発施策の一例が紹介されています。

パフォーマンス管理

HRBPは、組織と個人のパフォーマンス向上にも注力します:

  1. 業績評価制度の設計と運用支援
  2. 目標設定と進捗管理のサポート
  3. 低パフォーマンス者への対応策の提案
  4. 報酬制度の設計と運用支援

変革のリーダーシップ

HRBPは、組織変革のリーダーとしての役割も果たします:

  1. 変革の必要性の説明と理解促進
  2. 変革計画の立案と実行支援
  3. 変革に伴う従業員の不安解消
  4. 新しい組織文化の形成と定着支援

OKR目標設定の基礎から運用方法まで:フレームワーク、成功事例、テンプレートを活用した戦略的マネジメントガイドでは、HRBPが関与する戦略的な目標設定と変革マネジメントについて詳しく解説されています。

HRBPのスキルセット

効果的なHRBPとして活躍するためには、以下のようなスキルセットが求められます:

分析能力とデータ活用

  1. ビジネスデータの解釈能力
  2. HR分析(ピープルアナリティクス)のスキル
  3. データに基づく意思決定能力
  4. 統計的手法の理解と活用

コミュニケーションスキル

  1. 経営層とのコミュニケーション能力
  2. 複雑な情報の簡潔な説明能力
  3. 傾聴スキル
  4. 異なる部門間の調整能力

リーダーシップと影響力

  1. 変革をリードする能力
  2. 説得力と交渉力
  3. プロジェクトマネジメント能力
  4. ビジョンの策定と共有能力

エンジニアのレベルと能力評価:キャリアパス、スキルマトリックス、評価基準、成長段階の詳細ガイドでは、HRBPが理解しておくべき職種別のスキル評価方法について詳しく解説されています。

HRBPが企業にもたらすメリット

HRBPの導入は、企業に以下のようなメリットをもたらします:

組織の効率化

  1. 人事施策と事業戦略の一貫性確保
  2. 部門間のコミュニケーション改善
  3. 人材配置の最適化
  4. 業務プロセスの効率化

従業員のエンゲージメント向上

  1. 従業員のニーズに応じた施策の立案と実施
  2. キャリア開発支援の強化
  3. 組織文化の改善
  4. 従業員満足度の向上

経営戦略の支援

  1. 人材の観点からの戦略立案支援
  2. 人材リスクの早期発見と対策
  3. M&Aにおける人材デューデリジェンス
  4. グローバル人材戦略の立案

採用を加速する技術・採用広報の目的・進め方・メリットでは、HRBPが関与する戦略的な採用広報活動について詳しく解説されており、企業にもたらすメリットが具体的に示されています。

HRBPの導入事例

大企業におけるHRBPの活用

大企業でのHRBP導入事例には以下のようなものがあります:

  1. グローバル展開企業A社:各地域のHRBPが本社と現地法人の橋渡し役となり、グローバル人材戦略の実行を支援。
  2. 製造業B社:事業部門ごとにHRBPを配置し、各部門の特性に応じた人材戦略を立案・実行。結果として、部門間の人材流動性が向上。
  3. IT企業C社:HRBPがエンジニアの育成計画を立案し、技術トレンドに応じた人材開発を実現。

中小企業でのHRBPの効果

中小企業におけるHRBP導入の効果には以下のようなものがあります:

  1. ベンチャー企業D社:少人数のHRBPチームが経営陣と密接に連携し、急成長に伴う組織課題を迅速に解決。
  2. 老舗企業E社:HRBPの導入により、伝統的な企業文化と新しい働き方の融合を実現。従業員満足度が向上。
  3. 地方企業F社:HRBPが地域の特性を活かした人材戦略を立案し、地元での採用力強化に成功。

スタートアップ採用における成功のための戦略と実践ガイド:人材募集から採用プロセスまで完全解説では、スタートアップ企業におけるHRBPの役割と効果について詳しく解説されています。

HRBPとHRテックの関係

HRテックの最新トレンド

HRテック(HR Technology)の最新トレンドには以下のようなものがあります:

  1. AIを活用した採用支援ツール
  2. 従業員エンゲージメント測定ツール
  3. 学習管理システム(LMS)
  4. パフォーマンス管理ツール
  5. HR分析(ピープルアナリティクス)プラットフォーム
  6. 従業員体験(EX)プラットフォーム
  7. リモートワーク支援ツール

HRTechの全貌:カオスマップ、企業一覧、クラウド市場の実態と展望、リクルート、サービス、料金、口コミまで徹底解説では、HRテックの最新動向や市場の実態について詳しく解説されています。

HRBPによるHRテックの活用方法

HRBPは、これらのHRテックを以下のように活用することで、より効果的に業務を遂行できます:

  1. データ駆動の意思決定:HR分析ツールを使用して、人材に関する洞察を得て戦略立案に活かす。
  2. 効率的な採用プロセス:AI採用ツールを活用して、候補者のスクリーニングや適性評価を効率化する。
  3. 従業員エンゲージメントの向上:エンゲージメント測定ツールを使用して、定期的に従業員の声を収集し、改善策を立案する。
  4. 学習と育成の促進:LMSを活用して、個々の従業員に最適な学習コンテンツを提供し、スキル開発を支援する。
  5. パフォーマンス管理の最適化:パフォーマンス管理ツールを使用して、目標設定から評価までのプロセスを効率化し、公平性を確保する。
  6. リモートワーク環境の整備:リモートワーク支援ツールを導入し、分散した従業員のコラボレーションと生産性を向上させる。

採用管理システムの導入ガイド:比較、価格、機能、口コミ、運用、おすすめ、選び方、効果、導入事例まで完全解説では、HRBPが活用する採用管理システムについて詳しく解説されています。

HRBPとCOEの違い

COEの定義と役割

COE(Center of Excellence)は、特定の分野における専門知識やベストプラクティスを集約し、組織全体に提供する機能を指します。人事領域におけるCOEの主な役割は以下の通りです:

  1. 専門的な人事施策の設計と開発
  2. 人事制度や施策のベストプラクティスの蓄積と共有
  3. 人事に関する専門的なコンサルティング
  4. 人事施策の効果測定と改善

HRBPとCOEの協力関係

HRBPとCOEは、以下のように協力して組織の人材マネジメントを支援します:

  1. 専門知識の提供:COEがHRBPに専門的な知識やベストプラクティスを提供し、HRBPの戦略立案をサポートします。
  2. 施策の実行支援:HRBPが立案した戦略に基づき、COEが具体的な施策の設計と実行を支援します。
  3. フィードバックループ:HRBPが事業部門からのフィードバックをCOEに提供し、施策の改善に活かします。
  4. 新たな課題への対応:HRBPが特定した新たな人材課題に対して、COEが専門的な解決策を提案します。
  5. グローバル展開の支援:COEがグローバルな人事施策のベストプラクティスを提供し、HRBPがそれを各地域や部門に適応させます。

エンジニア採用が難しい理由とその解決策:採用課題から成功法まで徹底解説では、HRBPとCOEが協力して行う戦略的なエンジニア採用について詳しく解説されています。

HRBPの未来と展望

HRBPのキャリアパス

HRBPのキャリアパスには以下のような選択肢があります:

  1. HR部門のリーダー:CHRO(最高人事責任者)などのトップ人事ポジションを目指す。
  2. 事業部門のリーダー:HRBPの経験を活かして、事業部門の責任者になる。
  3. 経営層:人材の観点から経営に参画する取締役や執行役員を目指す。
  4. 人事コンサルタント:外部コンサルタントとして、複数の企業の人材戦略を支援する。
  5. 起業家:人材テック企業の創業や、人事コンサルティング会社の設立など。

50代の転職成功戦略:経験を活かし、新たなキャリアを切り開く方法では、HRBPのキャリアを活かした転職や独立の可能性について示唆に富む情報が提供されています。

今後のHRBPの動向とチャレンジ

HRBPの役割は今後も進化を続け、以下のような動向やチャレンジが予想されます:

  1. AIとの共存:AIの発達により、HRBPはより高度な戦略立案やコンサルティングにフォーカスする必要があります。
  2. データサイエンススキルの重要性:HR分析の高度化に伴い、データサイエンスのスキルがより重要になります。
  3. 多様性と包括性(D&I)の推進:HRBPは組織の多様性と包括性を促進する中心的な役割を担います。
  4. サステナビリティへの対応:ESG(環境・社会・ガバナンス)の観点から、持続可能な人材戦略の立案が求められます。
  5. グローバル人材マネジメント:国境を越えた人材の活用や、リモートワークの普及に伴うグローバルな人材戦略の立案が必要になります。
  6. 従業員体験(EX)の最適化:従業員のライフサイクル全体を通じた体験の設計と改善が重要になります。
  7. 新しい働き方への対応:ギグワーカーやフリーランスの増加など、雇用形態の多様化に対応した人材戦略の立案が求められます。

デジタル人材採用の調査 2023 採用観点編〜積極採用しているスキルレベルについてミドル層と答えた方が84.0%〜では、HRBPが対応すべき最新の人材トレンドについて詳しく解説されています。

まとめ

HRBPは、企業の人材戦略と事業戦略を結びつける重要な役割を担っています。従来の人事部門の役割を超えて、より戦略的かつビジネス志向のアプローチで組織の成長を支援します。HRBPの導入と活用は、以下のような効果が期待できます:

  1. 事業戦略と人材戦略の一貫性確保
  2. データ駆動の意思決定による効果的な人材マネジメント
  3. 従業員エンゲージメントの向上
  4. 組織変革の促進
  5. 経営層と人事部門のコミュニケーション強化

HRBPの役割は今後も進化を続け、AIやデータ分析、多様性と包括性、サステナビリティなど、新たな課題への対応が求められます。企業がこれらの変化に適応し、競争力を維持・向上させていくためには、HRBPの戦略的な活用が不可欠となるでしょう。

採用担当者や経営者の皆様は、自社の状況や課題に応じてHRBPの導入を検討し、人材マネジメントの高度化を図ることをお勧めします。HRBPの活用により、組織全体の生産性向上と持続的な成長を実現できる可能性が広がります。

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